海外で50万DLのヒットを記録し、Apple Designe Awards 2014 でも表彰された横スクロールアクション『レオズ・フォーチュン（Leo's Fourtune）』がついに日本に登場した。
プレイして見ると、映像面のすばらしさに驚かされっぱなしだった。
また、このゲームはアクションと映像クオリティの高さだけでなく、心温まるストーリーの評価も高かった作品だ。
海外作品のストーリーは、あまり日本語訳されないことが多いが、本作は日本人声優による吹き替えで、完全日本語版になっている。
おかげで、日本語で高い海外版同様の体験をできる嬉しい1作だ。
前評判が高かった作品だが、実際にプレイしても前評判に負けないぐらい素晴らしかった。
ゲームを始めた瞬間から、リアルな質感の映像に驚かされるのは間違いないだろう。
風に揺れる背景の植物、舞い落ちる花びら、差し込む光にとその影。
家から漏れ出る光や、薄暗い洞窟に揺らめく炎。
美しい中でも光と影の描写はとくに素晴らしく、リアルな質感のグラフィックで幻想的な世界を作り出している。
▲水の音や地面を擦る音など、効果音もグラフィックに負けていない。
このゲームでは、そんな美しいステージを舞台に毛玉状の主人公「レオ」が盗まれた金貨を取り戻すために冒険を繰り広げる。
プレイヤーはレオを操作し、金貨を集めながら各ステージのゴールにたどり着くことが目的だ。
アクションは左右のボタンで移動し、ジャンプと急降下の4つだけ。
操作にはボタンでジャンプする操作とスワイプでジャンプする操作の2通りが用意されており、どちらも快適だ。
ゲームの基本は、毛玉の体を活かしてさまざまな場所を通り抜けるアクションだ。
レオの操作はシンプルだが、ジャンプボタンを押しっぱなしで（タッチ操作だと上スワイプしてホールド）膨らんで滑空したり、助走をつけてスロープを一気に駆け上がったりと、さまざまなアクションが楽しめる。
▲直角の壁は上れないが、スロープになっていればどんな角度の通路も走り抜けられる。
操作がシンプルなぶん、プレイヤーが飽きないようにステージの仕掛けは豊富だ。
オーソドックスな針の山や落とし穴だけでなく、レオの身体を膨らませて仕掛けを動かしたり、急降下して体重で物を移動させたり、手を変え品を変えプレイヤーを楽しませてくれる。
リアルな見た目を反映してか、物理シミュレートを利用したパズルも次々と登場する。
こちらはアクションの合間の箸休めとしてうまく機能している。
アクション、アクション、パズル、アクション、というリズムで飽きずにラストまで遊べるのだ。
そして、見事ステージをクリアしていくと、数ステージごとに白黒の劇場でストーリーが進んでいく。
ここでは声優の大木民夫さんが声を担当しており、レオのイメージにあった渋い声で語ってくれる。
元々ストーリーが良いゲームだが、日本語ボイスでシブく語られるとなお良い。やっぱり、日本語化するならボイスまで、だ。
ゲームのステージは全20ステージ＋ボーナスステージ4つ（一応、クリア後にハードコアモードも追加される）。
後半はアクションのやりごたえもそれなりにあり、アクションが好きな人も楽しめる。
また、ミスしてもすぐ近くからやり直せるので、アクションが苦手な方でもそこまで苦労せずにクリアできるだろう。
▲ボーナスステージは普段と全く雰囲気が違うステージもある。
正直に言えば、アクションゲームとしては「普通に面白い」程度のゲームだ。
しかし、映像の力がずば抜けていて、このゲームを特別な作品としている。
地面をスルスルと進むレオの様子や、ジャンプするときに毛玉がいっぱいに膨らむ様子を見ていると、操作しているだけでも楽しくなってしまう。
「ゲームにグラフィックは関係ない」という話をすることもあるが、これを見てしまうと、「やっぱりゲームは映像がいいと楽しくなることもある」ことを思い知らされる。
美しいビジュアル、作り込まれた動き、リアルとファンタジーが融合したの世界観はほかにないものなので、ぜひ体験して欲しい。
日本語のナレーションなので、物語にもすんなり入り込めるはずだ。
このゲームが完全日本語になって、本当に良かった。
レオズ・フォーチュン (itunes 500円 iPhone/iPad対応)
評価：3.0（面白い）
おすすめポイント
リアルな挙動をする木や歯車の仕掛け 光と影の描写が絶妙な美しいグラフィック ボイスも含めて日本語対応 キャラをいかした仕掛け課金について
なし
(GCドラゴン Ver1.0.5)
アプリリンク：
レオズ・フォーチュン (itunes 500円 iPhone/iPad対応/GooglePlay)
動画：
