ゲームキャスト

面白いゲームを探すなら、ここ。

あなたが見逃しているかもしれない、2021年4月に出たスマホゲームたち。双極性障害をゲームプレイで表現したアクション、内政が楽しいバイキング戦術ゲームなど

Collage_Fotor
1ヶ月に1万本近いスマホアプリがストアに登録されているという現在、宣伝が少ないゲームは見逃しがちだ。
そこで「あなたが見逃しているかもしれないゲームたち」という名前で、インディーゲームや小粒な良作ゲームを毎月5本、紹介していく。
今回は2021年4月分は下記の5本だ。

・双極性障害をゲームで表現した『双極』
・内政重視の戦術ゲーム『Northgard』
・地味に面白いディフェンスゲーム『マージタクティクス』
・説明書付き、攻略本付きRPG『5つのネイト』
・金のある企業しか作れない実験作『ユージェネ』

双極 (App Store 無料 / GooglePlay 無料)
赤と黒の2色で世界を構成し、プレイで双極性障害(躁鬱病)を表現しようと試みたゲーム。
ゲームとしては、左右移動とジャンプでゴールを目指す固定画面のステージクリア型アクションだが、プレイヤーがジャンプするたびに赤いブロックと黒いブロックが交互に現れては消えるため、2つの世界が重なって同時に存在する状態でプレイでも双極性障害を表現しようと試みている。
仕掛け豊富で、短時間で遊べて無料。
気になったらまずは試して損なし。

Northgard (App Store 1,100円 / Steam 3,090円)
バイキングになって集落を作り、資源を集めて人を増やし、軍隊を作って土地を侵略していくリアルタイム戦術ゲーム。
食料がシビアなため、類似のゲームよりも資源と内政要素が重視される。セトラーズなどが好きならこれも楽しめるはず。
もともとPCで人気のゲームなので面白さは折り紙付きだが、モバイル向けに操作が最適化され、画面の表示サイズ設定もあってちゃんと遊べる(2倍にすれば画面が小さくてもそれなり)。
日本語対応していないのは残念だが、Switch版などより1/3という超低価格も魅力。

マージタクティクス(マジタク) (App Store 無料 / GooglePlay 無料)
時間と共にたまるコインでユニットを召喚し、ドラッグで自在に配置を変更し、画面上からやってくる敵を迎撃するリアルタイム戦術ゲーム。
ユニットはオートで戦うが、種類、配置などを正しく選択しないと苦戦する。
さらに同じユニットを重ねると強くなり、体力も回復するため重ねるタイミング次第でかなり難易度が変化し、戦術性も高め。
操作感も良く、日本語対応もユーモアや冗談がわかるレベルで翻訳されている。
目立たないけど、純粋に面白い。

5つのネイト (App Store 無料 iPhone向け / GooglePlay 無料)

呪いによって5つの人格を持ち、それが頻繁に切り替わる妹ネイトと、兄の旅を描いたRPG。
兄妹のハートフルな物語と、戦闘中に人格が切り替わり、バトルコマンドも変化してしまう妹を制御する戦術バトルが楽しめる。
課金なしでも最後まで快適にエンディングまで楽しめる1人用RPGを売りにしており、課金ポイントは読んで楽しい攻略本(アプリに付属)の閲覧と超良心的。

それとは別に説明書も付属していて、遊んで楽しい、読んで楽しいRPGになっている。
個人的には「ここのゲームデザインはこういった理由でこうなってます」というゲームの味付けの理由が書いてある開発者ノート的な部分がお気に入り。
kGu9SApl.jpg large

紹介記事:攻略本を読みながらRPGを遊んだ”あの頃”を再現する、攻略本・説明書付きのRPG。多重人格の妹と旅する『5つのネイト』レビュー

ユージェネ (App Store 無料 / GooglePlay 無料)

すぐ側にキャラクターが居て本当に生きているような“ゼロ距離エンターテイメント”を提供するというエンターテイメントゲームアプリ。
コロプラという企業が出しているが、中身は下手なインディーゲームが裸足で逃げ出す冒険的な作品。
ゲームは探索とライブの2パートに別れており、探索パートではプレイヤーは“#世界(ハッシュワールド)”と呼ばれる壊れた世界を復活させ、取り戻すために戦う。
ライブパートではキャラクターがリアルタイム配信で登場し、プレイヤーと一緒に盛り上がる仕組み。

ガチャはなく、課金はほぼ生配信時の贈り物(配信者に物を送ったり、着せ替えを楽しめる)でまかなおうというキャラクター直接課金のみ。
ライブを見てゲームを遊んでいると、キャラクターが声をかけてくれる(プレイヤーのコメントに応じて、声優が吹き込んだ一点物のボイスメールがくる)。
ライブ配信ではキャラクターと通話したりもできて、「ゲームキャラと通話するアプリなんてありなのか!」と驚かされる。

冒険的すぎて人を選ぶうえ、コロプラは任天堂裁判というネガティブな広告が作用しているので広告費をかけているけどプラマイゼロという理論でここでも紹介しておく。

紹介記事:コロプラによるVtuber再生産か、ゲームキャラ表現の進化か。体験すべき、狂気の実験作『ユージェネ』レビュー

以上。
気になるものがあれば遊んで、なければコメント欄で良いゲームを教えていただけると嬉しい。