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Apple Design Award 2018発表。ゲームは『Florence』や『アルトのオデッセイ』など5作品が受賞

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Appleがすぐれたデザインのアプリを表彰する Apple Design Award 2018 が発表された。
この賞の選定にはApple独自の基準があり、特に優れたデザイン性やApple新機能を使用したことが重視され、その中で最高のゲームを選ぶ傾向がある。
2018年に表彰された5作品もまたビジュアルに優れ、ゲーム体験としての芸術性に優れた作品になっているので、ぜひ遊んでみて欲しい。

アルトのオデッセイ (itunes 600円 iPhone/iPad対応)
幻想的に彩られた砂漠を滑り続けるアクションゲーム。
砂漠の姿を美しく描くだけではなく、朝から夜まで風景がリアルタイムに変化し続ける演出、天候の変化、そして様々な地形がプレイする者を飽きさせない。
前作はゲームプレイが単調で厳しい印象だったが、プレイも爽快感が強調されて楽しくなり、“遊ぶ芸術”と言える作品。受賞も納得。
紹介:遊ぶ芸術『Alto's Odyssy』レビュー。雄大な砂漠を気持ちよく走り抜けるために進化
 
Florence (itunes 360円 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)
初恋をテーマとしたインタラクティブコミック。
Monument Valley』のデザイナーが設立したStudio Mountainが開発したことで話題になったが、ゲームの手法をコミックに盛り込んで感情移入を促すアプリに仕上がっている。
要所要所にさしはさまれたミニゲームの前に、誰もが……筆者のような枯れたおっさんでも、恋愛の感情を思い出すことになる。いや、ほんとに。

オドマール (itunes 600円 iPhone/iPad対応)
魔法の力を身につけたことで過酷な運命を課されたバイキング、オドマールの冒険を描く横スクロールアクション。
レオズ・フォーチュン』スタッフの新作で、アニメーションへのこだわりは職人芸の域。
北欧の神話を元にした世界が美しいのはもちろん、恐ろしいほど滑らかな動きが操作の気持ちよさに直結している。
 
FROST (itunes 600円 iPhone/iPad対応)
粒子の軌道を操作し、パズルを解いているだけで光のアートが作られるパズルゲーム。
プレイヤーが意図しなくても、普通にプレイしているだけで光の粒子が踊るように動き、楽しませてくれる。そして、パズルを解くと規則正しく動く粒子の流れができてまた美しさに感心する。
アートを作るジェネラティブ・アートゲーム。
Apple が推奨する技術 Metal によって大量の粒子を動かしており、Metal がないと作れない専用ゲームとされた。受賞も納得。

INSIDE game (itunes 体験無料 iPhone/iPad対応)
約6年間の開発期間をかけて凝縮された5時間のゲームを作ったという狂気の製作物。
謎の収容所(?)から逃げ出した男を操作し、異常な世界から逃げ、その行方を見守る横スクロールアクション。
スタートからエンディングまで目が離せない演出とイベントが連続する物語の前に、アクションゲームプレイしつつ、同時に男の行く末を見守っているという奇妙な感覚を得られる。
異世界に入り込んで、その中を覗いているような没入感は他にない体験で、受賞は完全に納得。

以上。
これまでも iOSのみリリースの作品は優遇されてきたが、今回はすべてのゲームがiOS先行か、iOSのみリリースのゲームになった。
とはいえ、作品群を見ると決してえこひいきではなく、単純に Apple を優先した素晴らしい作品や、
Android端末の性能(端末環境の不一致による開発の面倒も含めて)ではリリースしづらい高度な作品が選ばれているように見える。
iOS端末を持っていたら、ぜひ、これらを試してみて欲しい。

過去の受賞作品は下記からどうぞ。