ゲームキャスト

面白いゲームを探すなら、ここ。

『アスファルト8:Airborne』これぞ新生アスファルト!さらに美しく爽快に。

アスファルト8:Airborne(itunes 85円 iPhone/iPad両用)
課金:ゲーム内通貨・車の購入(なくても遊べる)
開発:ゲームロフト
評価:3.5(かなり面白い)
as (1)
美しいグラフィックと爽快な演出
立体的なコースを楽しめる
快適なオンライン対戦とゴースト機能
前作までと操作感が異なるので戸惑う人はいるかも。
価格以上に楽しめるが、中盤以降でお金が足りなくなり、後半はかなり辛い

公道を車でぶっ飛ばし、ライバル車をクラッシュさせながら進んでいく爽快ドライブレーシングの『アスファルト』シリーズ。
アスファルト 6: Adrenaline』で評判を上げ、続編『アスファルト7:Heat』の定価を85円にすることで一気に普及させ、今やゲームロフトの看板シリーズ。

今まで、このシリーズは良くも悪くも変化がなく、順当に前作を強化した内容でリリースされていた。
が、今回は大胆にモデルチェンジ。
見た目もプレイ感も生まれ変わったといい変化がやってきている。
そして、その生まれ変わりは…大成功と入っていいだろう。
as10
▲見た目からぜんぜん違う。

一番最初に目につくのはグラフィック。
車自体のディティール、光の表現や、風景細かさなど全てがグレードアップし、スマホの最先端レベルまでパワーアップ。
グラフィック面で劣ると言われていたアスファルトシリーズだが、その欠点は完全に克服された。
as2
前作よりもややくすんだ色使いに好みはわかれるかもしれないが、リアリティはグッと増した。

演出も合わせて大幅にパワーアップ。
飛び散るガラスのクラッシュ感は今までになかったもので、体当たりでライバル車を破壊するというこのゲームの特徴がさらに際立つ。
as1

ジャンプに合わせてスペースシャトルが飛び立ったり、雪崩が押し寄せてきたりとコースそれぞれの風景・演出もダイナミックに生まれ変わった。
as1 (2)
▲えっ、ロケットが飛び立った!?

ゲーム内容については、本体を傾けて曲がり、画面の左タッチでブレーキ、右タッチでニトロ(ゲージを消費して加速)という簡単操作、様々なレースをこなして設定された条件をクリアして★を集めて新しいミッションがプレイできるようになる…という基本的なところでは変わらない。
as (2)

レースの結果に応じてお金がたまり、そのお金で新しい車を買ったり、手持ちの車をチューンナップできるところも同じだ。
as3

しかし、レース部分に関しては完全に生まれ変わった。
サブタイトルにある「Airborne(飛行)」の名の通り今作ではとにかく飛び回ることが重要。
要所に設置されているジャンプ台を利用して別のコースへ飛び移ったり、アクロバティックなジャンプをきめてニトロゲージを貯めたりとジャンプの活躍がレースの勝敗を握る。
as
▲渦巻状のジャンプ台にのって回転するバレルロール、ドリフトしながらジャンプ台に載るスピンなどアクロバティックなジャンプが楽しめる。

コースも高低差のある構造になっており、前作よりも分かれ道が多い。
今までは「右に行くか、左に行くか」というものだったのが、今作は「上か、下か」という要素も加わって立体的なコースが楽しめる。
as2 (2)

注意しておきたいのは、操作感もまた前作とは違う形に生まれ変わっていること。
ドリフトの挙動が変化し、減速が大きくなり、今までとまったく同じように操作するというわけにはいかない。
おそらく、これまでのシリーズをプレイしていると操作に違和感を覚えるだろう。
as7
▲ドリフトの感覚が違うのは正直かなり戸惑った。

ニトロの使用方法も大きく変化した。
今まではニトロを使用すると加速して終わりだったが、今作ではニトロを使用した後から、さらに上乗せしてニトロを使用することができるようになった。
特にニトロゲージが赤いときに上乗せ使用すると“パーフェクトニトロ”と表示されて加速度が大幅にアップする。
ドリフトが弱くなった分はニトロでカバーだ。
as (5)

また、ニトロを使用した瞬間から、車体が向いている方向へ強力に進むようになったため、きついコーナーでも車体の向きさえコーナーの出口に向いていれば、ニトロを使用した瞬間に無理やりコーナー抜ける荒業を使用できること。
ドリフトで車体の向きを調整し、ニトロを使えばほとんどのカーブは高速で切り抜けることができるわけだ。
ドリフト&ニトロのコンビネーションでコーナーを抜ける要領を覚えると、操作感が変わったのが気にならないぐらい楽しくなってくる。

オンライン要素も当然進化。
最大8人までのオンライン対戦はマッチングに難があるもののラグを感じさせない快適さ。
また、オンライン対戦が好きでなくとも、GameCenterの友達のゴーストをDLして対戦できる要素も追加された。
as (3)
▲ゴーストに勝ってもご褒美はないけどね…。

通常、操作感が変わったシリーズ物にがっかり感がつきものだが、様々な要素のパワーアップに驚いている間に新しい感覚に慣れさせてしまう力技。
自分は車の操作感が異なるのは戸惑ったが、プレイし続けて気づくと「ああ、アスファルト8も楽しいな」と思えるぐらいにならされてしまった。

全体的に良くできていて満足、85円ということを考えれば文句のつけようもない。
が、強いて言うのであれば2つほど欠点はある。

1つはiPhone5など最新機種では光の演出が強すぎて、ときおり画面が見づらいこと。
最新機種でもiPadならば画面が大きいので多少見えるが、個人的に言うならiPad3、iPhone4S以下でプレイした時のほうが画面が見やすく、ゲーム自体が楽しく感じた。
as (4)
▲綺麗だけど前が見えない!

また、中盤から特定の車でなければプレイできないミッションが増えてくるため、車を購入するお金は不足気味なのも気になった。
決して課金しなければ無理なバランスではないが、お金稼ぎをある程度防ぎたいのであればゲーム開始時に170円のDクラス車のマシンパックを購入しておくことをおすすめする。
これで中盤まではかなり快適に遊び倒せるはずだ。
as8
▲それでも後半はお金は足りなくなるよ…。

ただ、それらの欠点も前置きしたように「強いて言えば」というもの。
アプリ価格だけで快適に遊べないのは残念だが、85円+170円出してかなり快適になるのであれば、そこまで大きな負担ではないと思う。
iPhone5で画面が見づらいのも頻発することではないし、ゲームの内容自体は十分すぎるほど良い。

『アスファルト』シリーズファンの期待を裏切らないだけでなく、ドライブゲームが好きであれば、試して損のない1作。
リアルなレースゲームの頂点が『Real Racing』であるなら、現時点の非リアル系レースゲームの頂点はこれだ。

(Ver1.0.1 ゲームキャストトシ)

アプリリンク:
アスファルト8:Airborne(itunes 85円 iPhone/iPad両用)

動画: