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スマホゲーム10年を振り返る座談会2011年編「なめことKingdom Conquestが空前のヒット。業界はヘビーゲームのブームが来ると考えていた時期」

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iPhone が発売されてから10年の記録を残すため、古くから iPhone ゲームを紹介している iPhone AC の管理人カムライターオさん、meet-i編集長の今村さん、そして私ゲームキャストの3人で集まった座談会の記録をお届けする。
今回は2011年、いわゆる基本無料(当時は無料ゲームと言い張っていた)の影が見え始め、有料ゲームが最も充実していた時代だ。
2008年~2009年・黎明編はこちら
2010年・飛躍編はこちら

座談会メンバー紹介
imamu
今村さん。2011年より Android アプリレビューサイト「meetroid」で活動を開始し、2014年に iPhone アプリレビューサイト「meeti」編集長就任。 2017年からは「meeti」を個人で買い取り、独立して運営。
TV番組「教えて!アプリ先生」(東京MX)にて初代アプリ先生としてレギュラー出演。

ac
カムライターオさん。古くからのオンラインゲーマーで、『ウルティマオンライン』の一大ファンサイト『ブリタニア観光案内所』の元管理人。
2008年ごろから iPhone ゲーム紹介サイトの「iPhone AC」を運営するも、2018年9月末を持って更新は停止。今後は「電ファミニコゲーマー」で連載を続ける予定。

nama
ゲームキャスト。2009年より iPhone のゲームをブログで紹介し、平行してファミ通App、ねとらぼなどで記事を書き、AppBankにて「げーむふぁいたー」名義で活動後、ゲーム会社に在籍後フリーに。
直近ではCEDEC2018でCEDEC講演“メディアが語るインディーゲームPR術”でパネラーとして参加。

nama
さて、2011年いきますか。正直、2012年まで時間かかるけど、その後一気に終わりそうな気がしている。
2011年もまた、驚きの年なんですよね。
この年からスマホの基本無料ゲームが本格化し始める。
ac
2011~2012は激動過ぎる。
nama
ガラケーでは『ドラゴンコレクション』などが流行り始め、ここで「ガチャチケットを配る」とか「無課金でも遊べる」今風のゲーム運営を確立している。
で、スマホは1月19日、満を持して最初のApp Storeの覇者『Kingdom Conquest』(キンコン)が発売。
海外でいまいち成績を出せずに期待されぬ船出だったのですが……出てみると日本では大爆発。
20110118sale16

ac
私的には『キンコン』に超ハマってたなぁ。
トラビアン系(※)はもう、それが生活になるからコワイ。
※ブラウザゲーム『Travian』を起源としたリアルタイム・大人数戦略ゲーム。大勢のプレイヤーが広大なマップに降り立ち、数カ月から1年かけて同盟を組みながら拠点を取り合う。『Game of War』や『ブラウザ三國志』などがこれに含まれる。
nama
『キンコン』は3人とも思い入れがあるはず。
一時期『キンコン』が生活になっていた(笑)
だって、wiki運営していましたからね(笑)
ゲームキャストはハマったゲームのwikiを運営することを趣味としていた。ただし、企業wikiなどが立ち上がってくる中でデータをコピーされるのに抵抗できず、最後にはやめた。

コラム:ゲーム攻略が盗用されすぎて続けられなかった。ゲームキャストが体験した2012年~2015年の攻略記事盗用事情
ac
なるよねぇ。
1の時は1人で中央タワー貫通するぐらいやってた。
nama
やり過ぎ。でも、やっちゃいますよね。
ac
2は大戦争の最前線にいた。早朝の奇襲を1人で持ちこたえるとか。
あのゲームは夜襲が本当に「夜襲」なので眠れない(笑)
※Travian系は24時間サーバーが稼働し、突然に敵が攻めてきたりすることもあった。よって、見張りが上手く仲間を守らないと朝起きたときに同盟がボロボロになっていることも……。ガチな人々は、見張りを置いた。
nama
あるある。
全員で攻めている最中、敵が奇襲してくるのを受け持つとか。
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▲マップの外には他のプレイヤーがいて、いつでも攻めてくる可能性があった。

imamu
むしろ自分はそこが辛くて、ダラダラプレイになってましたわ。
ac
ダラダラプレイが正解です。とは言え、戦争に巻き込まれて攻められると戦うしかないけど。
imamu
それまでは必死に対応してたんだけど、ゲームで諦めることを学んだ感じですね。辞めるわけじゃないけどポイントポイントでもういいかぁ、みたいな。
nama
すごくナショナリズム強くて、最終的に日本・中国・韓国の3勢力にまとまってサーバー内で大合戦が始まる。
ac
でも数十人で長期の作戦行動とかできる醍醐味があるのも、あのゲームならではの楽しみですよね。
imamu
韓国がクソ強かったイメージ。
ac
韓国はあまり見なかったな。日本・中国・欧米で戦うことが多くて、欧米は個人プレイな人が多くて真っ先に負ける。
そして日中大戦になる。中国は相手を叩き壊すまで攻めるので容赦ない。
あの辺は、ああ、これが大陸の戦争と島国の戦争なのか、とか思ってた。
nama
韓国は好戦的で弱いプレイヤーを倒すのが得意だったけど、日本サーバーではいかんせん人数が少なかった気がする。
あと、リアルに戦国時代のような調略があるのも面白い。
ac
あるよね。スパイとかいたよね。
nama
他のギルドに必ずスパイを潜り込ませていて「やつら、明後日責めてくるぞ!」って。
ac
裏切りとか、乗っ取りとかもあるよね。
nama
あるある。
スパイから情報が流れてきたと思って警戒していると、偽情報で別の場所が落とされていたり(笑)
ac
小さなギルドが乗っ取られて助けて下さいとかメール来たりしてた。まさに戦争。
nama
仲の良かったプレイヤーがスパイで「ここだけの話、もう明日にはお前の同盟は切り捨てられるから逃げた方がいいぞ」とか教えてくれて、本当に絶滅する。
大勢での攻撃が成功したときや、1ヶ月かけて潜入して裏切るときの快感がたまらないんだな。
人生ですよね、あのゲームは。
imamu
会社の人が普通に裏切られて引退してたわ。
ac
色々な意味で現実を知ります。ゲームなのに。
それで疲れ切って、もうトラビアン系は卒業しようと思ってたら、リアル知人が『ガンダムコンクエスト』にハマって引き込まれたという…。
nama
いい話もありましたよ。
私は『キンコン』のwiki運営していたんですけど、そのおかげでまたゲーム会社に就職できました。
昔、PCオンラインゲームのwiki管理人がゲーム開発会社にGMとかプランナーとして雇われる流れがありましたけど、その流れ。
あと、このゲームははやりまくって、パズドラの登場までApp Storeのセールスランキング1位を守り続けるんですよね。
で、「カジュアルゲームの時代は終わりだ、これからはコアゲームだ!」ってどっかで聞いたようなことをみんな叫んでた。
ac
流行ってましたねぇ。セガがスマホに本気になるきっかになったんでしたっけ。
ソシャゲでまたドカジュアルになるんですけどね。
nama
今村さんには、ちょっと意地悪な質問してみたい。
meetiって『キンコン』が下火になった頃、盛り上げ広告の依頼受けていたじゃないですか。あれの苦労話を聞きたい。
imamu
苦労話…あったかな。当時まだ自分は meetroid(Androidのサイト) だからね。ただ記事書いてたりはしたかな。
ウチとユーザー層がちょっとずれてたから、下火になったタイミングでも広告持ってきて記事書いたら反応得やすいってのはあったと思う。
あと、多分その時もそうだけど、まぁ広告会社だからね。単純にサイトに記事書いて人が来るってのじゃなくて、半強制的にユーザーを集める方法みたいなのがあるのよ。
nama
なんだってー!?
imamu
これ言って大丈夫かな…。
簡単に言うとブーストみたいなもんなんだけど、もっとエグい方法がありまして…。
関係者見てないよね…ここ。
nama
開発者は見ているけど、広告は少ないと思う。
後で消せばいいし、今だけ、今だけ!(煽る
imamu
まぁ別にやってたことは事実なんやし、ええか…。(※結局、許可が出て掲載できました)
携帯販売の代理店が噛んでて、スマホ買った時に強制的に入れさせちゃったりするのよ。
知ってる人は少し前には話題になってたりしたのを知ってると思うけど、ああいうのを会社がやってた。
一応言っておくけど『キンコン』でそれを行使したかは俺はそこまで関与してないから知らんのよ。
nama
ああ、販売店が勝手にアプリを入れるって当時問題になっていましたね。
imamu
それそれ。
nama
広告の闇だったか。
imamu
あれも色んなパターンがあって、完全に勝手にアプリ入れちゃうパターンと、了承の上で(と言っても値引きとかちらつかせて)ポータルアプリみたいなのを入れさせて、そこにオススメとして広告アプリを表示させるってパターンがあった。
nama
あー、あった!でも、これ以上しゃべらせるのはまずそうだからこれぐらいにしておこう(笑)
2010年の話でちょこっと出たましたけど、EAは年始に『Dead Space』をリリースしたんですよね。これが奇跡的な出来の良さだった。
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imamu
『Dead Space』はホント凄かった。レビュー前にプレイしたときマジで興奮したよね。自分はちょっとだけでもホラー要素入ってるともうダメ(苦手)なんだけど、それをおしても遊んでしまった。途中でいきなり死体が飛んでくる(敵により投げ飛ばされてくる)シーンがあるんだけど、リアルに「うわぁぁぁぁ!」ってビビって叫びながらもプレイする手が止められなかった。
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▲グロい、怖い、でもやめられない。

nama
あれ、本当によかったな。2011年が有料ゲーム最盛期だった気もする。
ゲームロフトは有料路線を拡大し、ゼルダの伝説になりたかった『セイクリッドオデッセイ』、FFっぽいものを志して壮大に勘違いしたRPG『インフィニットレガシー』、『スプリンターセル』ライクな『サイレントオプス』、『アサシンクリード』を志す『Backstab』などを出す。
ただ、この年出たゲームはだいたい完成しきってなくて、早くも「短期間で有料ゲーム大作を作る」ことの限界が来ていた気がします。
少なくとも、3DSぐらいの開発体制は必要になってきていた。
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▲『インフィニットレガシー』。韓国で開発されたためか全体にコレジャナイJRPGだった。

ac
『Backstab』は iPhone 用に作ってたけど、急に Android スマホの Xperia で先行発売されたんだよね。ただ、頑張ってるけどショボいという印象だった。
当時は後発の Android が懸命に追い上げようとしていて、ロフトもそれに対応するようになったんだけど、iPhone よりスペックが劣る Android も対象にしたことで、iPhone ユーザーの視点ではクオリティが急に落ちた。
『セイクリッドオデッセイ』は秀作だったけど他は「うーん」という感じだった。
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▲セイクリッドオデッセイ。かなり当時としては出来が良かった。

imamu
開発費も実はもうじわじわ上がってきてたんだよね。企業の上層部がこの時点で先を読んだり予算を割り振れるかとか、単にアプリを作るだけの部分から会社全体としての取り組み方や姿勢まで含めて、この先アプリでうまくいくかが影響してくる時期だったと思う。
nama
RTS『スペースフロント』、『レインボーシックスシャドウバンガード』や『タンタンの冒険』などオリジナルの意欲作も出していたけど、質の良さが必ずしも販売に結びつかなくなってきたのもある気がします。
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▲『タンタンの冒険』。UBIが権利を持っているゲーム、映画ゲームは監修が厳しいためか、ゲームロフトの中でも質が飛びぬけていた。この年は、監修がない独自ゲームがそのわりを食っていた印象。

その一方で、『オーダー&カオスオンライン』というオンラインRPGがヒットし、継続課金可能なゲームが強いことが判明していく。
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▲『World of Warcraft』を明確に意識していた『オーダー&カオスオンライン』

ac
重課金ユーザー重視になるガチャより、ユーザー数重視になる継続課金の方がゲームとしては健全になると思うんだけどね。ただ継続課金はスマホでは流行り辛いよねぇ。
その頃から「スマホでも MMO を」みたいな風潮が出て来たよね。
nama
2010年のSTGブームの流れがあり『デススマイルズ』、『Lightning Fighter』などがでている。
日本メーカーで言うと、魔法少女まどか☆マギカがはやって、『マミのドキドキ ティロ・フィナーレ』が売れましたね。
そして、ケムコが満を持してスマホ向けに美しくしたRPG『アルファディア』を出す。このあたりからガラケー→スマホへの移行が本格的に始まる。
カプコンは新人チームで『プラネットワーク』という作品を出させたり、『デビルメイクライリフレイン』を出したりしていた。
2010末は『ゴーストトリック』を出していますから、この頃の有料ゲームのカプコンはすごかった。信じられないほどラインナップが厚い。
2011年の『ストリートファイターIV Volt』は外せませんね。
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ac
『デススマイルズ』、横持ちなのに縦スクロールステージがあったあたりで酷評してしまった。今は後悔してる。ケイブがああなると思ってなかったから。スマホでは指が邪魔になってやり辛かったのは事実だけど。
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『マミのドキドキ ティロ・フィナーレ』は手を抜かない販促アイテムみたいなイメージで、当時はまだ大きなIPを使うアプリは「そうそう!こういう路線でいいんだよ!」って感じてた。今だともうIP使ってアプリメインで本腰みたいな感じになってるよね。

 
nama
あー、時代は変わりましたね。
あと個人的には空戦ゲームの『Metal Storm』がすごく印象的で、無料で『Ace Combat』遊べる的なヤツだったんですよね。
当時のバンダイナムコのゲームって、『タイムクライシス2』は高いわりにいまいちだし、『太鼓の達人』と『塊魂』以外は微妙だった。なのにマシなゲームにも無料でより良いやつが出てしまった。
ac
と言うか、初期のバンダイナムコはヒドい…。
ちょっと戻るけど2009~2010年頃のナムコの「実機でテストしてないです」感は異常だった。
nama
2011年のバンダイナムコ最大の失敗で言うと、『勇現会社ブレイブカンパニー』(※)の悲劇は忘れられませんね。
有料ゲームなのに、実質基本無料という。3DS版の内容そのままなら良かったんですけど。
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▲3DSのゲームで、iOSはTwitterで友達を勇者として雇えるなどの仕組みがつくとあって期待度は高かった。
※勇者を雇って派遣し、国を経営しながら世界を救う経営RPG。3DSとスマホ両方で発売されると発表され、スマホ的にもかなり相性がよさそうな内容で期待されていた。
しかし、リリースされるとバグが多いうえに有料アプリなのに無料では満足にプレイもできず、「3DSより内容はないが、金は同じぐらい出してくれ!」というメーカーの声が聞こえる内容に大炎上した。

ac
『ブレイブカンパニー』はフルボッコレビューしたなぁ。バグ続発に加えて反応もインターフェイスも悪くて明らかに実機でテストしてないのに加え、序盤から何もやらせず課金課金、遊ぶのが難しく課金誘導もヘタクソ、スマホゲーを調べてないのが丸わかりで…。
ナムコはファンなんですよ。子供の頃は NG とか貰いに行ってた。黄金時代を知るだけに、どうしてスマホではこうなのかと。誰も監督してないのかと。
ああ、もう、愚痴になるからやめとこう…。
nama
2011年ゲーム年表を埋めていくと、スクエニが『Imaginary Range』のような実験策を出しつつ、『ケイオスリングスΩ』で小遣い稼ぎしていたかな。
imamu
FF3』はiPad対応がデカかったとかなんとか言ってた気がする。
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nama
あー、『FF3』は話題になりましたね!
でかかったというと?
imamu
確か『FF3』で今まであまりなかったアプリ専用、しかもiPadへの最適化が大きく取り上げられて、それが引き金になってガッと売れた流れだった気がする。アプリに本腰入れる価値があるってことがメーカーにもユーザーにも定着し始めたんじゃないかな。
nama
そういえば、累計でDS版より数が出たという噂もありましたよね。スクエニが有料アプリを売るきっかけになったアプリかもしれません。
あとはセガの『源平大戦絵巻』はすごい良かったた。絵巻物のようなキャラクターが対戦するTD。この絵面だからね。
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ac
ソシャゲ直前の時代ですね。
源平が『チェインクロニクル』の前身なんだよね。すごく面白かったけど、なぜか早期にアプリが消されてしまった気がする。
『電車で GO』もなんで消されたんですかね。
nama
アプリのOS対応ですね……。
ac
OS 対応が問題になる前に消えた気がする……。
nama
源平は、オンライン対戦サーバーの問題だった気もする。もう、すでにソシャゲ時代の足音が見えていたのか。
imamu
ココらへん(の時代)はセガとカプコンが頑張ってたイメージ。広報さんも頻繁に来た。
ac
おぉ、つまりメーカー的にもスマホアプリがんばっていこうみたいな感じだったんだ。
『モンスターハンター Dynamic Hunting』と『ストリートファイターIV Volt』は素晴らしかったもんなぁ。
imamu
ですね。企業がやってるメディアもそこまで多くなかったんで、かなり情報を前出しでくれたり今よりずっと密でした。
nama
メーカー側も予算のわりに売れないからでかいプロモーションもできないし、『源平大戦』ではプロデューサーとかがコスプレしていたり手作り感ありましたね。
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▲怪しいプロデューサー、キラ★ロッソと、新小田夢童。

この頃企業と個人メディアや小規模メディアと接触して広報していましたが、最終的に AppBank 以外では大きな売上げに繋がらないことがゲーム会社間で共有されたとか聞いたこともあります。
そして、メディアはAppBank一強の時代が始まる(というか、2015年ぐらいまでずっとそうだった気がする)。
imamu
ウチはそのAppBank以外だったから、やっぱそう思われてたのかぁ(ションボリ)って感じだけど、ただメーカーとしてはじゃあAppBank以外にも出さないと広がりも無いし、他のメディアも頑張れよ!って感じだったのかな。ウチなんかはそれでもまだマシというかこまめに情報や連絡くれてた方なんじゃないのかな…。
メーカーさんすいません、こんなに落ちぶれてしまいました…。
nama
自分もそれは一部の企業の伝聞なので、連絡する意義を見出していた企業も結構あると思いますよ!
と、気を取り直して2011年は個人や小規模開発者も賑やかで、今ではSwitchのインディーで有名なKanさんが『兔に角逃げて』をだしてた。超水道の『森川空のルール』もこの頃。
『積みネコ』が流行ったり、『うろおぼ絵17』という17秒で絵を描くアプリが流行ったりしてました。
続編系で言うと『Angry Birds』や『Enigmo』の続編もでていましたね。
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▲森川空のルール

imamu
『Enigmo 2』は売れなかったし、『Angry Birds RIO』も続編が前作超えをしなくなって、早くもアプリで続編という流れに「?」がつき始めてた。
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▲Enigmo 2。前作ほどは売れなかった。

nama
一方で、『Real Racing 2』のような新しい驚きがあるものは売れていたイメージ。
あと、「スマホらしいゲーム」みたいなのもこのあたりから出てきたような。
『ちょこっとRPG』などのお手軽系とか。『Dungeon Raid』とか。
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▲Real Racing 2。今見ても悪くない。

