Ridge Racer Slipstream (itunes 300円 iPhone/iPad対応)
アクセル全開でコーナーを曲がり、美しいコースを気持よくかっとす。
ナムコのリッジシリーズの最新作『Ridge Racer Slipstream』は、そんな爽快レースゲームだ。
リッジレーサー・ナムコというと古くからのiOSゲーマーは『RIDGE RACER ACCELERATED』の悪夢を思い出すかもしれない。
が、『Ridge Racer Slipstream』はハイクオリティなリアル系レース『Race of Champions』を制作したINVICTUS GAMES 制作で、今作もそのクオリティは健在。
リッジレーサーらしさはあまりないが、高速ドリフト全開系のレースゲームが好きなら購入を検討していい内容だ。
まず目を引くのはこの美しいグラフィック。
この冬に出た大作 iOS ゲームと比べても引けをとらない。それどころか上位と言っていい。
操作はボタンと傾け操作、オートアクセル有無の組み合わせの4種類だが、どの操作も概ね問題なし。
強いて言えばブレーキボタンはもう少し大きくても良かったかもしれない。
▲たまにブレーキが小さく感じる。
ブレーキを踏みながら曲がると車が滑り始め、高速ドリフト走行へ移行。
どんなキツイコーナーもスピードをほとんど落とさず、爽快に曲がりきることができる。
ドリフト中は画面下のニトロゲージがたまり、一定量貯まめてブーストボタンをタッチすると…周囲がいっきに色あせて、一気に加速する。
この演出がまた気持いい。
▲ブーストは最大で3連続まで使用可能。
今回重要なのはタイトル「Slipstream」にある通り「スリップストリーム」システム。
スリップストリームとは、敵車の真後ろを走ることで運転する車の空気抵抗を減らして、通常以上に加速するドライビングテクニック。
▲敵車の後ろにつけ、スリップストリームが発生すると画面右上の速度計の下に車マークが表示される。
これを利用して敵車の後方で加速し、高速ドリフトで抜き去り、さらにスリップストリームの届かない距離までブーストで加速して突き放す。
そしてまた前方の敵車を捉えてスリップストリームでにじり寄る。
このサイクルがたまらなく楽しい、ぶっちぎりレースゲームだ。
ただ、自分の手応えとしては「リッジシリーズ」として見るとドリフトの感覚が浅めで、暴れまくるドリフトを何とか制御する「リッジレーサーのドリフト」ではない。
すごい勢いで空ぶなど車の動きも異なり、リッジレーサー感はあまり感じない。
▲音楽はリッジ7のものでやや地味。
けれど「面白いからいいか」となるぐらいには楽しい。
レースが終了すると走行スタイルや順位に応じてCR(お金)とXPが手に入り、XPが一定に達すると課金通貨のRRが少しだけ手に入る。
CRとRRは新車を購入したり、手持ちの車をチューンナップ可能だ。
5時間ぐらい遊んだが、今のところアマチュアグランプリ(2段階目のクラス)まではスムーズに制覇できており、無理な金稼ぎも必要なかった。
少なくとも300円で購入して即座に「追加課金しろ!」とはならないので安心して欲しい。
車をチューンナップする要素はアーケード派には賛否両論かもしれないが、爽快な高速ドリフトレースに仕上がっていて値段以上の価値は間違いなくある。
少なくともレースゲーム部分に関してはほぼ不満なし。
強いて言えばあまり敵車と密集していると、画面がブレる演出が続くと目がチラつくぐらいか。
▲目に痛いので演出を切りたい。
ゲームと直接関係ないところでは日本語訳がおかしく、例えばゴール時の「FINISH」が「終える」になっていてカッコ悪いのもある。
が、それも些細なこと。
繊細な操作でひたすらにミスを無くして1位を目指すアーケードスタイルとは違うが、ドリフトしまくりで抜きつ抜かれつの展開を楽しめる面白いレースゲームだ。
最終評価:3.0(かなり面白い)
おすすめポイント
アクセルべた踏みでコーナーを曲がる爽快感
スリップストリームで抜きつ抜かれつのレース
美しいコースと車
気になるポイント
後半まで通して課金が必要ないかどうかは不明
日本語訳がダサい
(バージョン1.0.2、GCドラゴン)
アプリリンク:
Ridge Racer Slipstream (itunes 300円 iPhone/iPad対応)
動画: