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アニメが滑らかすぎて面白さにまで昇華されたアクション『オドマール』レビュー。美しさと滑らかさが魅せる北欧神話の世界

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App Storeに、また1つ素晴らしい作品がやってきた。
本作は北欧神話をベースとしており、魔法の力を身につけたことで過酷な運命を課されたバイキング、オドマールの冒険を描くアクションゲーム『オドマール』である。
これは高品質なビジュアルと動きを見せつけた『レオズ・フォーチュン』スタッフの新作なのだが、今回は前作を越えるほど滑らかで気持ちいいアニメーションを実現したため、それが単なるビジュアルの良さを越えてゲームの面白さにまで昇華されている。

冒頭にも書いたとおり、『オドマール』の豊かなアニメーションが面白さをもたらす横スクロールアクションだ。
操作は画面左側をスライドしての移動と、画面右をスワイプしてのジャンプ、急降下、そして武器による攻撃の3種類。
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また、壁に張り付いて三角飛びジャンプが可能で、これを使いこなすことが重要になってくる。
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▲壁に張り付いたまま指を離すと、緩やかに落下する。これも重要。

ゲームを始めると滑らかなアニメーションと鮮やかなステージグラフィックに驚かされるのだが、何より驚いたのはその操作性。
ボタンがないから操作ミスは発生しづらいというのはもちろんあるのだが、滑らかなアニメーションが指に吸い付いて動くかのような操作感を生み出している。
気持ち良いほどにハイレベルなアニメーションは、賞賛に値する。
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▲流水で流されるシーンもまた気持ちいい。

もちろん、そのアニメーションは操作性以外でも活かされている。
ゲームの背景は至る所で動いていて見栄えがするし、夢の世界(クリアしなくても良いチャレンジステージ)の映像などはまさに伝承から抜き出したような美しさ。
まさに遊ぶ北欧神話である。
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ステージクリア型を採用しており、人々の住む地“ミッドガルド”、妖精の地“アルフヘイム”など4ワールド、全25ステージそれぞれに異なる雰囲気が楽しめる。
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また、ステージ構成も良くできていて、通常ステージが続いた後は仕掛けがメインのステージがやってきて、それにも飽きると獣に乗って戦うステージがやってきたりと、バラエティ豊か。
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もちろん、各ワールドの最後には特徴的なボスが待ち受けている。
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アクションゲームとして見ると目新しさに欠けるし、誰もがクリアできる程度の難易度で物足りなさはある。しかし、緩急つけたステージ構成で決して退屈にはならない。
誰でも遊べて、誰でも楽しめる作品と言えるだろう。
また、ステージ間に挿入されるオドマールの物語も豊富なイラスト数とナレーション(ボイスは英語だが感情は伝わるし、日本語字幕も適切だ)で見応え十分。
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物語を見て、美しい風景を見ながら気持ちよくプレイして、気づくと2時間後にはエンディングを見ている……そんなゲームだ。
一応、やり込み要素として各ステージに設定された3つのミッションの攻略と、マーケットで売られている装備集めも楽しめるが、どれも長時間やり込むほど時間のかかる要素ではないので、物語を見るように遊ぶゲームと思って買った方が良い。
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『オドマール』欠点らしい欠点は見当たらず、「とにかくハードなアクションと長いプレイ時間!」を求めるような方でなければプレイして損のないゲームだし、価格以上の経験をもたらす良作だ。
エンディングは一番美しいので、ぜひ買って最後まで遊んで欲しいと思う。

評価:8(かなり面白い)

おすすめポイント
生き生きとしたアニメーション
手に吸い付くような操作感

アプリリンク:
オドマール (itunes 600円 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)

開発: Mobge(トルコ
レビュー時バージョン:1.0.3
課金:なし
公式ページ:http://oddmargame.com/
ライター:ゲームキャスト トシ

動画: