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2018年上半期ベストゲーム、選外の良作まとめ。無料・インディー・お手軽ゲーム多数

title2018年1月〜6月までにリリースされたスマホ・タブレットゲーム、2018年上半期のゲームキャストが選ぶベストゲームから惜しくも漏れた小粒な良作たちを紹介する。
ベスト10にも、ここにもないものはコメントで教えて欲しい。
ベストゲーム一覧はこちら。
2018年上半期のゲームトップ10。買い切り・非ソシャゲ編

特選
テラセネ それでも君を照らしたい (itunes 無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)terasecr-1
悪魔の館から逃げ出した少女のゆく道を照らし、追っ手の悪魔を焼いて退ける“見守りディフェンスゲーム”。操作は太陽の回転方向をタッチで変更して、太陽が照らす場所を調整するだけ。1ステージ3分程度の程度の短いアクションとして楽しめる。何よりも夜にピアノが響く静かな世界観、繊細で優しいイラストで描かれる演劇風な演出の物語が美しくて良い。
最初ゲームが少し難しすぎたが、アップデートでほどよい難易度になっているので是非遊んで欲しい。
2周目を遊ぶと物語がより深く分かるので、余裕があればやり込みもどうぞ。

準特選
クロンとゼリー (itunes 無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)
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ゼリーの島に立ったネコに、満腹になるまでゼリーを食べさせるパズルゲーム。
指で触った場所にストローが伸びてゼリーが吸われていくだけの簡単操作だが、ゼリーを食べ過ぎると足場が崩れて海に落ち、ゲームオーバーになってしまう。
ちゅるちゅるとゼリーを吸う爽快感と、プルプルのゼリーの足場が崩れていく様子を「頼む、崩れないでくれ!」と祈りながら見るハラハラ感があってかなり面白い。
ステージ10あたりからやりごたえが上がって急激に楽しくなっていく(あと途中から激ムズになるが、低評価クリアで進んでいけばだいたいOK)

魔女の迷宮 (itunes 無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)
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『クリスタル オブ リユニオン』などのソーシャルゲームを企画・開発してきたオレンジキューブによる、普通の『トルネコの不思議のダンジョン』系作品(ローグライク)。
企業製のローグライクは育成要素が強くなって面白みが薄れることが多いのだが、なんとこの『魔女の迷宮』は普通にローグライクとして開発されており、目立った課金は特別なイベントダンジョン(メインダンジョンは行き放題)と広告削除で、基本無料であってもバランスには問題ない。ドット絵のクオリティも高く、動作も軽快でローグライク入門ゲームとしてとても良い出来。

RPG
【終末放送】世界を救う枠 (itunes 無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)
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世界を救う勇者の戦いを放送し、視聴者数とコメントを稼ぎつつ戦うRPG。
勇者達は戦いで勝たないといけないのだが、コメント数が少ないと報酬が少なくなるし、そもそも視聴者がいないとコメントが稼げないしで、まず戦いに勝つ前に「意味深なセリフ」を吐いたり、「効果が弱いけど派手な技」で人を集めるところから始めないといけない世知辛い系ゲーム。
設定もユニークながら、視聴者稼ぎと実際のバトルのバランスをとるバトルの戦術性が面白かった。

Abyss and Dark #0 (itunes 1,800円 iPhone/iPad対応)
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『Wizardry』の中でも1~3、5の影響が強いクラシカル3DRPG。さらに、公式サイトにはプレイヤー同士で作る公式の攻略wiki、そしてDiscordを使った交流の場“冒険者の酒場”が用意されており、コミュニティ周りでも古き良きパソコン通信的なチャレンジが行われている。
精霊魔法や気功術など、僧侶・魔法使い魔法以外の体系、魔法を買って覚える(強い物はドロップなどで入手)するシステムもあって独自性もある。
純粋なWizクローンではなく、少しひねったWiz系として楽しめる。雰囲気たっぷり。

ひまつぶスラッシュ (itunes 無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)
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ひたすら右に進んで、敵を倒して強くなるだけ。
だが、進むのも気持ちいいし、装備を集めて組み替えるのも楽しいし、ずっとやめられない。
やばい時間つぶしインフレRPG。

