レビュー: オーシャンホーン - 見た目、そしてゲームの面白さまでゼルダ。スマホゲームはここまで来たのか。
- アクション
- 2013年11月15日
オーシャンホーン (itunes 900円 iPhone/iPad対応)
開発:FDG Entertainment
評価:4.0(すごく面白い)

こまめに切り替わる多彩な音楽
鮮やかで美しいグラフイック
納得感のあるパズルと攻略が楽しいボス戦
王道ながらも先が気になるストーリー
日本語訳はいいが、単語に平仮名が多用されていて雰囲気を壊す(現在はアップデートで修正されている)
開発:FDG Entertainment
評価:4.0(すごく面白い)






FFの植松信夫さんとパズドラの伊藤賢治さんが音楽提供し、ゼルダに似た雰囲気で2年前から注目されていた大作アクション、それが今回紹介する『オーシャンホーン』。

結論から言うと、900円という価格ながら数千円の専用ゲーム機のゲームをプレイしているかのような素晴らしい出来栄え。
比較対象がどうしても5800円などのフルプライスのゲームになってしまい、「これ、ゲーム機で普通に遊べたらなぁ」と思ってしまうのが最大の不満点というちょっと理不尽な思いを抱いてしまうほどの素晴らしいゲームだ。
まず起動してすぐ、画面の美しさにびっくりした。
光と影、色鮮やかな自然が表現されており、見た目だけでも気持ちいい。

海に出れば綺麗な青空に雲とそして水の表現も美しい。

物を叩けば質感通りに音がするし、木箱などは破片も飛び散る。
エフェクトも含めて抜かりがない。

▲岩からは「カン」というはじかれた音とともに火花が飛び散る。
シーンに合わせて音楽が切り替わり、それぞれ雰囲気にあった素晴らしいものとなっている。
曲数はスマホのゲームとしてはかなり多いほうだろう。

そして、ゲームの内容は敵を倒して様々な謎やパズルを解き、先に進んでいく王道のアクションアドベンチャー。

パズルは岩やブロックなどを運んでスイッチを起動したり、像を移動させて指定された形にするといった定番からその変形まで豊富。
仕掛けやヒントも適切で納得感があり、クリアできると達成感がある丁寧な作り。

見事に謎を解いて先に進むと新たなアイテムが手に入り、今まで見えていたのに移動できなかった場所に行けるようになる。
新しい場所が探索できるワクワク感。

▲爆弾を入手すると木箱や壁を破壊できるようになり、移動範囲が一気に広がる。
で、ダンジョンのラストにはお約束のボスも登場。
同時にストーリーも語られていきゲームをしっかりと盛り上げる。

ボスとの戦いもパターンを見切って倒したり、特定のアイテムやその場にある仕掛けを利用して倒すパズル要素があったりとアクションゲームの王道を踏襲。
適切にアイテムを活用すると難易度が下がる攻略も用意されており、プレイしていて楽しい。

そして、ボスを倒して情報を入手すると新しい島が出現し、船で行き来して新しい冒険の舞台へ乗り出せる…という寸法だ。

▲船パートは移動+シューティングという感じで息抜き的なニゲーム。
操作はタッチ向けにシンプルに構成されており、画面に指を置いてスライドするだけの移動と、アクションボタンとアイテム使用ボタンの2ボタンで無理なく操作できる。

基本的に多く使うのはアクションボタン。
人に近づけば話すし、ツボに近づけば持ち上げる、スライドしながら押せばブロックを移動させるなど万能ボタンだ。

▲会話できる場所に近づくとアクションボタンと同じマークが表示される。
何もないところでは剣を振る攻撃ボタンとなる。
アクションボタンを長押しすれば強力な回転切りが可能だ。

▲回転斬りを使うにはスタミナが必要だ。
アイテム使用ボタンでは、セットされているアイテムを使用できる。
アイテムは画面下に小さくある【item】ボタンで盾や弓矢、爆弾など別のものに変更可能。

さらに、魔法を覚えるとitem画面から使用できる。
魔法は「火の玉で敵を倒す!」などの直接的な力ではなく、手の届かない場所に物体を出現させたり、火をつけたりできるもので、基本的には謎解きに使う能力。

ここまでの説明でカンの良い方…いや、『神々のトライフォース』や『風のタクト』などをプレイしたことがある方は気づいたかと思うが、見た目こそ少し違うがゲームのノリはほぼ任天堂のゲームゼルダ。
ただ、単なるパクリと違うのは作りの丁寧さ、面白さまで任天堂に近い丁寧さで作られているところだ。

先ほど説明したとおり、謎解き、ボスバトルなどが丁寧に作られていて楽しいのはもちろん、単なる往復作業にならないようにマップ構成も練られている。
マップが便利で、迷うことも少ないし、宝の有無が表示されていて「なにもないのに探しまわる」というようなストレスもない。

▲ミニマップの宝箱アイコンは取得すると違うものに変化して状況がわかりやすい。
死んでもチェックポイントからすぐに復活でき、やり直しのストレスも最小。
各地に隠された宝を探す要素がありどこに行っても遊びがある。
ストレスが小さく、楽しみが詰まったとことん丁寧な作りだ。

▲ハートを探して、集めて体力を上げるのも楽しい。
さすがに本家のゼルダの伝説には及ばないが、ストーリーを楽しみ、謎を楽しみ、ボス攻略を楽しみ…
ゲーム機のゲームをプレイしていると言ってもいいほどの面白さ。
プレイ時間も10時間以上とボリュームもある。
唯一の難点は日本語訳で、「ぼう険者」とか「ま法」とか、難しい漢字を排除し過ぎて見ていて違和感があるものになってしまっている。

