これはその年に発売された・人気があったApple が優れた iPhone / iPad アプリを表彰する Apple Best 2013 が今年も発表となった。
傾向として芸術性やエポックメイキングであるかを重視しているところがあったが、今回は日本という土地を多少考慮した選択になっているようだ。
それでは恒例、Apple が表彰したゲームを好き勝手に褒めたり文句をつけながら紹介していきたい。
価格は記事執筆時のものなので、購入時はAppStoreで改めて確認してください。
Best iPhone Game
アスファルト8:Airborne(itunes 基本無料)
毎年リリースされ日本では大人気のレースゲーム。
リアルな車で、リアルな都市を爆走し、体当たりで潰し合いながらレースをする非リアル系レースの代表格。
レースゲームの中では Real Racing 3 と並んで大人気。エンターテイメントという意味では一歩抜けだしている感もあるのでなんか土地柄を考えればまあ「ありかなぁ」という感じ。
ゲームキャストの記事→『アスファルト8:Airbrone』これぞ新生アスファルト!さらに美しく爽快に。
Best iPad Game
GO DANCE(itunes 200円)
iPad のカメラを使用して空間認識し、プレイヤーの体の動きに反応して踊るリアルダンスゲーム。
空間認識という新しい技術を使用しているあたりが独特で、Appleに好かれそうな感じ。
ゲームはまだまだ進歩の余地があると思っているものの、新しさを考えると納得。
ゲームキャストの記事→セガ頑張りすぎ。スマホで空間認識ゲーム GO DANCEを全力で遊んでみた。:iPhoneゲーマーな日々106
グッドゲーム
ブラッドマスク -ヴァンパイアRPG-(itunes 無料)
スクウェア・エニックス、オリジナルのアクションRPG。
顔写真を取り込んでリアルなキャラクターをゲーム中に登場させられるユニークなソーシャル要素、美しい19世紀パリの町並みなど、シリーズものではない作品の中でかなり頑張っていた印象がある。
全体的にはあと一歩感頑張っていればブレイクしていた可能性があると思っているが、そこにいけなかったのがグッドゲームにとどまった理由か。
ゲームキャストの記事→
これぞスクエニのグラフィック!『BLOODMASQUE』
照英が泣きながらヴァンパイアを倒すゲームをください→あった。:iPhoneゲーマーな日々95
BADLAND(itunes 400円)
謎の鳥(?)が、過酷な長旅を続けるアクションゲーム。
影絵のように表現されたキャラクターと、美しいステージが織りなす幻想的な風景がまさに「芸術品」という佇まい。
ストーリーも何もないが、旅の過程で増えたり、非情に消えたりする様子が自然界の厳しさを表現しているようで心にくるものがある。
先ほど書いたとおり「芸術品」に近いので、Apple が表彰するゲームとしてはとても順当。
ゲームキャストの記事→
レビュー:BADLAND 幻想的な雰囲気のパズルアクション
インディーズゲーム
オーシャンホーン - 未知の海にひそむかい物(itunes 900円)
見た目も、演出も、内容も「ああ、ゼルダっぽい」というゲーム。
パクリすぎ、もしくはヘビーリスペクトと言われて避難される面もあるが、タッチパネルの貧弱な操作で、これだけのアクションパズルを作り上げたのはすごい。
ハマりバグや、存在が意味のない島などいろいろあるが、素直に今年を代表するiPhone/iPadゲームの1つ。
ゲームキャストの記事→
レビュー: オーシャンホーン - 見た目、そしてゲームの面白さまでゼルダ。スマホゲームはここまで来たのか。
オーシャンホーン攻略
LIMBO Game(itunes 500円)
リンボをさまよい、妹を探す少年を描いたアクションパズルゲーム。
ゲームとして楽しめるのはもちろん、残酷で不思議な世界が印象的な世界的ヒット作。
今ではPCゲームなどの移植がリリースされるのが珍しくなくなっているが、LIMBOがリリースされた当時はヒット作が移植されるだけで驚きだった。
このゲームが「今年」というところに1年で急激にiOSの移植事情が変わったことを実感する。
ゲームキャストの記事→
『LIMBO Game』世界300万本のゲームはiPhoneでも面白いか?