どこでもドラゴン (itunes 無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)
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ドラゴンを育成し、出会いと別れを繰り返しながら戦う育成RPG。ライトなパワプロ系と言った感じで、ドラゴンを選んで、一定期間育てて、成長したドラゴンをアリーナに出してSランクアリーナ制覇を目指す。
愛されて終わった良作『騎士とドラゴン』のドット絵担当とディレクターによる作品で、ドット絵のテイストは秀逸(詳細はドラゴン育成&バトルのドットゲー『どこでもドラゴン』インタビューでどうぞ)。
愛くるしいドラゴンのドット絵、そしてそれに付随するテキストも含めて世界観は非常に魅力的。

アドベンチャー
しあわせのあおいとり (itunes 無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)
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“青い鳥のぬいぐるみ”を盗んみ、その呪いによって夢の世界にとらわれた弟を探す脱出ゲーム。短くて感情を刺激されるゲームで、本作は人間のクズを描ききり、プレイヤーに後味の悪い思いをさせまくった『償いの時計』作者、DaigoさんのDaigoイズムが炸裂している。
タイトル画面の鳥のグラフィックからして不気味で「どこが“しあわせのあおいとり”だよ!」と突っ込むしかない不穏さで、少し後味の悪いゲームをやりたい方に。

ANON: Escape the murder (itunes 無料 iPhone/iPad対応)
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AR技術を利用したミステリーアドベンチャー。
主観視点でiPhoneを自分の視界として使って進む脱出ゲームで、無料(今回はお試し1章らしい)とは思えないクオリティのビジュアル。英語のみだが、それでよければ試してみると面白いと思う。

Alleys - 路地探索 (itunes 600円 iPhone/iPad対応)
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英国風の路地を模した通路を探索する3D脱出ゲーム。
台湾の開発者が1人で6年をかけて作り上げたインディーゲームで、その3D世界は見ているだけで楽しめるほど雰囲気が出ている。
謎は少なめになっており、風景に隠された鍵を探してはポストなどを空けて進行に必要なアイテムを見つける「探し物ゲーム」の方が近い。ストレスなく、なんとなく謎を解いて進めるのが楽しい。
物語はおまけ程度だが、手間暇かかった世界をそこそこの時間でクリアさせてしまう使い捨て感が豪華。

見失い島2:時間の灰 (itunes 240円 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)
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謎の島を探索するアドベンチャー脱出ゲーム。
独特の世界観を持っており、プレイすることで謎が解けていく。
続き物としても単品としてもクオリティは高い脱出ゲーム。

地球滅亡 60秒前! (itunes 無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay / Steam)
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地球が60秒後に滅亡することを知ったプレイヤーが、残された時間で好き放題に行動するアクションアドベンチャー。
人を殴っても良いし、女性にキスをしてもいい(男性にもキスできる!)。のんびり過ごしてもいい。
最後の結末は60秒後に変わらずにやってくる。星新一のショートショートのような、短時間で楽しめる短編ゲームとしてすごく良かった。

アクション
Quartz: Sci-Fi Platformer (itunes 120円 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)
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エネルギーが奪われたプラントを復活させるため、トラップだらけの地下をロボットが突き進む縦スクロールのややムズアクションゲーム。ロボットは自動で前に進み、プレイヤーの操作はジャンプのみ。
触れると進行方向の反転するブロック、突然固まるブロックなど、ジャンプを利用して上手にステージ内のギミックを利用する難しい系ランゲームとなっている。スマホの縦持ちで無理なく遊べて、サイバーな世界観があるのも良い。

海のカケラ (itunes 360円 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)

体が6体に分かれてしまった主人公が、体を探すために冒険するアクションアドベンチャー。
円型のレールに沿っての直進移動とジャンプを利用して進むが、独特の操作系を用意していてかなり遊びやすい。見た目はシンプルだが、主人公の体の色を変えるアクションやら、各種ギミックが工夫されていて序盤3分を越えた当たりから結構楽しくなる。


Best Rally (itunes 無料 iPhone/iPad対応)
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自動で進む車を左右のハンドルボタンで操作し、ドリフトしながらゴールを目指すカジュアルラリーゲーム。
短いコースをテンポよく遊ぶ楽しさ、自分のゴーストと勝負しながらタイムアタックする(一定タイムを切らなければ先に進めない)楽しさとわかりやすさがあり、かなりハマる。
広告付きだが、360円で広告削除可能。おすすめ。

Pine Racer (itunes 無料 iPhone/iPad対応)
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ミニチュア風のグラフィックが印象に残るドライブアクションゲーム。
左右のハンドル操作と、ブレーキとアクセルを使い分け、制限時間内に進んだ距離でスコアが決まる硬派なアクションゲーム。
シンプルながら動きには納得できるものがあり、見た目の良さもあって結構楽しい。
劇的に楽しくはないが、なんか続けてしまう良さがある。

オドマール (itunes 600円 iPhone/iPad対応)
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魔法の力を身につけたことで過酷な運命を課されたバイキング、オドマールの冒険を描く横スクロールアクション。
レオズ・フォーチュン』スタッフの新作でアニメーションへのこだわりは職人芸の域。恐ろしいほど滑らかな動きが操作の気持ちよさに直結している。

Touchgrind BMX 2 (itunes 基本無料 iPhone/iPad対応)
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2本の指で自転車を操作し、短いステージでトリックを決めてスコアを稼ぐアクションゲーム。
独特の操作に最初は戸惑うが、慣れると思うようにアクションできるようになって楽しい。
慣れるとジャンプ中に怒濤の画面スワイプでトリックを決めすがたが近くの人から奇人のように移るので注意。でも楽しい。

Dandara (itunes 1,800円 iPhone/iPad対応 / GooglePlay / Steam)
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システム的にはメトロイドヴァニアと呼ばれるジャンルのゲームで、広い2Dマップを自由に探索し、ときに戦い、アイテムを手に入れて行動範囲を広げていく探索アクションとなっている。
驚くべきはその操作性。縦も横もない一種の無重力世界を、スワイプでスッと飛んで移動する操作はスマホでも直感的で十分遊べるアクションを作り上げている。
また、文明の黄昏を迎えて閉じつつある世界を手探りでさまよう感覚を味わえるのも素晴らしい。スマホゲームの相場が安すぎることもあり、コストパフォーマンスに優れているとは言えないがちゃんとしたゲームをやりたいならお勧め。

雰囲気ゲー
カユプテの木 (itunes 480円 iPhone/iPad対応)※現在、他プラットフォームは予定なし
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夏のオーストラリアの林を、1匹のウォンバットになって歩き回るアプリ。
水彩を思わせるタッチの映像、緻密に描写される植生、その中で動き回る可愛らしいウォンバット。
動物特番などでマスコット的に扱われるウォンバットを、ナレーションと素朴な音楽と唄と共にみる。最高のウォンバットとお散歩アプリ。
大自然で生きるウォンバットを愛でるお散歩ゲーム『カユプテの木』レビュー。つぶらな瞳、揺れるお尻、短い手、すべてが可愛く尊い…

Homo Machina (itunes 360円 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)

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人間の体を1つの巨大で複雑な機械として描くドイツ作家フリッツ・カーンさんのに影響を受け、人体を機械として忙しく動かすパズルゲーム。
機械的に体を動かして人体の構造を学ぶだけでなく、「なぜ、体を動かすのか」を考えるショートフィルム的なパズル・アドベンチャーとして作られており、この映像に目を引かれるなら試すべき興味深いゲーム。

Golf Club: Wasteland (itunes 360円 iPhone/iPad対応)
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地球が滅びた未来で、火星に逃げた金持ちが放射能に汚染された廃棄地域でゴルフを遊ぶゲーム。引っ張り操作でグラブを振ってボールを転がすステージクリア型のゲームだが、「火星から地球を懐かしむ」というテーマのラジオ番組が流れる中、実際に滅びた地球でゴルフをやる退廃感は素晴らしい。

