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レビュー: DEAD TRIGGER 2 - 基本無料で最強のグラフィック、買い切りゲームのように面白い。これで…いいのか。

DEAD TRIGGER 2 (itunes 基本無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay 基本無料)
課金:ゲーム内通貨(時間短縮だが、クリアまでに課金の必要はない)
開発:MADFINGER Games, a.s.
評価:3.0(面白い)
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美しく、バリエーションのあるグラフィック
多様でメリハリのあるステージ
ストーリーモードの最後まで基本無料なのに普通にプレイできる
日本語設定だと文章が早送りになって飛ばされる

ゲーム制作ツールUnity、そしてnvidiaのTegraチップセットのフラグシップとして制作され、「これぞ超スマホ級のグラフィック!」と話題になったゾンビFPS『DEAD TRIGGER』についに続編が登場した。
前作は「これがスマホのグラフィックなのか!」と多くの場所で絶賛されたが、今作はそのグラフィックレベルはそのままに、ゲーム部分に注力し、パワーアップした作品になっている。
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前作の見た目はたしかにすごかった。
が、少なくとも初期バージョンは展開が単調すぎて「無料の中では遊べる」程度のゲームだった。
画面に出てくるゾンビの最大数は少なく、能力のバリエーションも少ない。
そしてマップもミッションのタイプも単調なFPSになってしまっていた。
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▲初代。グラフィックはすごいがゾンビは3体しか出ないぞ!

だが、今作はそれらの欠点を完全に克服した面白いゲームに仕上がっている。
まずステージとグラフィックから見ていこう。
今回は地下・建物内、野外、様々なステージが登場し、前作より美しく広い空間で戦うことができる。
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「プレイヤーはレジスタンスとして世界各地を飛び回る」という設定になっており、ゲームの舞台はワールドワイド。
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▲地図上から各国のミッションを選択できる。

アフリカ大陸にいけば、独特の壁画が備わっている建物があるなど、バリエーション豊かでステージの少なさは克服された。
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▲壁画まできっちり作りこまれている。

さらに、前作では水面の映り込みや水滴の表現が鬱陶しいぐらい強く、ゲームの邪魔になっていることもあったが、今作はプレイしやすい範囲で抑えられている。
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ゾンビの見た目も多様で、画面内には最大6体(現時点で確認しただけなのでもっとでてくるかもしれない)と前作の2倍の数が出現する。
これがかなりのワラワラ感で、ショットガンなどで一掃するときは爽快。
追い詰められて切り抜けられた時は「やってやったぜ」感が出るようになった。
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ゾンビの種類が少ない欠点も克服された。
ときおり中ボスとも言えるゾンビが出現し、独特な攻撃方法でプレイヤーを苦戦させてゲームに変化をつける。
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▲中ボスは武器の設計図を落とすこともあり、強いが倒した時の喜びもある。

さらには前作にはいない巨大ボスまで。
パワーアップしていない箇所を探すのが難しいぐらいスケールアップしている。
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ミッションも種類が増え、ヘリの上からゾンビを狙い打ちにしたり、特定の場所を守ったり、ゲーム中に燃料を運んだりと多様な展開。
さらにストーリーでは他の人間キャラクターが関わって会話もある。
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今回は残弾が不足しがちに作られており、これを解消するために弾薬の補給ポイントが設置されている。
が、補給中は無防備。
いかに安全に補給するか、という戦術を立てる必要もあり、中ボスと合わせてプレイのメリハリは十分。
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それでいて「難しくなったから課金してね」ということではなく、難易度でイージーを選べば前作よりも少し簡単になるという配慮まで。
ここまで来ると、基本無料ゲームというよりストーリーモードのある普通のFPSだ。

ソーシャル要素といえば、1つの地域にいるゾンビを倒した数によって報酬がもらえることぐらい。
それも1人1人のプレイヤーがそれぞれにレジスタンスを結成し、ゾンビと戦って人類の生存権を取り戻そうとしている設定はソーシャルでありながら無理がない。
また、それに参加しないと不利になることもないので、あくまで「お楽しみ」としてのソーシャル。
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楽しくて無理なく遊べる。
正直、これが無料で遊べることが信じられない内容だ。

「じゃあ、どこで課金するの?」

という話になるが、1つはゲーム内でのコンテニュー。
ただし、スタミナはないので再プレイすればいいだけで、途中で死んでもゲーム内で手に入ったお金は手に入るので普通のゲームのコンテニューと変わりはない。

メインはアジトで装備を手に入れるための課金になるだろう。
アジトではミッションを通じてお金、そして中ボスが落とす武器の設計図などから様々な武器やアイテムを作成したり、強化したりできる。
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▲今回は基地に人がいるぞ!

で、これらのアイテム完成などにお金と時間がかかるので、そのお金を手に入れたり時間を短縮したりするのに課金することになる。
ただし、それすら別に待てないわけではないし、ゲームをプレイしていればそこそこお金が入るのでそこまで気にならない。
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現在、ボリュームはそこまで大きくないとはいえ見た目も内容もAppStoreでも上位に入るFPSと言って差し支えない。
しかも、事前インタビューによれば1ヶ月毎にアップデートで新しいステージが追加される予定となっており、末永く楽しめることも間違いなさそう。

唯一の欠点は日本語設定にすると、キャラクターの会話などが早送りで飛ばされてしまうこと。
そしてiOS7以降しか対応していないこと。
しかし、名作と言わずとも試してみて損はない(これこそまさに「無料だから試してみて」というやつだ)良作といえる。

それにしても、これが基本無料ゲームの標準のクオリティになるとしたら、他の無料ゲームとかもうやってられないのではないだろうか…。

(Ver 0.2.1 GCドラゴン)

アプリリンク:
DEAD TRIGGER 2 (itunes 基本無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay 基本無料)

動画: