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レビュー:ストリートファイターIV Volt

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タイトル:ストリートファイターIV Volt
ジャンル:対戦格闘
価格:800円(発売特価600円)
販売元:カプコン | Version:1.0 | GameCenter:実績対応 | 対応機種:iPhone/iPod touch

トシの評価: 3.5(かなり面白い)
+バーチャルパッドでもきちんと格ゲーができる
+wifi対戦が楽しい
−日本と海外の価格差

ストリートファイターIV Voltの詳細・DLはこちら(itunes)

ストリートファイターIVの基本そのままに、通信対戦をつけたストリートファイターIV。
タッチパネルとは思えない驚きの操作性、グラフィックはそのままで、膨大なキャラ数はさらに2人増えて登場。
格闘ゲームというだけに、対戦できると全然飽きが来ない。
気軽に対戦したいプレイヤーにオススメの1作。

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知っている方も多いと思うが、ストリートファイターは「対戦格闘ゲーム」というジャンルを創り上げた偉大なシリーズ。
ストリートファイター II は当時ゲームセンターでヒットしただけでなく、単品で約700万本を売り上げる大ヒット…という言葉も生ぬるい、「時代を築いた」ゲーム。
当時、財政危機にあったカプコンを立て直すどころかスト II 御殿と呼ばれる自社ビルを建てさせた驚きの怪物ソフトだった。

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そのストリートファイターも3作目で少しマニアックになりすぎて(個人的には今でも格ゲーの中で一番好きなんだけども)売上が減少し、その反省を元に9年ぶりに出た新作がストリートファイターIV。
今風のグラフィックに、ストリートファイター II に回帰したゲーム性で290万本を売るヒット商品に。

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2010年に発売された iPhone / iPod touch 版はその大幅改変移植だが、タッチパネルなのにきちんと格闘ゲームが出来る操作性に加えて、技やボタン数が減らされているのにストIV のプレイ感覚を再現しており、驚異のアクションゲームとしてヒットを飛ばした。
長くなってしまったが、そんなゲームの iPhone / iPod touch 版、最新作がストリートファイターIV Volt だ。

1人用のゲーム内容は前作からほぼそのままに、新たに通信モードと武者修行が追加されている。

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武者修行はプレイヤーのアバターを設定できるモード。
アバターはアイコンを変えたり、スペシャルポイントで購入できる称号を4つまで付け替えることで能力やスペシャルスキルを身につけ、ネット対戦している対戦相手のアバターと自動的に戦う。
アバターの戦績はちゃんと保存されて試合内容の詳細まで確認でき、プレイヤーの見えないところで戦って、勝ってくれるとちょっと嬉しいおまけ機能。

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最大の目玉wifi通信対戦ではGamecenter を通じてランクマッチとフレンドマッチの2つを選択可能。
フレンドマッチは純粋に友達と戦うバトル。
ランクマッチは無差別に戦って勝ち、バトルポイント(BP)を貯めるモード。
BPは単純に強さの目安で、これを基準にマッチングが行われる。

今作ではついに wifi を使用した通信対戦に対応。
通信対戦がついただけで、買い直す必要があるのか?
と言われると、大有り。

前作は面白い格闘ゲームだったが、やれることはせいぜい CPU 戦で何連勝できるか競うぐらい。
「iPhone で格闘ゲームがプレイできて、コンボも出せてすごい!」
と驚いて楽しむことはできても、長く遊ぶには不向きのゲームだった。
今回は何度でも対戦が楽しめて、対戦バランスが破綻していなければそれこそ無限に楽しめるはずだ。

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さらに、チャレンジビンゴという名前で毎回課題が示され、対戦中に課題をクリアするとその数に応じてスペシャルポイント(武者修行で称号を購入するポイント)がもらえるのもミソ。
「投げを3回決めろ!」
「ウルトラコンボを2回出せ!」
などの課題がゲームごとに与えられるのはいい刺激。
達成しなくてもペナルティはないので、好きにプレイしたければプレイすればいい。
対戦モードにプラスアルファを付けてより面白くした試みは評価したい。

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格闘ゲーム好きにはぜひおすすめしたいタイトル。
ゲーム中のグラフィックが Retina 対応ではない(文字はRetina対応)ということに一部批判もあるようだが、グラフィック的に Retina 非対応が気にならないタイプなので対応してロード時間が長くなることを考えると正しい判断だと思う。
対戦ゲームに必要なものをよくわかって作っているのはさすがカプコンだと思う。

ただ、1つ残念なのは価格。
日本では発売記念価格の600円で提供されているが、海外では115円から値上げしていって定価まで戻る仕組み。
海外ではオンライン対応が普通の事なので、オンライン対応だけで600円をつけると評価が荒れることを考慮しているのだろうが、だからと言ってなんで日本では600円からなのか。
昔はストリートファイターIVの定価が安い反面、一部のゲームが高いぐらいだったが今ではほとんど日本の方が高いしセールも少ない。
一度納得いく説明がほしいところだ。
昔から海外ではゲームが安く(小売が強く返品が認められるために価格が抑えられた)、日本では高かった。
そういった時代は小売がitunesに一元化された今、終わりを迎えていると思うのだが…。


おまけ

都心部で pocket wifi を使用している場合は要注意。
Docomoのwifi、Softbankのwifi、光回線を利用した家庭内無線LAN のwifiの3つを準備して比べてみたが、やはり Pocket wifi では目押しコンボが遅延で上手く出せないし、ゲームが止まる事が多かった。
Docomoはゲームとして成立するが、Softbankでは切断が多くて話にならなかった(地方では回線の込み具合がひどくないのでSoftbankでもそこそこできる模様)。
家庭内無線LANは問題なしで、目押しコンボもそこそこできる。
家にいるなら家庭用ストIV をやるだろ、というツッコミはさておき家庭内の無線LANなどでプレイしてもらいたい。
なお、wifiはJR上野駅で使用した。