ac
この中だとやっぱり『Dungeon Raid』が歴史に大きく関わってますよね。
ここからパズドラとかになっていったという。
『Azkend』→『Dungeon Raid』→『パズドラ』の流れが。
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▲Dungeon Raid。なぞって消すマッチパズルとRPGの融合だった。

nama
『Dungeon Raid』がなければ、今のスマホの歴史と違う歴史があったかもしれないですね。それぐらい革命的だった。
imamu
スマホはパズルが親和性高い!新しい試みもしやすい!ってのを決定づけたよね。操作性とかからの結果論でもあるんだけど、今でもアプリゲームの新規でパズルで良アプリが出やすいってとこまで続いてるのは凄いと思う。
nama
あとは、映画版権の『Army of Darkness Defense』が面白くて話題になって儲かって、無料ゲーム系もいけるやんってなり始めた。
『カイブツクロニクル』などの原始的なソシャゲも出始めた。『マジモン』はカムライターオさんハマってましたよね。
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▲Army of Darkness Defense。映画IPでゲームも良くて話題になりまくった。

ac
『マジモン』、かなりハマってました。
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nama
初めてと言わずとも、結構ちゃんとしたスマホソシャゲという意味では珍しかった気がする。
ac
あれはソシャゲなんだけど、バトルが数値の上下だけで決まるのではなく、ちゃんと内部的にコマンドバトルが行われていて、戦闘履歴を確認できたのが良かった。
それのおかげで、色々と戦略とかを立てられた。
nama
この頃、攻撃力が防御力を上回ればOKてきなソシャゲが全盛でしたからね。
ac
マジモンはハンゲームから出たんだけど、同時期にグリーとモバゲーが参入してきて、三つ巴になったのがこの年でしたね。
nama
モバゲーアプリ(※モバゲープラットフォームアプリ)が、この年の5月にAndroidで、6月にiOSで出ているんですよね。
ac
『忍者ロワイヤル』(※モバゲーのゲームアプリ)ですね。そしてグリーも来て…。
ハンゲームはこれ以後の展開が急に止まったんだけど、あれは何かあったのかな…(意味深
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▲スワイプアクションがあり、ガラケーのロワイヤルシリーズよりアクション性があるのが売りだった忍者ロワイヤル。

nama
ハンゲームはなぁ、結構人の出入り激しいから……。
imamu
ハンゲームは会社自体がいろいろと振り回されてた感が。
ac
あー、そうなんだ…。
nama
ソシャゲではないですが、2010年は「これからUnreal Engin 3と、id tech 5だ!」って感じのゲームエンジンの流れがプレイヤーの気持ちにありましたが、2011年で変化が来るんですよね。
シャドウガン』で。
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▲『シャドウガン』のグラフィック。これが動くこと自体驚いた。

