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Anomaly Defenders - 逆タワーディフェンスが逆転して登場!って普通のタワーディフェンスじゃん。

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砲台を建築して敵部隊を迎撃する人気ジャンル、「タワーディフェンス」。
そのタワーディフェンスを逆転させ、砲台だらけの陣地を攻め上げる「逆タワーディフェンス」として話題になった『Anomaly』シリーズの新作『Anomaly Defenders』を紹介しよう。

本作はなんと、逆・逆タワーディフェンス…つまり、普通のタワーディフェンスゲームである(ややこしい)。
プレイヤーはエイリアンとなり、人類の戦車部隊を迎撃する陣地を作り出すのだ。

逆タワーディフェンスというジャンルだけでなく、本シリーズのもう1つの魅力はグラフィックだ。
3Dで作られたマップは奥行きを感じさせ、レーザーやビームなどの光の演出も美しく、ジャンルがタワーディフェンスになった今作でもその魅力は健在だ。
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ゲーム面では、今作はかなりオーソドックスなタワーディフェンスだ。
敵は決まったルートを通って、プレイヤーの拠点を破壊するために進軍してくる。
それに対して、プレイヤーは黄色い配置ポイントにタワーを設置して迎撃し、敵を全滅させればステージクリアとなる。
難易度はEASY、NORMAL、HARDの3つが選択可能で、ゲーム開始時に自由に選べる。
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タワーは8種類用意されており、範囲攻撃するタワー、特定の敵に強いタワー、周囲を回復させるタワーなど、基本的なタワーがすべて準備されている。
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マップには【ハーベスター】という資源を生み出す装置も設置できる。
この装置を設置すると、一定時間毎に資源を生み出せるが、役割はそれだけではない。
ハーベスターを設置すると、敵がハーベスターに向けて進軍ルートを変更するのだ。敵の進路をコントロールする役割にも使えるわけだ。
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通常のタワーディフェンスと違う点は、敵の戦車がタワーを攻撃し、タワーを破壊してくること。
そして、タワーを保持するためにエネルギーを消費して支援スキルを使えることだ。

敵を倒すと資源が手に入るほか、白い球体が画面に残る。
この球体をタッチするとエネルギーが補充されて支援スキルが使えるようになる。
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▲白い球体がエネルギー。タッチで回収する。

支援スキルはHPを回復する【REPAIR】、防御力を上げる【SHIELD】、敵の攻撃を消す【EM PULSE】、射程を伸ばす【SNPIER】、攻撃力を上げる【RAGE】、大爆発で敵にダメージを与える【EXPLODE】の6種類。
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敵の攻撃はかなり激しく、少し目を離すとタワーが破壊されてしまう。
敵の動きとタワーのHPをつねにチェックして、効果的に支援スキルを使い続けなければこのゲームはクリアできない。
タワーディフェンスというと、タワーを建てたら見ているだけというイメージもあるが、このゲームはかなり忙しいゲームだ。
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敵の種類も豊富で、バリアを張って移動する敵や、支援スキルを無効化する的、タワーの機能を一時停止させる敵などがおり、支援スキルを使っていてもタワーの建て方が悪いと簡単にゲームオーバーになってしまう。
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忙しくてやり応えのあるタワーディフェンスに仕上がっていると言えるだろう。

そして、ステージをクリアするとエネルギーの残量や拠点の耐久値などに応じてスコアが決まり、難易度とスコアに応じた【テクノロジーポイント】が手に入る。

テクノロジーポイントは、新しいタワーや支援スキルの研究や強化に使うポイントだ。
プレイヤーは、ポイントを自由に割り振り、好きなタワーや支援スキルを優先的に強化できる…のだが、ステージが進まないと選べない技術が多く、実際には順番にとらされている感はある。
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▲エネルギーの総量を増やしたり、タワーコストを下げる研究もある。

全体として、つねに支援スキルを使うので退屈せず、ゲームとしてそれなりに遊べる。

しかし、おすすめかというと「ぎりぎり値段なり」という結論になってしまう。
その原因は、敵の攻撃が激しすぎることだ。
常にタワーの破損状況を把握して、ひたすら支援スキルを使い続けないとすぐにタワーが壊れてなくなってしまう。

Sentinel 4』が「タワーが壊れやすすぎる」という苦情でゲームを修正したが、このゲームはそれよりはるかにタワーが壊れやすく修理も面倒だ。
ゲームのほとんどはSHIELDとREPAIRに費やされ、タワーをどう立てていくかをプレイ中に考える暇が全くない。
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ゲームに慣れてくると、効率のよいスキルの発動のタイミングはいつも同じになるため、ただ面倒な作業しているような疲労感を感じてしまう。
その上、中盤まではタワーの配置も正解がわかりきっている構成なので退屈に感じてしまう。

演出面でもイマイチで、タワーを強化しても見た目が変わらないので「強化した!」という満足感もないし、大量の敵と要塞が戦っているような規模感も感じない。
「あの逆タワーディフェンスの!」というインパクトがあるうちは良かったが、今回はさすがに凡作過ぎるかな…という印象。
似たタイプのタワーディフェンスなら、『Sentinel 4』の方がはるかに面白くておすすめだ。

評価:2.5(価格通りに楽しめる)

おすすめポイント
美しいグラフィック
派手な攻撃のエフェクト
やりごたえのあるバランス

気になるポイント
操作が忙しすぎる
状況を把握するのに一時停止が必要

課金について
なし

(GCドラゴン Ver1.0.2)

アプリリンク:
Anomaly Defenders (itunes 500円 iPhone/iPad対応)

動画:


関連リンク:
レビュー:Anomaly Korea 逆タワーディフェンスの続編が、日本語対応でやってきた
レビュー: Anomaly 2 - 砲台陣地を攻め上げる逆タワーディフェンス、さらに面白くなって登場。