Space Qube®(itunes 300円)
ブロック風のグラフィックが印象的な3Dシューティングゲーム。
ゲーム自体はちょっと進化したインベーダーゲームの域を出ないが、自機をエディットして、3Dプリンターで打ちだして郵送するサービスがユニーク。
ユニーク枠での受賞かな。
Mr.クラブ(itunes 200円)
自動で左右に移動するカニを、ジャンプでどんどん上に登らせていくアクションゲーム。
子ガニを集めて頂上を目指す姿はフリッキーっぽくて懐かしい。
ゲーム自体もけっこう良くできていて「ありかな」という感じ。
Dark Reaper Shoots!(itunes 基本無料)
出現する敵を倒してステージをクリアしていくアクション・シューティング。
装備を変えると見た目も変わり、スキルを強化していくことで爽快感が増していく。
最初は単調だが、ある程度強くなってくると楽しくなる。まあ、やっぱり「ありかな」という印象。
Shadow Vamp(itunes 基本無料)
ヴァンパイアが主人公で、太陽の光を避けながらゴールを目指すパズルアクション。
すいません、個人的には楽しむレベルまではいけなかった…。
見た目とアイディアはいいので、そこがAppleに引っかかったのかな。
大作ゲーム
XCOM®: Enemy Unknown(itunes 2,000円)
人類の科学力をはるかに超える謎のエイリアンから地球を守る戦術シミュレーション。
科学軍事機関“XCOM”の司令官としてエイリアンと戦い、捕虜として尋問したり、兵器を分析して武装を整えて戦っていく。
硬派なSFシミュレーションゲームで、難易度は高いが本当にハマる。iPadがあれば是非プレイして欲しい。
ゲームキャストの記事→
取り返しのつかない死が生む面白さとドラマ『XCOM:Enemy Unknown』
DEAD TRIGGER 2(itunes 基本無料)
基本無料だけど、スゴイグラフィックのFPS。
各地を転戦してひたすらにゾンビを倒してくありがちな設定だが、ゲームのクオリティが普通に高いので面白い。
ただし、リリース時よりも難易度が高くなり、課金したほうが良いゲームになってしもうた…。
ゲームキャストの記事→
レビュー: DEAD TRIGGER 2 - 基本無料で最強のグラフィック、買い切りゲームのように面白い。これで…いいのか。
FIFA 14 by EA SPORTS(itunes 基本無料)
リアル系サッカーゲームの最高峰。
ライバルもほぼいないも同然なので、自然にこの位置に収まってしまいました。
スポーツゲームが好きならどうぞ。
FINAL FANTASY V(itunes 1,800円)
ファイナルファンタジーVをスマホ向けにアレンジして移植したもの。
キャラのグラフイックやイラストについては賛否あるが、元のゲームも面白いし、お手軽に楽しめるようにリメイクされていて値段分の価値は十分。
リメイクFFの中で最高だし、手軽に楽しめるという意味でドラクエ8よりもスマホゲームとしていいと思う。
ゲームキャストの記事→
レビュー:『FINAL FANTASY V』 名作がスマホ向けにきっちりリメイク。スマホFF史上最高作品。
Infinity Blade III(itunes 700円)
超グラフィックの剣戟バトルアクション。
今作はグラフィックの進化は小さいが、未だにトップクラス。
ただし、初心者お断りバランスというのがなんとも…総合してみるとシリーズファン向けにまとまってしまった印象。
ゲームキャストの記事→
インプレッション Infinity Blade III - プレイ4時間での感想をお届け、こいつはやっぱり買いだ!(ただ、紹介時のテンションよりはおすすめ度薄い印象)
イザナギオンライン -Samurai Ninja-(itunes 基本無料)
日本発で、超クオリティのオンラインゲームが、スマホで。
個人的には現時点でもっともスゴイ見た目のスマホ向けMMORPG。
ぶっちゃけ、超すごいので体験してみてもいいと思う。
ゲームキャストの記事→
スマホもここまで来たか…本格オンラインRPG『イザナギオンライン』が世代違いのクオリティを見せている件:iPhoneゲーマーな日々53
海外の人気ゲーム
Clash of Clans(itunes 基本無料)
言わずと知れた人気、戦術ゲーム。
「口開けてよだれを垂らしたおっさんがアイコンじゃ売れないよ!」と一部で言われていたものの、面白いゲームが莫大な広告費垂れ流したら日本でもイケる!と証明されてしまった。
これを機に海外ゲームの日本ストア進出を本格化させた、「時代を先取りした」ゲーム。選ばれて当然系。