▲あとはページの切り替えもイマイチかな…。文字が小さすぎたりはみ出さないだけいいけども。
ただ、それすらゲームの素晴らしい出来と比べたら些細な事。
強いキャラを手に入れたいから、とにかく先に進めたいから遊ぶのではなく、遊びたいから遊ぶ。
「ああ、スマホでもこれだけのものがプレイできる時代になったのか」と、感慨にふけってしまった。
面白いアクションアドベンチャーがプレイしたいなら間違いなくこのゲームをプレイするべきだ。
追記:
リリース時は進行不能バグがあったが、アップデートでほとんどが解消されている。
また、日本語訳も違和感のないものになった。
GCドラゴン(ver1.2)
アプリリンク:
Oceanhorn (itunes 900円 iPhone/iPad対応)
動画:
-
コメント(18)
- Tweet
コメント一覧 (18)
-
- 2013年11月15日 14:58
- ゲームキャストが選ぶiPhoneゲームアプリベスト3って何ですか?
-
- 2013年11月15日 18:44
- 懐かしい面白さ。
家庭用ゲームを思い出した。
これが900円か。
Steamにレベルが近づいたな
-
- 2013年11月15日 20:28
- ひらがなが多いのは、ゲームボーイ時代のゲームを意識してるのでは?
昔のゲームってフォントの都合もあってひらがな多かったし。
-
- 2013年11月15日 21:24
-
単純に教育漢字を以外をはずしているようですね。
見た目が悪くなるから、中学生向けの本でもそこらへんは漢字にするのになぁ
-
- 2013年11月16日 05:39
- 水のエンブレムを手に入れる島でジャンプ可能な靴で水のエンブレムがある城?みたいなとこで入るのに本来ブロックを4箇所トゲの穴に落として門開きますが、そうやって入らずに門閉まった状態でジャンプ可能な靴で門の外からジャンプで入って一旦城に入ってしまって次に門から出ようとしたら出れなくなりましたT_T
サンゴの剣入手もしてるからすごくショックです・・・笑汗
これはリセットして初めからプレイするしかないでしょうか?
-
- 2013年11月16日 23:49
-
気持いいとか誤字キモいいww
トシさんのレビューとタグ分けて欲しい。こんな糞記事が☆4とか…
-
- 2013年11月17日 01:41
- >1さん
トップ3を決めるのは難しいですね。
ダンジョンレイドは入りそうな気がしてますけど、アプリを調べ直すのに時間もかかりますし、はっきりとは決めれません。
>オーシャンさん
ギルフォークの断崖の氷の城に入るところのことだと思いますが、もし入れてしまったら出ることはできなそうですね。
こちらではブーツを利用しても、うまく入れなかったので、違う場所かもしれません。
リセットについてはなんとも言えませんが、残念ながらすぐプレイしたければもうひとつのセーブデータで遊ぶしかないかと。
しかし、そこまで進んでると切ないですね。
>わかなさん
誤字の指摘ありがとうございます。
評価については記事の評価が★4ではなく、ゲームの評価となっています。
-
- 2013年11月17日 02:24
- 丸パクゲームが全部批判の対象かとと思ったら、そんなわけでもなかったんですね。
評価するパクリゲームと非難するパクリゲームの線引きってどうしてるんですか?
-
- 2013年11月17日 08:58
- 丸パクリというか、ゲームキャストで基本的には紹介しないゲームは下記となります。
1.著作権を侵害しているか、もしくはそれに準ずる(海賊検定と書いて、麦わら帽子に赤シャツのキャラのアイコンとか…)ぐらいの特定のものを想起させるものがあるか。
2.用語・システム・操作、これらをかなりの割合でコピーしている
3.効果音や音楽、ステージ構成を完全にコピーしている
ぐらいでしょうか。
このゲームは1には該当しませんね。
2についても、魔法システムは違いますし、操作もタッチパネルで異なります(つまり、大体の場合において家庭用ゲームをタッチに移植する時点で同一のものではいられないと考えています)。
3についても盗用ではなくオリジナルなのでいいと思っています。
-
- 2013年11月17日 15:09
- パクリだろうがなんだろうが音楽が
ノビヨイトケンってだけで900円払う
次はワンダーフリックに期待してます
配信されたら、またレビューお願いします。
-
- 2013年11月18日 02:55
-
挑発的なコメントにもお返事くれるとは…トシさんから人代わって不満だったけどこれからも応援するよ
-
- 2013年11月19日 21:33
- ひらがな表記がファミコン・ゲームボーイ世代のレトロゲーマーの心をつかむと思いこんでる作り手とか、うっかりそれに乗っちゃってるユーザーとか、何か気に障る。
単なる個人的な思い出補正だべ。
面白さにはつながらない。
-
- 2013年11月22日 19:29
-
ブーツはどこにあるのですか?
どなたかお願いします。
-
- 2013年11月22日 20:26
- >aさん
たしかギルフォーク断崖の氷の神殿で手に入ったとおもいます。
物語の進行にそって攻略していけばいずれたどり着けるので、無理に探さなくても大丈夫だと思います。
-
- 2013年11月29日 15:44
- ひらがなが少ないのはメモリの都合上だと思うけど。
-
- 2015年01月09日 23:15
-
メスメロスの影戦でメスメロスの影の体力が0になったのにボスが倒れません。そういう仕様なのでしょうか?
-
- 2015年01月10日 00:01
- >リトルさん
一回の攻撃で一定以上ダメージが入らない制限はあったと思いますが、コアを攻撃して体力を0にしたら、本来なら普通に倒せるはずです。
ただ、メスメロスの影は倒せる時に倒しそこねるとコアを出さなくなるバグがあると聞いたことがあります。
もう一度ボス戦をやり直せれば倒せるかと思います。
-
- 2017年06月28日 22:35
- ついにゲーム機で普通に遊べるようになったな