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「今から邪神の城乗り込みま~す」勝利より冒険生配信の視聴者ウケを狙う勇者RPG『【終末放送】世界を救う枠』レビュー

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勇者が自らの戦いを生放送し、その配信に対するコメント数が収益に直結する世知辛いファンタジー世界。そんな世界で自らの戦いを配信しながら邪神を倒すまでを描いたRPG『【終末放送】世界を救う枠』だ。
制作したFicustone Projectは『モンスターハンターポータブル 2nd G for iOS』などを移植した職人集団ヘキサドライブの若手が少人数でゲームを作る社内インディープロジェクト。
配信の演出が面白くて若い感性を感じる一方、ゲームはうまくまとまっていて、奇抜さと手堅さが同居した面白いゲームなので、ぜひ遊んで欲しい。

本作は、コマンドバトルのターン制RPGである。
コマンドを決めて“実行”を押すと、プレイヤー側が先に行動して、敵が生き延びていれば反撃を行う王道系のシステムである。
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だが、『終末放送』の戦いは普通には進まない。
戦い様子は“放送妖精”を通じて動画で生放送されており、勇者の評価は放送についたコメント数で査定される。つまり、勇者に必要なのはコメント数であり、勝利ではないのだ。
例え敗北しようが、ギリギリで倒れるとコメント欄が盛り上がるのでおいしい。「勝つ」のではなく、「放送ウケ」する戦い方をするゲームが『終末放送』なのだ。
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▲画面右がコメント欄。バリエーション豊富でよく見ると楽しい。

よって、バトルが始まって最初にするべき行動は“モンスターを倒す”ではなく、“視聴者を集める”となる。どんなにかっこよく敵を倒しても、視聴者がいなければコメントはつかないからだ。
具体的には「まさか、お前がこんなところに!」などと意味深なセリフを言ったり、、“ライトソード”などの光って派手なばかりで威力が低い技を使って話題を集めることが必要となる。
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芝居や扇動能力だって勇者の資質なのだ。ああ、世知辛い。
で、視聴者が集まったらいよいよモンスターとのバトルが本格的に始まる。
モンスターを倒すほど“撃破ボーナス”が加算されてコメント数が増えるので、視聴者が十分に集まっていれば地味で強い技にSPを使って戦っていける。
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また、コメントの中には“プレミアムコメント”というものがあり、人気勇者には放送妖精を通じて魔法の支援が送られる。
支援は単純にゴールドがもらえるおひねり、能力アップから直接攻撃魔法まで多種多様だが、とにかくコメントが増えれば戦いもどんどん有利になっていく。
ボス戦などでは世界中の住人がコメントで応援してくれるので気持ち的な盛り上がりもあって、このシステムはだいぶ良い。
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これだけでもユニークなのだが、『終末放送』のユニークさを面白さまで高めているのが“時間制限”である。
放送妖精の力には限りがあり、各ステージで決められたターン数しか放送ができない。
放送されない戦いは無駄になるから、放送が終わった瞬間に勇者の戦いも終わる。
これによって、限りあるSPを「視聴者集め」と「モンスターへの攻撃」にうまく配分して戦う戦術性が生まれる。実際、うまいプレイと適当なプレイでは、天と地ほどもコメント数の差が出るのでやりがいもある。
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そして、バトルが終わると街に戻り、コメント(コメント数がそのまま資産になる)を消費してストーリーを進めたり、放送で手に入れたゴールドでスキルを強化したりできる。
強化を終えたらまた放送してより稼いで、ストーリーを進める王道展開のRPGとなっている。スタミナもないので、ゲームが中断されずに普通のRPGのように楽しめるはずだ。
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それにしても、単純なコマンドバトルでは今どき面白さを出すのは難しいが、本作は動画配信風の演出の面白さと、時間制限を付加したことによる選択の面白さの2つで見事にカバーしたことには感心させられた。
カジュアルにも遊べるし、マニアプレイヤーはハイスコアを出して一気にゲームを進めることもできて広い層が楽しめるゲームにもなっている。
後半はやや力押しになることと、3パーティーでやることも基本ストーリーラインもあまり変わらないことは気になったが、欲張りな要望ともいえるか。
少なくとも最初の1パーティーを遊ぶだけでも十分このゲームの価値はある。
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課金要素としてカギとメダルの2つ。
カギを利用するとバトル報酬が増えたり、放送(バトル)の配信を延長することができるようになる。
また、メダルを購入すると主人公たちが早く成長したり、過去作の登場キャラクターが放送時にコメントをくれるなどの特典がある。
が、基本的にはこれらを購入しなくても普通に楽しめる。4,800円でカギを無限に利用することもできるが、こちらはよほど無双して遊びたいとき以外はお勧めしない。
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▲私は1,200円のカギ100個パックに課金した。ステージが変わるたびに配信時間を延長し、クエスト報酬を増すとプレイ時間が圧縮されてより楽しめた。ただ、無理に買う必要もない。

『終末放送』は、ほんわかしたキャラクターに敬遠する方もいるかもしれないが(キャラクターに魅力を感じるなら即DLで構わない)、それを超える良さもあるので、ぜひRPG好きの方には遊んで欲しいと思う。

評価:7(要チェック)

おすすめポイント
生放送をモチーフにした戦闘演出
視聴者獲得とバトルの両天秤で資源を配分するバトルシステム
うまくプレイすると目に見えて成果が上がる楽しさ

気になるポイント
3パーティー分のシナリオがあるが、あまり変化を感じない
後半は力押しになりがち(とはいえ、力押しになったらエンディングが近い)

アプリリンク:
【終末放送】世界を救う枠 (itunes 無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)

開発: ヘキサドライブ(日本
レビュー時バージョン:1.0.2
課金:カギ、メダルなど。なくても遊べる
公式ページ:http://ficustone.com/sekawaku/
ライター:ゲームキャスト トシ

おまけ:
酒場で以下のQRコードを読み込むと、ゲームキャストが放送枠に登場します。
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 コメント一覧 (7)

    • 1. か
    • 2018年04月24日 12:55
    • クエスト報酬がクエスト法主になってますよ。
      安定の誤字(笑)
    • 2. 2
    • 2018年04月25日 07:18
    • 5 これ、ふだん(ひょっとしたら嫌々?)ポチポチソシャゲを作ってるPやDの方々に是非やってみてほしいな。

      > 単純なコマンドバトルでは今どき面白さを出すのは難しいが、
      > 本作は動画配信風の演出の面白さと、時間制限を
      > 付加したことによる選択の面白さの2つで見事にカバー

      この部分のエッセンス、このゲーム単体の面白さを超えて
      広く拡散していってほしい。
    • 3. 魔
    • 2018年04月25日 08:33
    • ペープサートもっと流行りますように
    • 4. 名茄子
    • 2018年04月25日 10:40
    • このつい立風、書き割り風のキャラデザインが
      ブラウザゲームのTapHerosそっくりなんだが…
      いやもはや「パクリ」と言っても過言ではない

      どーなのそれ?
    • 5. 星
    • 2018年04月25日 23:20
    • そんな珍しいデザインか?
    • 6. ななし
    • 2018年04月26日 10:43
    • 3でも言及されてるようにペープサート(紙人形劇)風の表現であってそもそもTapHeros特有のキャラ表現てわけじゃ無いんです
    • 7. 管理人
    • 2018年04月26日 11:48
    • すでに指摘されていますが、他にもある上にシステムは別物で、絵柄も別物で、同一ゲームかと混同することもなさそうで、パクリと騒ぐ必要すらないですね。

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