Plague Inc. -伝染病株式会社-(itunes 100円)
伝染病で世界の人々を殺す…不謹慎な内容ながら、絶妙なリアリティと難しさでハマりまくるシミュレーション。
日本語対応してからずっと有料上位に居座っており、これが選ばれるのも当然か。
ゲームキャストの記事→
レビュー: Plague Inc. -伝染病株式会社 - 伝染病で人類は滅亡するんだよ!まさかのMMRシミュレーター。
キャンディークラッシュ(itunes 基本無料)
3マッチパズルの超ヒット作。
始めるとなぜだかやめられない不思議なゲームで、じわじわと勢力を伸ばしていたが、ここにきてTVCMをうち本格的に攻勢を仕掛けてきている。
果たしてこのタイプのゲームが日本で大人気になることはできるのか。今後が注目のゲームだ。
CSR Racing(itunes 基本無料)
短い直線を走り抜けるドラッグレースゲーム。
グラフィックのクオリティが高く、車好きに支持さ、海外では超ヒットを果たした作品。
でも、シンプル過ぎて個人的にはやってられない。
ヘイ・デイ (Hay Day)(itunes 基本無料)
いわゆる農園系ゲームなのだが、グラフィック、プレイ時の反応、全てがハイクオリティ。
正直、農園系は飽きたと思っていたがこれをプレイしたらハマった。
クオリティの違いってあるなあ、と思わされた作品。
Waking Mars(itunes 500円)
生命反応が確認された未来の火星を探索するアクションアドベンチャー。
IGF2012の最優秀モバイルゲーム賞にノミネートされた有名作品だったが、ようやく日本語に対応して海外ゲームとして選出。
正直、海外ゲーム枠というよりインディー枠の気もするが、SF好きなら抑えて損のない作品。
ゲームキャストの記事→
Waking Mars - 火星に眠る生命を覚醒させる…ハードSFアドベンチャーが日本語に対応
海外枠は1本除いてだいたい納得。
レースを再定義したゲーム
Real Racing 3(itunes 基本無料)
リアル系レースの最高峰、Real Racing 3が基本無料に。
修理にカネがかかって、時間もかかって…基本無料地獄だ!などと、いろいろ言われて出たらそこまでひどくもなかった。
レースゲームやりたいのであればチェックしておいても損のない1作。
ゲームキャストの記事→
レビュー:Real Racing 3 グラフィックは向上、面白さは低下。
Riptide GP2(itunes 300円)
お手軽操作でジェットスキーレーシングが楽しめるアプリ。
グラフィックが美しく、爽快に楽しめる。
前作の不満点を潰したような作りなので、前作ファンなら落として間違いない。
ただ「レースゲームを再定義」とは違うような。
ゲームキャストの記事→
『Riptide GP 2』爽快ジェットスキーレーシングがパワーアップして登場!
2K DRIVE(itunes 700円)
実在の街中を走れるハイクオリティのレースゲーム。
実際に東京コースを見ても現実の写真と見比べても問題ないぐらい再現度が高い。
操作が他のゲームよりもリアル寄りでハードルが高い上、メニューが見づらいなどの難点があり、面白さにたどり着く前に前に挫折する人が続出。
理解できれば車好きなら楽しめるつくりになっているので、個人的には今年1番のレースゲーム。
ゲームキャストの記事→
レビュー: 2K DRIVE - 車をカスタマイズし、実在の街を走る。車好きのためのドライブゲーム。
ワイルド スピード ユーロ・ミッション: ザ・ゲーム(itunes 基本無料)
CSRレーシングと何も変わらないというか、レースゲームを再定義したゲームこそCSRだと思うので、このゲームはいらなかった気がする。
GTレーシング2:The Real Car Experience(itunes 基本無料)
Real Racing 3 のライバル…だったが、さすがに出るのが遅かったレースゲーム。
クオリティ的にも遜色なく、天候の変化があり、操作感も違うなど違いもちゃんと打ち出せている。
あとは出るのが早かったらなぁ…。
Groove Racer(itunes 体験無料)
ミニチュアのようなコースと車が特徴的なレースゲーム。
タッチで加速し、コースアウトするぎりぎりの速度でコーナーを曲がる直感的なレースが楽しめる。
これは芸術枠かなぁ。
全体的に面白いレースゲームは出たけども、「レースゲーム再定義」というのが無理やりなくくりに見えるのが残念。
反射神経
Duet Game(itunes 300円)
赤と青の球体を制御し、次々飛来する障害物を避けるゲーム。