ac
『シャドウガン』は技術面の大きな転機になったゲームでしたね。
2010年から Unity が普及し始めて、シューティングの『AirAttack』とか出てたんだけど、まだ後発という感じだった。それが『シャドウガン』で Unity スゲー!ってなって、気が付いたら Unity 一色という。
私的にもあのグラフィックが、あの軽さで当時のハードでぬるぬる動いてたのは驚いた。
Madfinger はその後も NVIDIA や Unity と組んで技術面で先導を務めてたね。
nama
あとは『グルーヴコースター』は外せない。
スマホ向けの音ゲーとして、他の移植モノとは一段違う面白さを提供していた。
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ac
この年のベストだとやっぱり『グルーヴコースター』かな。表彰も受けたよね。
あのゲーム、やり始めたときに頭痛で体調悪かったけど、やったら夢中になって頭痛治ったのを思い出す。
nama
ただ、ステージ追加が難しい(単なる音ゲーよりはるかにコストがかかる)ため、アップデートを続けられなかったんだよね。
はっきり言って、今でもいいからみんな『グルーヴコースターZERO』やってくれ!
未だに面白いぞ!
imamu
自分も『グルーヴコースター』は未だに時々遊ぶわ。あとやっぱり『おさわり探偵 なめこ栽培キット』はデカいかな。これもこの後の影響という意味で。
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nama
スマホゲーのあり方を、もしかしたら『パズドラ』以上に変えたかもしれない。
ac
まったくスマホゲームをやらない人でも、なめこだけ知ってたり、やってたりしたんですよね。社会的影響はかなり大きかった。
imamu
そうそう、ゲームをやらない人がスマホでゲームをやるっていう入り口を作ったのと、キャラがアプリから独立してウケるっていう二軸で凄かった。
nama
「放置ゲー」というジャンルは昔からあったけど、決定的にそれを「採取ゲー」にしてしまった。
あと、このあたりインディーの流れとして外せないのが、すでにヒットしていた『doodle jump』が無料アプリになり、「有料より無料の方が儲かるよ」と言い始めたこと。
2011年に『Temple Run』がヒットしたけど、結局これも同じ流れになるんですよね。ヒットカジュアルゲームが、無料の課金式になる流れが始まった。
『百人勇者』は日本の名のある開発者がインディーでやってきたといのが衝撃だった。
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▲Temple Run。今でいう3Dラン系ゲームの元祖と言っていい。

企業で漏れていたところを補足すると、ガンホーは『ケリ姫クエスト』で小ヒットを飛ばしていた有望な会社であった。
ゲームロフトも『ブラザーインアームズ2 Free+』とかを出して、基本無料に舵を切り始める。
ac
レッツゴルフ3』も課金ゲーになって炎上してたね。
『Slay』っていつだっけ?
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▲『レッツゴルフ3』。アイテム課金式になっただけでなく、前作の『レッツゴルフ2』を削除して荒れた。ただ、このころの課金はだいぶ緩くて、900円も出せば1カ月ちょこちょこ快適に遊べた。

nama
2009年当たりかな。
『Lux Touch』 あたりと同期。あれは永遠の名作。
ac
Slay は最近、またやってたりします。
(2011年のゲームでは)私的には『シュタインズゲート』で徹夜したのを思い出すなぁ。あと、『ゴーストトリック』ゴーストトリックはやってない人はぜひやろう。名作。
imamu
やっぱりまだユーザーの意識としては有料アプリが正しい姿みたいな感じで、課金は嫌われる時代でしたね。とはいえ、ここで話してきた通り、すでに開発が厳しくなってきていてメーカーも舵取りに苦心していた、と。
ac
そこにガラケーからグリモバ上陸。モバマスが出て、ベイスターズは DeNA になって、全盛期。
nama
そう、大課金時代の幕開けである!
ということで2011年のベストゲーム決めておきますか。
ac
ただ、グリモバの印象がすごく強いけど、実はグリモバ全盛期ってスマホでは短いんだよね。
nama
というか、スマホで全盛期ってきてないですよね。
ac
ああ、確かに。ガラケー含めての話だね。
nama
結局、進出できなかった。
『FFレコードキーパー』までヒットが出てないんじゃないかな。
ac
『ドリランド』も『モバマス』もガラケー版をスマホで出来ますよ、だったからねぇ。
nama
『進撃の巨人自由への咆哮』(ヒットしたけどしばらくして落ちた)、『キングダム』、
『メギド72』、『消滅都市』、『アナザーエデン』……。
プラットフォーマーであることを諦めて、ようやく芽が出た気がする。
ac
と言うか、(グリーの場合は)Wright Flyer Studios ね。
nama
今はなき Wright Flyer Studios。
imamu
WFSに生まれ変わり(?)ました。
nama
まあ、そのあたりは『消滅都市』の登場時にでも。
ac
ああ、で、2011のベストゲームは『グルーヴコースター』かな? 私的には『Kingdom Conquest』なのだけれども。
あ、いや、『Dungeon Raid』か。
nama
『Dungeon Raid』かな、自分は。次点で『グルーヴコースター』。
ac
『スト4 Volt』も捨てがたいけど。
imamu
自分は『グルーヴコースター』で、時点が『なめこ』ですかね。
nama
えらい。
なめこを拾うのが偉い。

そして、話題は2012年「パズドラとミリオンアーサーの登場、そして海外ゲームの隆盛」に入っていく。

なお、振り返り話に関連する四方山話を、現在ゲームキャストの会員制ウェブマガジンでも掲載している。10月分のマガジンでは「2012年、最も流行っていたゲームは『なめこ栽培キット』だった」と「2012年のグリーではゲームで金が稼げた」を掲載予定、「パズドラ登場前夜(仮題)」は間に合えば掲載予定。

ゲームキャストマガジンの詳細についてはこちらから


今回出てきた主なアプリ(まだ売っているもの)
グルーヴコースター 2 オリジナルスタイル (itunes 無料 iPhone/iPad対応)
Final Fantasy III (itunes 1,800円 )
FINAL FANTASY III for iPad (itunes 2,000円 iPad専用)
Temple Run: Classic (itunes 無料 iPhone/iPad対応)
おさわり探偵 なめこ栽培キットDeluxe (itunes 無料 )
STEINS;GATE (itunes 3,000円 )
STEINS;GATE HD (itunes 3,000円 iPad専用)
ゴースト トリック (itunes 無料 iPhone/iPad対応)
SHADOWGUN (itunes 600円 iPhone/iPad対応)
Enigmo 2 (itunes 240円 iPhone/iPad対応)
森川空のルール (itunes 無料 )
つみネコ (itunes 120円 )

 コメント一覧 (9)

    • 1.
    • 2018年10月15日 09:25
    • Dead spaceは衝撃的でしたね
      最近は凄さに慣れてしまったので
      もうよっぽどのことでもない限りグラフィックで驚くことはないのかも
    • 2. あ
    • 2018年10月15日 10:20
    • 「韓国は好戦的で弱いプレイヤーを倒すのが得意だったけど」
      国民性ですね。
    • 3. 三昧
    • 2018年10月15日 10:30
    • 読むと当時のゲームやりたくなるのですが、Dungeon Raidとかもう出来ないんですね。寂しい…
    • 4. 管理人
    • 2018年10月15日 10:53
    • ▼あさん
      国民性じゃなくて、好戦的で人数が少ないから、必然的にそうなっちゃうんですよね。
      強い相手には太刀打ちできず、最終的に日本か中国の同盟として取り込まれることが多かった。
    • 5. あ
    • 2018年10月15日 13:31
    • 身の回りでは、ツイッター関連のアプリが周囲の人に浸透していった感覚がありますね。2011年は。

      震災時以後、ツイッターからの情報が早く、計画停電の情報だったり、今駅が入場規制では入れない、とかとかの情報収集を目的にDLする人が結構いた記憶です。

      「TweetDeck」とか、今はもう使えないけど、「SOICHA」とかとか。
    • 6.
    • 2018年10月15日 15:59
    • キングダムコンクエストって、セルランで半年くらい1位に君臨してたりしましたよね。
      多分セガのアプリでセルラン1位を取れたのって他に無いと思うんですが、
      あそこは相変わらず、やる事は早いけど後が続かなくて、気が付いたら周回遅れってパターンを踏襲してますね。
    • 7. wada
    • 2018年10月19日 08:45
    • Dungeon Raidめっちゃ好きだったなぁ。こう見るとスマホゲームと言っても歴史があるものだってことを実感する。
      今のOSだとプレイすら出来ないものが多いのが悲しい。個人的には特にケイブ系。
    • 8. 名無し
    • 2018年10月24日 21:42
    • グルコスZEROは今はグルーヴコースター2 オリジナルスタイルって改名してますね
    • 9. 策
    • 2018年10月28日 03:57
    • この時期はカイブツクロニクルを一番やってたなぁ。セルラン常連だったのに、触れられてもいないけど。

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