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レビュー:森川空のルール 電子の力で進化した、さわやかな青春ノベル

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タイトル 森川空のルール
ジャンル ノベル
価格 無料
アプリ内購入 なし
日本語対応 あり
販売元:超水道 | Version:1.2 | GameCenter:なし | 対応機種:iPhone / iPod touch | レビュアー:トシ
評価:3.0(面白い)
爽やかな青春物語
小説感覚で読めてアプリならではの演出もある。
昔「電子書籍が出る!」と言われ始めた時期には書籍が進化するのではないかと夢を見ていた。
電子ならではの演出がついたり、さまざまな便利機能がついたり。
しかし、今電子書籍というとそのまま漫画やノベル、雑誌を見られるだけのものがほとんど。

「電子書籍で進化した小説が読んでみたい!」

そんな方におすすめしたいのが『森川空のルール』だ。
まず、アプリとしての完成度が高く、操作は簡単で動きはなめらか。
しおり機能や、バック機能など電子書籍ツールで必要とされる機能はひと通り揃っている。

電子書籍としての利点はなにか、と言われるとまずフォントが目に付く。
普通の書籍にはあまり使われないような手書き風のフォントで、素朴な雰囲気が演出されている。
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▲小説本はクセのあるフォントをあまり使わないように思う。

普段は無音で進むが、印象的なシーンでだけ音楽が挿入され、雰囲気の盛り上げるのに一役買っている。この機能も電子書籍ならでは。
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▲サウンドテストモードもあり

小さいことになるが、普通の本ではめくる前にイラストがあるとわかってしまう。
が、電子書籍ではそれがない。
イラストが表示されたときにちょっとした驚きがある。
音楽と合わさっていればなおさらだ。
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ストーリーは、主人公である“僕”が変わり者と評判の転校生「森川空」に告白され、“僕”が軽い気持ちで首を縦に振ってしまったところから始まる。
泣ける展開があるわけでもなく、強烈なファンタジーがあるわけでもなく、ぎこちない2人の心の動きに「ああ、こんな時代があったな」と初めての恋愛を思い出す内容。

Steins;Gate(シュタインズゲート) 』のようなアドベンチャーではなく、あくまでノベルが進化したもの、という立ち位置で、気取らない雰囲気。
普通のノベルを読んでいる気分で読みすすめ、ときおり電子書籍ならではの演出が嫌味なくすっと入ってくる。

読後感も良く、読み終わったあとはなんとなくすっきりした気分なる。
人を選ばないノベルなので、気になったら試してみて欲しい。

森川空のルール(itunes)

動画