課金：ゲーム内通貨（なくても問題なし）
開発：VectorUnit
評価：3.0（面白い）
＋ 美しいグラフィックで爽快レーシングが楽しめる
＋ 前作の不満点を潰したパワーアップ
－ オンライン対戦が機能していない
2年前にリリースされ、そのクオリティでiPhoneゲーマーたちを驚かせたジェットスキーレーシング『Riptide GP』についに続編が登場。
久々の続編というと変わりすぎていて…ということも多いが、今作は前作の不満点を潰したパワーアップ版。
元々面白かったものが良くなり、しかも定価は450円から250円へダウン。
どこをとっても良いことずくめの作品に仕上がっている。
特に目立つのは好評だったビジュアル面の進化。
コースの美しさと水の表現はさらに進化し、涼し気なレースの爽快感がさらにアップ。
眩しい日差しの中を走るのはそれだけで気分がいい。
前作の不満点として似たようなビジュアルのコースが多く、コース数が少ないことを挙げたが、今回はコースが増えた上、自然の洞窟などコースのバリエーションも増加した。
明るい雰囲気のコースが多く、そういった意味でも楽しげに仕上がっている。
また、前作はなかったミニマップが画面左上に追加されたのもポイントだ。
▲前作はコースを覚えるしかなかった。
操作面では自動でアクセル、左右の本体傾けで曲がるという操作方法は変わっていないが、“トリック”のシステムが変化した。
“トリック”とは、ジャンプ中に行えるパフォーマンス動作のこと。
滞空時間中にスワイプでコマンド入力し、トリックを決めるとブーストゲージがたまり、超加速が可能になるレースに必須のテクニックだ。
ただし、滞空時間中にトリックを終わらせられないと体制を崩してジェットスキーから転落する両刃の剣。
ここに今回“トリック難易度”という概念が加わった。
難しいトリックを決めるほどにブーストゲージの増加量が多くなりレースが有利に展開するが、その分トリックを決めるまでにかかる時間が長くなり、リスクも大きくなる仕組みだ。
これによって波の状況などを見極めてトリックを決める戦術性が追加された。
また、同じトリックを使い続けるとブーストゲージの溜まりが遅くなるため、トリックを使う順番も重要となった。
▲使い過ぎると倍率（画面中央上）が減ってしまう。
レース部分ももちろんパワーアップ。
前作は6台でのレースを繰り返すだけだったが、今回は「制限時間内にできるだけ長距離を走れ」などのレースバリエーションが増えた。
また、レース時も最大8台のスキーが出走する。
また、前作はコースをクリアするたびに新しいコースが増えていったが、今回はレースの終了時には成績に応じて経験値とお金、そして★が手に入るようになった。
新しいレースはこの★を集めることで増えていく。
経験値は貯まるとレベルが上り、スキルポイントを得ることができる。
これを割り振って新しいトリックを覚えたり、トリックの効果を高めることが可能になっている。
「レースゲームなのに経験値か！」
と最初は思ったものの、無理なくトリックを順番に覚えていけるのでこれはこれで悪くない。
また、前作ではコースクリアで手に入ったジェットスキーはお金で購入形式へ。
前作も後半に手に入るものほど性能が高かったが、今回は高いものほど性能が高い。
▲購入したジェットスキーをカスタマイズする要素も。
ジェットスキーの購入・レベルアップ要素で純粋にレースの腕だけを競う、というわけではなくなってしまったが、「課金要素」というより順当にレースをこなしていけば手に入る範囲。
個人的には前作がストイックすぎたのでこれぐらいがプレイを続けるモチベーションになって嬉しい。
難点を挙げるとすれば、今回から追加されたオンライン対戦。
マッチングをしようとしても切断してしまうため(LTE・Wifiどちらでも)、現時点ではマッチングができなかった。
また、こちらは個人の好みによるところが大きいが、前作のコースは可変式（周回するとコースが変化するギミックがあった）が多かったが、今作はそれが少なめなのは人によっては寂しいかも。
前作と比べて波が静かなので荒波を乗り越えている感覚が薄いといったところか。
▲波が静かなのでアクシデントが発生しづらく、水上レースっぽい不安定さが小さくなった。
しかしそんなのは些細なこと。
グラフィック・レースのシステム・ボリュームともに進化したのにお値段据え置きどころか定価は450円から250円。
オンライン対戦が上手く動いていなくても、1人用で十分楽しめる。
ジェットスキーレース好きなら試して見る価値は十分。
これからの夏、涼し気なレースゲームをやりたいならこれで決まりだ。
アプリリンク：
Riptide GP2(itunes 250円 iPhone/iPadの両方に対応)
動画：
