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レビュー:RIDGE RACER ACCELERATED

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タイトル:RIDGE RACER ACCELERATED
ジャンル:レース
価格:600円
日本語対応:あり
Retina 対応:あり
販売元:バンダイナムコゲームス | Version:1.5.1 | GameCenter:実績・ランキング対応 | 対応機種:iPhone / iPod touch

総合評価:3.5(かなり面白い)
+ドリフトの爽快感
+車種・ボリューム豊富

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RIDGE RACER ACCELERATED』はナムコの看板レースゲーム、『リッジレーサー』シリーズの1つとして発売されたレースゲーム。
このシリーズの特徴は、何と言っても「ドリフト走法」を主軸とした爽快感。
ドリフトとは車体を滑らせることで、スピードをあまり落とさずにコーナーを曲がる走法(現代ではあまり使われなくなっているらしい)。
リッジレーサーシリーズではこれが極端にクローズアップされ、ドリフトしてもあまりどころかほとんどスピードが落ちず、アクセルを全開にして高速でコースを突っ走ることができる。
普通のレースゲームではスピードを落として曲がるカーブを、最高速そのままに曲がり切る楽しさ格別。

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また、ドリフトを成功させると左上部にある「ニトロゲージ」が上昇し、一定まで溜まってからゲージをタップするとニトロ」をふかして超加速することが可能。
何故かコーナリング性能も上がり、ドリフトしなくてもコーナーを曲がり切ることができるようになるので、うまく使えば敵車をごぼう抜きできるし、加速中の風景がぼやける演出と相まってかなり気分がいい。

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コースは歴代リッジレーサーシリーズから11コース(うち3コースがアプリ内購入)の順走と逆走コースがプレイ可能、車は性能に合わせて全7クラス(うち1クラスはアプリ内購入)が用意されており、コース・車種共にかなり豊富。
最初は全ての要素が楽しめるわけではないが、特定条件下で1位を取るごとにコースや車種が増えていき、ゲーム内でいろいろな要素を開放しながら自分の腕を磨く楽しさがある。

ドリフトを成功させ、直線ではニトロを使用する爽快ハイスピードレースとして完成されているし、ボリュームやプレイヤーに対するご褒美もきっちり準備されていて非リアル系レースゲームがプレイしたいゲーマーにはオススメと言えるゲーム。

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初期設定では傾けでハンドル操作を行い、アクセルはタップして踏まないといけないが、オプションで操作方法は変更可能。

自動アクセル+左右キーでハンドルを切る操作設定が最もプレイしやすいと思うが、慣れたらオススメなのは傾け操作+自動アクセル。
本体を傾けるとダイナミックに背景が傾き、ダイナミックなプレイ感がある独特の演出効果になっている(ただ、そのせいでまっすぐ走るのに熟練が必要)。

発売から時間がたって、見た目には凄いとは言えなくなってしまったが、ドリフト高速レーシングとしては未だにこれを超えるレースゲームが見当たらないので、評価はぎりぎり3.5としたい。

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これだけ有名タイトルで面白いのに紹介して来なかった理由は2つ。
まず1つは iPhone のゲームとしては難易度が高かったこと。
ドリフトの操作になれるまで慣れが必要で、『アスファルト6』など同種のゲームと比べてストイックに遊びこむ必要があり、クリアのためのまとまった時間をとることが出来なかった。
ただ、それは面倒臭いという感じではなくガチで「リッジレーサー」シリーズのゲームと向かい合う気合いで楽しめるという事で、ゲーマーとしては大いにプラス要素。

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2つめ、最も大きな理由は発売から長い間ゲームとしていまいちだったこと。
このゲームはナムコの看板タイトルのシリーズとして2009年12月16日に発売され、そのブランドと当時としては優れた映像で大いに話題になったものの、当時最新機種だった iPhone 3GS でも処理落ちしてスピード感がないというお粗末さ。
操作も傾け操作だけな上、感度がよすぎて真っ直ぐ走ることすらおぼつかない状態。
高価格帯のアプリにも関わらずコースは2つ、車種もわずかとボリュームが少ないのに、追加課金で増やすコースと車だけは用意してあったところなどは、完全に購入者を舐めきっていた。

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それを1年かけてコースを増やし、コースと車種を増やし、実績機能、ランキング(驚くべきことにレースゲームなのにランキングがなかった)を導入してようやくまともな形になったが、まともになったときにはゲームとして興味を失っていた。
ゲームとしては面白いから、今プレイしても楽しめる。
だが、プレイヤーが購入時に期待していた「リッジレーサー」の凄さは味わえず、ゲームの話題を共有する仲間もいない。
その上、まともにゲームが出来るようになった頃にはセールでゲームの価格自体が安くなっていたりする。
発売日に買うプレイヤーはバンダイナムコゲームスにとって有料ベータテスターなのだろうか。
そう思うと、まともになってもレビューする気にはならなかった。

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今回、iPhone のゲーム本を出すにあたってプレイして楽しさに気づけたが、バンダイナムコゲームスの体制は相変わらず。
最近でも『勇現会社ブレイブカンパニー』などバンダイナムコゲームスの日本をターゲットにしていると思われるゲームには発売日にかなりの欠陥を抱えているものが多い。
(当Blogではまだレビューはしていないが、9/30に出たばかりのガンダムエリアウォーズ(itunes)の itunes レビュー欄もかなりレビューが荒れている)

リリース時は操作がひどかった『塊魂モバイル』などを普通に楽しめる面白いゲームへアップデートしてきた実績があり、面白いゲームを作ることができるのは疑っていない
だが、今は無料でもバンダイナムコゲームス(の日本向けゲーム)は発売日にプレイしたいとは思えない。
無料とは言え、時間が浪費される分損だし。

出てから1年すれば面白くなることが多い(でも AppStore では時代遅れになっていたりする)だけに、バンダイナムコゲームスが完成してからゲームをリリースしてくれることを願うのみだ。
完成品になってからリリースすれば誰も不満なくゲームが楽しめ、バンダイナムコゲームスの評判も下がらず、いいことばかりなはずだから。

ということで、後半はバイダイナムコゲームスへの文句になってしまったが、メーカーの実績もゲームを購入するときの指標の一つ、ということでご容赦を。