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古典ホラーを磨き上げた恐怖体験『Forgotten Memories Definitive Edition』レビュー。光と闇、そして狂気をまとった廃病院が手元に

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2015年に発売されるや、「ゲーム機に匹敵するスマホ最高のホラーゲームの1つ」として各所で取り上げられたホラーゲーム『Forgotten Memories』(当時の記事)。
その後、高評価を得た本作はゲーム機に移植するための作業が進められていたが、移植が中断され、ゲーム機向けに開発されていた要素が2017年末、iOS版にフィードバックされた。
それが『Forgotten Memories Definitive Edition』である。
ゲーム機向けの調整は実に素晴らしく、イベントは調整されてわかりやすくなり、演出はより恐ろしくなり、操作性も向上し、グラフィックは格段に進化した。
今日は、名実ともにゲーム機クラスの内容になった本作を、改めて紹介する。

『Forgotten Memories』は、行方不明の少女エデンを探す捜査官、ローズの物語である。
捜査中に撃たれた彼女は廃屋で目を覚まし、混乱する記憶の中でノアという看護師に出会う。
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▲ほぼOPにしか出てこない、謎の看護師ノア

ローズはエデンの居場所を教えてもらうことと引き換えに、廃病院にいるノアの友人を“自由”にする約束をして廃病院に向かう。そこに、常識を超えた狂気の体験が待っているとも知らずに……というのが、本作の粗筋だ。
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ゲームとしては古典的な3Dホラーアドベンチャーで、プレイヤーがバーチャルスティックで院内を自由に移動し、さまざまな場所を調べて謎を解くゲームとなっている。
操作性はかなり良いが、それは病院内を簡単に進めることを意味しない。
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『Forgotten Memories』には、クラシックな恐怖のメカニズムが搭載されているのだ。
廃病院の中は暗く、頼りになるのは懐中電灯の明かりのみ。
で、限られた視界の中で進んでいると、あるとき視界の外から音がする(音の方向がわかる作りこみがまた素晴らしい)。
そうして、音がした方向へ懐中電灯を向けると……初めてそこにあるものが判明する。
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『バイオハザード』の元になったホラーゲーム『Alone in the Dark』から続く伝統のシステムではあるが、見えない場所で何かが起きている恐怖と、それを見るまでの緊張感は見事というほかない。
さらに、院内には不気味な人形が散乱しており、ときにこの人形が物語を暗示し、ときに動き出して行方を阻む。そのため、どんな状況であろうと、この不気味な姿を注視せずにいられない。
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プレイヤーは人形を見つけるたびに警戒し、動かないように祈りつつ移動し、たとえ通り過ぎても背後に人形があることを意識して行動することになる。
『バイオハザード』においていつゾンビになるかわからない死体の近くで作業するような恐怖が、プレイヤーに常に付きまう。これは本作独特の気持ち悪さであり、恐怖である。
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人形が動き出したときは、画面右のモード切替ボタンを押して武器を構えて戦うか、逃げ出すかを選ぶことが可能だ。
しかし、ローズは超人ではないので戦いには常に危険が伴うし、プレイ中に手に入る回復アイテムが限られているため、戦いには毎回緊張が伴う。
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病院の中は理不尽で奇怪な体験の連続で奇妙な物語は『サイレントヒル』に近い(実際、英語版サイレントヒル2の声優を採用している)く、懐中電灯の仕組みは『Alone in the Dark』で、人形だらけの廃病院を歩く体験は死体のある『バイオハザード』の道中を思い出す。
しかし、『Forgotten Memories』はそれらクラシックホラーの物まねで終わらず、要素を上手に融合させた、奇怪で緊張感にあふれる新しいホラーゲームになっている。
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『Forgotten Memories』は2015年に出た時点で、そんな作品であった。しかし、2017年末のアップデートでゲームにはさらに磨きがかかった。
窓から見える吹雪などの細かい演出も強化され、グラフィックも高画質化(容量もリリース時は1.9Gだったのに、現在は3.3Gである)し、60FPSに対応して滑らかに動くし、操作性も良くなった。
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攻略フローも変更されて無駄に迷うことは少なくなり、同時に廃病院のあちこちにイベントが配置されて無駄な場所は減った。攻略チャートなどを見ないで遊ぶと、最適な難易度にもなっているので、初めてのプレイではぜひ何も見ないで遊んで欲しいと思う。
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同時に、恐怖の表現も進化している。
懐中電灯の明かりでゆれ動く影のリアリティも増したし、単なる黒い影だった敵もおぼろげな表現に変更されて違和感を増している。また、敵の出現パターンも、イベントシーンのカメラワークもより恐怖を意識したものになり、「遊びやすいのにより怖い」ゲームに進化した。
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ゲーム機を意識して行われた変更はどれも有効に働いていて、2018年になっても『Forgotten Memories』はスマホ最高峰のホラーゲームといえるほどになっている。
まだプレイしたことがないなら「プレイすべき」だ。アドベンチャーが苦手なら無限にセーブできて懐中電灯の電池が無限のイージーモードで、通常ならノーマルモードで、それぞれホラーを体験できる。
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唯一気になるのは一部の日本語の翻訳にミスが見られることと、1プレイが3時間程度で終わり(寄り道せずに一気にクリアすれば30分で終わるだろう)周回のおまけがあまりないことだろうか。
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▲周回要素は新しい武器と、セクシーなドレスなど。

しかし、価格を考えればボリュームは十分だし、欠点以上の体験が確実にある。
記事執筆時点で120円のロングセール中なので、

評価:9(すごく面白い)

おすすめポイント

光と影を使った恐ろしい廃病院の演出
奇怪な人形と、それに負けない恐ろしい表現
スマホ最高クラスのグラフィック

気になるポイント
一部で日本語訳のミス(しかし、意味は通じる)
短め(初見で3~4時間でクリア可能)

アプリリンク:
Forgotten Memories Definitive Edition (itunes 120円 iPhone/iPad対応)

開発:Psychose Interactive Inc.(?)
レビュー時バージョン:1.5
課金:なし

公式ページ:https://www.forgottenmemories.com/
ライター:ゲームキャスト トシ

動画:

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