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昭和基地から南極内陸を目指す旅行RPG『⼭が笑えば』がiOS/Androidでリリース。『霜夜ゆく』の作者が、実際に南極越冬した経験から作られた1作

あの『霜夜ゆく』の旧世紀網膜博物館の新作がやってきた……!
3月14日、インディーゲーム制作サークルの旧世紀網膜博物館から南極の内陸を旅行するRPG『⼭が笑えば』を App Store / Google Play 向けにリリースされた。

本作は制作者の南極越冬経験を生かして作られたSF作品。
舞台は人類が南極観測から離れた未来、主人公は人造生命とも呼ばれるドギー種族の獣⽿美⼥。
彼女が1年の限られた期間で居住基地である「昭和基地」から約1,000km離れた「ドームふじ基地」を⽬指す物語ゲームだ。
価格は590円で、アプリ内購入はない。

実際のプレイ動画はこちら。

本作は、1年の期間内で何度もドームふじ基地を目指して旅を繰り返し、物語を体験するゲームとなっている。
1,000kmという距離は短く聞こえるが、雪上車の速度は良くて時速8km、そこに地形、天候、物資、そして過去の戦争で残され、ドギーを抹殺しようとする兵器などの障害があり、何度も帰還を余儀なくされる。


▲なお、プレイ開始時にマップはランダム生成され、1年を通じて固定されたマップの最適ルートを探すことになる。毎プレイ異なる探索を楽しめるようだ。


一方、旅は厳しいだけでなく「南極観測隊のおっさんたちと酒を飲んだり、キャロムビリヤードをしたり、ペンギンを誘拐したり、ラーメン屋台を訪ねたりしながら」進む楽しい要素もあるようで、賑やかで楽しい物語も楽しめる。

 

が、その裏に潜む不穏な気配も序盤から描写される。
前作の『霜夜ゆく』は宇宙船に密航したドギーの奴隷を生かすため、彼女の体重分の荷物を宇宙船から捨てるアドベンチャーだった(密航者に人権はないので殺すこともできる)。
本作においても人造生命であるドギーに人権がなく、主人公は18歳で特別に人権を獲得したことが明示されており、世界観的に繋がっていることが想像される。

序盤をプレイした印象では、今作も設定がかなり練られていると感じられたので、前作に引き続きストーリー面はかなり期待して良さそうだ。

 

最後になるが、前作『霜夜ゆく』も大変に面白いゲームなので、まだ遊んでなければ合わせて遊んでいただきたい。

 

山が笑えばのダウンロード

霜夜ゆくのダウンロード