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アドベンチャー

未知と出会う不安・喜びを味わう惑星探検ゲーム『INO』レビュー。孤独な惑星の地図を作ろう

未知の惑星を歩いて探索し、資源を集めて装備を強化し、行動範囲を広げて惑星の地図を作りきるとクリア……そんな未開惑星探検アドベンチャーゲームが登場した。その名も、歩いて日本地図を作った歴史上の人物、伊能忠敬の名前からとって『INO(イノー)』。

漫画描きがアプリ制作に転身して作ったRPG風ギャグゲーム『魔王に聖剣隠された』レビュー

WEBマンガ家からアプリ制作者に転職し、自ら絵を描いて作った異色のファンタジーギャグ脱出ゲーム。それが『魔王に聖剣隠された』だ。タイトルこそ『ママにゲーム隠された』のパロディだが、ゲーム内容は「ストーリー主導のRPG風ギャグ脱出ゲーム」として完…

それは謎解きを通じて神秘の世界を見る旅。脱出ゲーム『The Room: Old Sins』レビュー

精巧な3Dグラフィックで作られた物体の仕掛けを探り、その秘密を明かす脱出ゲームシリーズ最新作『The Room: Old Sins』の日本語版がついに発売された。今作ではシリーズ通じて評価されているグラフィックは強化され、メカニカルな機構はさえわたり、ゲーム…

実を言うと地球はもうだめです。60秒後に地球が終わるから好き放題するゲーム『地球滅亡 60秒前!』レビュー

あなたは、60秒後に地球が滅亡するとしたら何をするだろうか?『地球滅亡 60秒前!』は、それを体験するシミュレーターだ。1プレイたった60秒。その間、あなたは犬と散歩しても良いし、通行人に殴りかかってもいい。セクシーなお姉ちゃんに無理矢理キスをして…

まるでゲーム博物館! 物語に合わせてシステムもグラフィックも変わるRPG『Evoland 2』レビュー

シューティング、アクション、謎解き、RPGにカードゲーム。幼いころからゲームをプレイしてきた開発者が、過去にプレイしてきた何十ものゲームを1つにまとめて作った“ゲーム博物館”のような作品が『Evoland 2』だ。しかも、バラバラなゲーム群は興味深いスト…

10分強に詰めた超短編エンタメホラー『怪異掲示板と7つのウワサ』レビュー。現代風の演出が光る佳作

学校に伝わる“書いた怪談が真実になる掲示板”。新聞部の3人が、そこに書かれた怪異を追う短編アドベンチャーが『怪異掲示板と7つのウワサ』だ。タイトルの通り全7章構成で、各章は終わるまでおよそ10分強。拍子抜けするほど短く聞こえるかもしれないが、その…

ゲームを支配する静かな狂気。謎解きがプレイヤーに狂気をもたらす脱出ゲーム『Rusty Lake Hotel』レビュー

まだ『Rusty Lake Hotel』をプレイしたことがない人は幸せだ。なぜなら、これから『Rusty Lake Hotel』をプレイできるからだ。本作は保養地のホテルでゲストを“もてなす”謎解き脱出ゲームだが、戸棚にも扉にも鍵がかかっている奇妙な謎を解くアレとは別次元…

心に少し爪痕を残すダークな脱出ゲーム『しあわせのあおいとり』レビュー。大丈夫、少しダークなだけで面白いよ! 少しだからさ……

短くて感情を刺激されるゲーム『しあわせのあおいとり』はいかがだろうか。本作は人間のクズを描ききり、プレイヤーに後味の悪い思いをさせまくった『償いの時計』作者、Daigoさんの最新作。“青い鳥のぬいぐるみ”を盗んみ、その呪いによって夢の世界にとらわ…

シリーズ最高峰の物語、『逆転検事2』レビュー。ミツルギを軸とした親と子、師と弟子の成長のストーリー

証拠をもとにムジュンを暴き、被告人の無罪を証明する『逆転裁判』。『逆転検事2』は、そこでライバルとして活躍する御剣(ミツルギ)検事を主人公としたスピンオフ作品の2作目である。そして、全『逆転裁判シリーズ』の中でも素晴らしい物語を備えた作品だ…

『逆転検事』レビュー。ファンサービス満点、別視点の逆転裁判

弁護士になって無罪を勝ち取る法廷バトルゲーム『逆転裁判』に対して、ライバルキャラの御剣(ミツルギ)検事になって有罪を証明するスピンオフ『逆転検事』がスマホにやってきた。本作はニンテンドーDS版で2009年に発売された作品で、『逆転裁判4』と『逆転…

ゲームの特権、それは選べること。たった1つの決定が物語を圧倒的に豊かにするアドベンチャー『どうして勇者様はそんなに弱いのですか?』

「映画や小説のような、物語を追うだけの一本道ゲームに意味はあるのですか?」ある。映画や小説と比べてゲームが絶対に勝っている点がある。それは、ゲームの世界にプレイヤーの意思が反映されることだ。どんな素晴らしい映画でも小説でも、視聴者・読者の…

青と黒、大正浪漫と異国情緒を合わせもつ世界に生きる『From_.』レビュー。若い才能と勢いを感じる作品

「自分が憧れる配信者の方に、自分のゲームを実況してほしい」そんな動機からゲーム製作の道に入ったニューウェイブ開発者なかじまさんが、ビジュアルからプログラムまで1人で作り上げた完全オリジナルのゲームが『From_.』である。率直に言って、このゲーム…

人間のために作られたロボットが、人間のいない世界に生きるアドベンチャー『Abi』レビュー

人間が突然に消えたら、人間のために作られたペットなどはどのように生きるのだろうか。 そして、彼らは何を思うのだろうか。 『Abi』は、人間が突然に消えさったあと、ロボットたちだけになった世界を描くアドベンチャーである。 感情を持つほど高度なAIを…

『世界は心に満ちている。』レビュー。底辺オッサンと心を失った少女の物語

風景から心を感じる少女にスマートフォンのカメラで撮った写真を送り、心を取り戻す変わったノベルが登場した。『世界は心に満ちている』だ。少女は写真から心を読み取る力を持っており、プレイヤーが送った写真を見て心を取り戻し、物語が進行していく。つ…

文明なき世界で宇宙葬を行う2人の物語ゲーム『OPUS: 魂の架け橋』レビュー。健気な少女とダメ男の行く末は?

もし、人類が滅亡を迎え、最後の2人だけになったら……そこにはどんな世界が待ち受けているのだろうか。『OPUS: 魂の架け橋』は、疫病で文明が滅んだ惑星で生き延びた2人……ロケット技師の息子ヨハンと巫女のフェイが困難に立ち向かう姿を描いた物語ゲームだ。

ナゾを解く楽しさはシリーズ随一『大逆転裁判―成歩堂龍ノ介の冒險―』レビュー。システム面は一番好きな逆転裁判

初代『逆転裁判』を遊んだ時から、こんな逆転裁判を遊びたいと思っていた! それが私にとっての『大逆転裁判―成歩堂龍ノ介の冒險―』だ。 本作の時代は明治。成歩堂龍一の先祖である成歩堂龍ノ介が弁護士になるために倫敦(ロンドン)で受けた受難を描いた物…

成長物語がアツい『逆転裁判6』レビュー。逆転裁判4と5を遊んでいてよかった

初代主人公の成歩堂龍一がクライン王国の、4作目からの主人公である王泥喜法介が日本の法廷で戦う“ダブル主人公”の『逆転裁判6』がスマホに登場した。ネット上での評判が良くて楽しみにしていた作品なのだが、プレイしてみて納得。逆転裁判4から始まった王泥…

風に舞いながら世界を見る詩的アドベンチャー『Flower(Flowery)』レビュー。言葉もなくメッセージを伝える詩的ゲーム

花びらとなって風に舞い、花を咲かせながら草原を駆けるアートアドベンチャー『Flower(邦題:Flowery)』がiOSにやってきた。本作はゲームオーバーも時間制限もなく、世界の美しさを堪能できる癒やし系ゲームとして話題になり、2013年にはスミソニアン博物…

チェルノブイリ原発事故で生態系の狂った隔離地域を生きるアドベンチャー『Radiation City』レビュー。廃墟感がかなり良し

放射能で汚染された島でサバイバル生活を送り、旧日本軍の残した秘密を暴く『Radiation Island』から2年。ついに待望の続編『Radiation City』がリリースされた。今回の舞台はチェルノブイリ原発事故から40年後、チェルノブイリの職員が住んでいたプリピャチ…

幻想的な魔女の島を生きる人々の物語ゲーム『マジョのシマ』レビュー。美しいドット絵が常識を塗りつぶす

人々の魂を奪う魔女が支配しする島を探索し、その秘密を明らかにする幻想的なアドベンチャーゲーム……それが『マジョのシマ』だ。 美しいグラフィック、それを活かした導入と謎解き、見事なタイミングで終わるボリューム感……1本のアドベンチャーゲームとして…

『懐かしのキャンパス - 3D』レビュー - 夏の臭いがする学校をシミュレートした散歩アプリ

見上げれば青空、太陽の光したにたたずむ古くさい校舎……。これはまったくスクリーンショット詐欺ではない。全てにおいてこのクオリティの学校を、あなたは歩いて回れる。今回紹介するのは懐かしい学校の姿をリアルに描き、その中を歩き回るアプリが『懐かし…

スマホで美しい世界を自由に旅したい!その夢を実現して散ったゲーム『Return to Castlerama』 - 32bit遺産第3回

2010年!その年、スマホゲームは希望にあふれていた。毎年のスマホ性能の向上に合わせてゲーム表現の幅が広がり、つぎつぎ驚きのある新作が登場していたのだ。その中でも多くのプレイヤーにインパクトを与えたのが『Epic Citadel』だろう。『Epic Citadel』…

『The House of Da Vinci』レビュー - ルネサンス期の館を美しく表現。レオナルド・ダ・ビンチの謎を解く脱出ゲーム

脱出ゲームはスマホの大人気ジャンルだが、その中でも別格のゲームがある。美しいグラフィックと世界観で世界的にヒットした『The Room』シリーズだ。あの美しさは、他のメーカーには出せない……そう思っていたが、ついに本家リリースから5年たって挑戦者にな…

『Soar Tree of Life』レビュー - 荒涼とした島を飛び、色と音を取り戻す生命のアート

ゲームには癒やしの効果もある。血しぶきが飛び散る爽快ゲームでストレスを吹っ飛ばすこともできるが、心を穏やかにするものだってある。色が失われた島を探索し、再び豊かな命と色を取り戻すアドベンチャーゲーム『Soar Tree of Life』は、そのような効果を…

『おじいちゃんの記憶を巡る旅(Oldman's Journey )』レビュー - あなたは、老人の人生を締めくくる旅の同行者になる

ある日、岬の家に1通の手紙が届いた。手紙を受け取った老人は急いで旅立ち、どこかへと向かった……。『おじいちゃんの記憶を巡る旅(Oldman's Journey)』は、その老人の旅を助け、彼の人生をのぞきながら行く末を見届けるパズルゲーム……いや、どちらかと言え…

『償いの時計』レビュー - 後悔はするが反省はしない。人間のクズの贖罪を描くアドベンチャー

ゲームの世界では、どんな悪人も救われてしまう。終わってみればいい人になっていたりする。しかし、それでいいのだろうか。 30分程度で遊べるお手軽ゲームながら、いびつなまでのハッピーエンド主義に疑問を投げかけるアドベンチャー『償いの時計』。 PCフ…

『TimeMachine』レビュー - 荒廃した未来の子孫に仕送りし、ウルトラポジティブな生き様に感動せよ

気づくと、我が家にあった見知らぬモニター。なんだ、これは。疑問に思うより先に青い防護服を着た男がそこに映り、語りかけてきた。彼は防護服なしでは生き延びられないほど荒廃した未来で、最後に残ったただ1人の人間であり、私の子孫だという。このモニタ…

『終わらない夕暮れに消えた君』レビュー - 懐かしさの演出がプレイヤーの心を開き、王道で感動させるアドベンチャー

『彼女は最後にそう言った』に続くSYUPRO-DXの最新作が『終わらない夕暮れに消えた君』が登場した。クリアまではおよそ2時間。短い時間の中で孤島の伝承にまつわる不思議な事件と青春物語が展開され、最後に少し感動するいつもの展開はさすが。今回も横田純…

壮大な廃墟アートで孤独に酔うアドベンチャー『PAVILION MOBILE』

日本と海外で多くの賞を受賞した「四人称視点」のパズルアドベンチャー『Pavilion』が、iOSに登場した。本作の特徴は、手で描かれた壮大な背景にある。美しく、主人公すらその一部として違和感なく溶け込んでいる(動かなければ、気づかないだろう)様子は一…

『太陽人間』レビュー - シュール&シュール。常識人の脳を空にするハッピー育成ゲーム

理屈に生きる世界に疲れた方におすすめしたいゲームがある。いや、ゲームと言うより「頭が馬鹿になるアプリ」と言った方がいいだろう。神の息子を預かって、太陽のように明るい「太陽人間」に育てる育成ゲームのはずだが…プレイすれば育成など、すぐどうでも…