シンプルだが、独特の雰囲気、意味深なメッセージが繰り返される世界観は秀逸。
この機会に人の目に触れたらブレイクせずとも、ハマるマニアは現れそう。
一瞬のスキマ!(itunes 無料)
壁や扉の隙間を縫って奥の赤いランプにレーザーを照射するだけのタイミングゲーム。
ただ、演出が良いのでうまく隙間を抜けられた時は爽快。
人気も高かったし、納得のチョイス。
IMPOSSIBLE ROAD(itunes 200円)
ありえないぐらい険しく、ガードレールもない一本道で球体を転がし続けるゲーム。
集中力と反射神経の勝負。独特の世界観でやはり話題になったが、個人的には海外ウケ系で表彰するのはなぁ、という感じ。
Boson X(itunes 200円)
左右にジャンプしながら走る3D高速ラン系ゲーム。
難易度はかなり高いが、ゲームに慣れて高速で移動できるようになると爽快感バツグン。
家庭用で人気のゲームだったので、移植枠かな。
Slayin(itunes 100円)
左右に移動して、次々出現する敵を武器でざっくり刺していくアクションゲーム。
シンプルなのに「ざく」っと敵を倒していくのが気持ちよくて、ハマりまくる。
これは世界一を目指すほど頑張ったゲーム。表彰も納得だけども、これも反射神経というより洋ゲー枠のような。
ゲームキャストの記事→
レビュー:Slayin アーケード世代直撃のエンドレスアクション
Slayin攻略
Mega Dead Pixel(itunes 基本無料)
白いブロックを操作して、黒いブロックにギリギリぶつからないように調整して通り抜けることでスコアを稼いでいくアクション。
ギリギリに挑戦するという意味では反射神経ゲームで、わかりやすさもあるからまあ納得。
反射神経ゲームは全体的に「あれ?」という選考だったような。
クラフトゲーム
Block Fortress(itunes 200円)
ブロックを組み立てて要塞を作ると、それが動き出して敵と戦う!
とっつきは悪いが、慣れると面白いのでおすすめ。
子供の頃、レゴで要塞を作っていた人ならやらずに入られない夢のタワーディフェンスゲーム+FPSゲーム。
紹介記事:
レビュー:Block Fortress マインクラフト+タワーディフェンス、自分が組み立てた基地が動くロマンゲー
Block Fortress 戦記1日目:戦地赴任〜防衛陣地設置まで
Block Fortress攻略
Junk Jack X(itunes 500円)
よくわからない世界に放り込まれ、レシピを探して家を作り、武器を作り、世界を探索していくクラフト系ゲームの王道。
Terrariaというゲームとよく似ているが、日本のスマホでTerrariaが出ない今、これが真のTerraria。
Guncrafter(itunes 基本無料)
マインクラフト風の銃を作るクラフトゲーム。
自分の好きな形の銃をつくり、その銃でオンライン対戦に挑んでお金を稼ぎ、また銃を作る。
やることは単調だが、意外に人気が出ている。クラフト系というにはちょっと弱いが、他と毛色が違うものを入れたかった感じなのかも。
The Blockheads(itunes 基本無料)
資材を集めて家や自分の装備など色々なものを作っていく横スクロールのマインクラフト系ゲーム。
移動に採掘などは全てワンタッチで連続で指示を出しておくことも可能で遊びやすい。
マルチプレイヤー対応で、縦持ちと横持ちどちらでもプレイ可能。
Survivalcraft(itunes 400円)
こちらは3Dの世界でサバイバルするTerrariaという感じ。
Minecraftと比べると建物を作るという要素よりサバイバルゲームという感じが強い。
納得の選出。
Minecraft - Pocket Edition(itunes 700円)
ストア、不動の人気アプリ。
PC版と比べるとできることは少ないが、スマホでこのゲームが遊べるだけで楽しい。
こちらも納得の選出。
全体として「なんだか中途半端な選出」という印象が拭えない今年のゲーム。
海外ゲームというカテゴリがある割にそもそも日本のゲームは5本しか中に入っていないし、その割に大賞は中途半端に日本を考慮している感。
とは言え、国籍・売上を考えずに Apple 基準で良いゲームをピックアップしてくれているのは確実で、中にはとてもいいゲームが混じっているのでこの調子で来年も続けてほしいな、と感じるチョイスではあった。
ゲームキャスト的には Block Fortress、Slayn、2KDRIVE当たりが超お勧めなので、試していなかった方はこの機会にぜひ試してみて欲しい。