戦術系
The Creeps! 2 (itunes 無料 iPhone/iPad対応)
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可愛いオバケたちを迎撃するコミカルなモチーフと、独自の“障害物破壊”するシステムで人気を博したタワーディフェンス『The Creeps!』続編。
グラフィックは軽量3Dで発熱に配慮し、ゲームはシステム面で進化させ、様々なミッションをもち、ゴールもルールもちょっとずつ違うステージをたくさん楽しめる。久々にきっちり楽しめるタワーディフェンスでおすすめ。

パズル
Perspecto (itunes 360円 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)
ルービックキューブのように組み替え可能な立方体をいじったり、回転させたりして例示された図面とまったく同じ構図の平面を作るパズルゲーム。
オシャレな色使いだし、適度に悩めて楽しい。

タイニー・バブルス (itunes 480円 iPhone/iPad対応 / Steam)

泡に色をつけ、同じ色の泡を4つ並べて消すマッチパズルの一種。
ただし、泡が物理演算されており、消えるときの音も含めて消える瞬間の触感や音がとても気持ちいい。先に進むと色を調合したり、はさみで泡を割るなどどんどん新しいギミックも登場する。おもちゃ感覚で遊べる良いゲーム。

シューティング
Super Hydorah (itunes 840円 iPhone/iPad対応 / Steam)
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グラディウスなどをリスペクトして作られた『Hydorah』のリニューアル版。
地形たっぷり、仕掛けたっぷりなのでパターンを覚えて進む「覚えゲー」になっているが、指の位置に合わせて機体が移動する相対タッチ操作が追加されているのでスマホ版は多少アドリブが効く。
また、日本語に対応している点、MFiコントローラーを利用して原作難易度でプレイできる点も魅力。
シューティング好きにおすすめのゲーム。

THE LOST SKY (itunes 360円 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)
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ドラゴンを操作して戦う360度ドッグファイトシューティングアクション。
接近戦攻撃がメインだが、敵の背後をとって戦う渋いアーケードライクなアクションを楽しめる。
ステージが進むとドラゴンが強くなってきて、射撃も楽しめるようになってくるし、ボリュームが小さいながらミッションのバリエーションはあってやり応えがある。
評価としては短さを考えて6にしたが、結局「短くても楽しめればいいや」とベスト5では3位にした。
紹介:短いなかで多様な変化を見せる濃厚アーケードシューティング『The Lost Sky』レビュー。2年の製作期間を凝縮した良作

アート・音楽系
Art Club Challenge (itunes 480円 iPhone/iPad対応)
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たった4色の色と、四角形を張り付けるツールだけを利用し、ピエト・モンドリアンのような抽象画を描かせ、プレイヤーを楽しませながら訓練するゲーム。
描いた作品はネットにアップロードし、他人と比べることも可能。
驚いたのは、ストーリーモードをやっていると、絵画が素人の私でもゲームを遊んでいるだけで抽象画を見る目が養われて、イラストの構図を考える力も少しついたこと。
新鮮な体験だったので今回は2位。
絵が好きな方、絵を描く方に遊んでもらいたいゲーム。

Cytus II (itunes 240円 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)
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『Deemo』で一躍有名になったRayarkの初期ヒット作、『Cytus』の続編。
画面に次々と浮かび上がるマーカーを、曲に合わせてタッチ、スワイプ、ドラッグしていくゲーム。
リズムゲームとしての演出が強化されたのはもちろんだが、今回はゲーム内の登場人物たちと彼らを取り巻くキャラクターの豊富なストーリーなどが存在し、今風のSNS表現で語られる。
面白いし曲も良いのだが、画面全体を使うとマーカーが手で隠れるのがあまり好きではなくて、好みによってベスト10には入れなかった。

以上。次回は読者推薦のまとめをお届けするのでお楽しみに。
2018年上半期のゲームトップ10。買い切り・非ソシャゲ編
【2018年上半期ベストゲーム】読者投票で選ばれた50本編。