『Star Horizon』は大宇宙を舞台に連邦政府と反乱軍との戦いを描くスペースバトルゲームで、2014年に世界的ヒットを記録した1作だ。
当時、数多くのレビューサイトで高評価を獲得し、このヒットを機に開発会社のTabasco Interactiveは世界的に認知された。
当時は私もこのゲームに興奮したし、何かあるたびに紹介したい気持ちもあったのだが……何となく記事を書くタイミングを逸していた。今、リリースから時間がたって感動も薄れてしまったが、ちょうどプレイする時間があったので紹介しよう。
3年越しの『Star Horizon』を、自己満足のために紹介する。
本作は連邦政府と反乱軍の戦いを描いたスペースバトルゲームで、決められたコースをたどって戦うレールシューティングだ。
『Galaxy on Fire 2』のように自由に宇宙空間を冒険するのではなく、ディズニーランドの『スターツアーズ』のような楽しみ方に近い。美しい宇宙を見ながら戦い、ストーリーが進むのを見て3時間程度で終了するアトラクションのようなゲームになっている。
実際、2014年のゲームではあるが、Steam版のリリース時にアップデートでグラフィックが強化されたため、今でもグラフィックは十分に見られるレベル。
さらに、日本語字幕対応で、選択肢によって変化する(変化は小さいが)ストーリーも楽しめる。
選択肢には「報告を聞くか、聞かないか」なんて些細なものから、「敵を殺すか、命を助けるか」など、意外にすごい選択肢まで用意されている。
ゲームシステムの方も3Dコンバット系のお約束に即して作られていて、このアトラクションを妨げない。操作は移動+3種の攻撃という王道系。
画面の右をスライドすると時機が移動し、敵の攻撃を避けたり、敵に照準を合わせたりできる。
自機には黄色いゲージのライフと青いバリア耐久力が設定されており、敵の攻撃を受けてライフがゼロになるとステージ攻略失敗になる。
▲回避しづらい攻撃がいくつかあるが、バリア耐久力が一定時間で回復するので、ゲームとしての理不尽感は低い。
画面左には3つの攻撃ボタンがあり、攻撃方法は連打できるが威力の低いレーザー、ロックオンした敵を同時に攻撃するロックオンミサイル、威力は高いが連打できない単発のプラズマミサイルを使い分けられる。
▲画面左がボタン、右が移動という構成。ゲーム機のコントローラーを受け継いで画面左で移動、右にボタンというゲームは多いが、このゲームについてはこれがやりやすく感じた。オーソドックスの中にも考えられた技ありの操作。
ゲーム内容としては宇宙で戦うだけだが、狭い通路を飛行するお約束ステージから、「ステージ内で機雷を120個壊せ」、「敵を素早く倒してコンテナを守れ」などのミッションまで用意されており、短いゲームの中で飽きさせないだけのメリハリはつけている。
▲わかりづらいが、狭い排気口に突っ込んでいる。映画やゲームの戦艦って、なぜか戦闘機が通れるだけの排気口があって、そこが致命的な弱点だったりする。
また、各ステージの成績に応じてクレジットが加算され、装備が強化される。
ノーマル難易度であれば、装備の強化と多少の努力でクリアできるように設定されている(苦戦するのはラストだけだろう)。
ゲームがリリースされた当時は、
「iPad Airが最先端の時代に、その性能をしっかり使ったアトラクションゲームが出た!」
というのが価値だったし、それが世界各国で高評価を得た(Appleですら表彰した)理由になったのだろう。その最先端の興奮はさすがに薄れている。
しかし、短い時間で無理なく楽しませるゲーム内容と、定期的なグラフィックアップデートは今でもこのゲームの魅力を保っており、宇宙系のレールシューティング好きには訴える力がある。
個人的には結構好きな作品なので、リリースされたての時期に「こんな美しいゲームがッ!」という感動と共に紹介したかった……と、アップデートのたびに「今でもコレ、楽しめるなぁ」とか思いつつ後悔していた。
そんな感じの小粒な良作なので、宇宙系3Dシューティングが好きなら試しに遊んでみて欲しい。
評価:6(面白い)
おすすめポイント
今見ても見栄えするグラフィック
コントローラー対応
気になるポイント
癖がなさすぎる
癖がなさすぎる
課金:なし
ライター:ゲームキャスト トシ
動画: