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アークナイツのHypergryphによる旅のRPG『エクスアストリス』iOS/Android向けにリリース。細かい不満は多いが、世界観の力でねじ伏せに行くRPG

伝えたい、世界観がある。

『アークナイツ』を開発したHypergryphによるパブリッシャーブランド、GRYPHLINEより買い切り型のスマートフォン向けRPG『エクスアストリス』が App Store / Google Play 向けにリリースされた。

本作は惑星アリンドを調査する地球人イェンと、アリンドで出会った少女ヴィーの旅を描くRPG。
システムとしてしては3Dフィールドを自由に移動し、敵とぶつかるとバトルになるシンボルエンカウント型・ターン制バトルのRPGなのだが……とにかく世界観へのこだわりが凄い。

ゲームリリース前、舞台となる惑星アリンドの独自言語を作って、アリンド語の歌によるPVを公開したときから「スタッフは世界観を押し出したものが好きなんだな」という感じはあったが…。

ゲームを始めるとそれ以上の熱気を感じる。
惑星アリンド独自様式の建築や小物が随所に登場し、「独自世界を感じて欲しい」という意図がガンガンに伝わる。
実際、私にとって序盤の山場はボス戦でも新キャラの登場シーンでもなく、駅にたどり着いて独自様式の駅看板アニメーションに「ああ、違う世界に来たんだな」と感じたときだった。

新しい場所に移動する時は乗り物内で一定時間を過ごさないと目的地に到達しない(2回目からはスキップ可能)し、世界観を阻害するUIや表示は最小限。
新しいものに出会えば、辞典に設定画と説明文が登録され「この設定を読んでくれ!」という勢い。

とにかく旅と世界観にこだわっている。
そのために不便に感じることもあるが、世界観重視だったり、『ファイナルファンタジー13』のようなものを見たいタイプのプレイヤーにはお勧めできそうだ。

 

バトルは「光影共同」が重要な「セミリアルタイム・ターン制」とされており、公式説明では意味が分かりづらい。
が、プレイしてみると何のことない。

攻撃と防御のタイミングだけアクション要素があるターン制バトルで、防御時は攻撃に合わせてキャラを選び、タイミングよくボタンを押すジャストガード(=光影共同)が必要になるちょっと凝ったバトルといった感じ。

さまざまなスキルを組み合わせ、打ち上げ、追い打ちなどを繰り出すオリジナルコンボ要素があり、なかなかに楽しめそうな印象だった。

序盤1時間のプレイを録画してみたので気になったら見てみて欲しい(解説はないので見たいシーンを飛ばし飛ばし見て欲しい)。

2時間程度プレイしてみての感想としては、世界観重視すぎてガイドがない上に宝箱の位置が目立たない(小さい!)とか、文字が小さい、操作の不満などは細かい気になる点は多いが、定価1,500円なりには楽しめそうだと感じている。

フィールドは美しいし、バトルは結構凝っているし、世界観を味わうのが大好きなRPGプレイヤーなら買ってみるのもよさそうだ。

エクスアストリスダウンロードはこちら。