短くて感情を刺激されるゲーム『しあわせのあおいとり』はいかがだろうか。
本作は人間のクズを描ききり、プレイヤーに後味の悪い思いをさせまくった『償いの時計』作者、Daigoさんの最新作。“青い鳥のぬいぐるみ”を盗んみ、その呪いによって夢の世界にとらわれた弟を探す脱出ゲームである。
タイトル画面の鳥のグラフィックからして不気味で「どこが“しあわせのあおいとり”だよ!」と突っ込むしかない不穏さ。今回もいい感じにプレイヤーの感情を刺激してくれることだろう。
本作のシステムはシンプルで、悩んでも1時間程度で終わる短編となっている。
ゲーム内容としてはRPGツクールの匂いを残す見下ろし形の2D脱出ゲームで、行きたい場所や調べたい場所をタッチすればキャラクターが移動して調べる作り。
画面下にはアイテム欄があり、アイテムをタッチしてハイライトした後でマップをタッチすると調べるかわりにアイテムを使用できる。
アイテムを拡大したあと、もう1つのアイテムをタッチして“チェック”することで2つのアイテムをまとめて新しいアイテムを作ることもできる。
ありふれたつくりではあるが、短編である本作で複雑なシステムを導入しないことはプラスに働いており、ドット絵の魅力や不穏な演出など、本作が大事にしているポイントをスッと見せることに成功している。
前作と比べるとややマイルドには感じたが、「とにかく後味の悪い行動をさせよう」、「驚かせよう」という仕掛けも用意されており、短い中にエンターテイメントが詰まっている。
難易度は比較的低めで、つまったとしてもスマートフォンからヒントを得ることも可能。
通勤のお供に、寝る前に、気軽に遊んでみて欲しい。
大丈夫、ちょっと、ちょっと後味悪いだけだから。今回はマイルドだ。
評価:6(面白い)
おすすめポイント
短い時間で楽しめるエンタメ
独特の世界観
気になるポイント
謎解きは普通。もう少し物語に絡んで欲しかった気もする
アプリリンク:
しあわせのあおいとり (itunes 無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)
開発: Daigo Sato(日本)
レビュー時バージョン:1.0.1
課金:作者を応援(課金するとスタッフロールに追加される)
ライター:ゲームキャスト トシ
動画: