『STELLIGHTS』レビュー - 宇宙をモチーフにした美しい背景と独特の選曲が光る音ゲー
宇宙をモチーフとした背景の中でプレイする、自称「最も美しい音ゲー」が日本のメーカーから登場した。その名は『STELLIGHTS』。
日本のインディー楽曲などを取り込んだ独特の選曲で、20曲で240円とコストパフォーマンスは良好。
細部の作りは甘いが、スマホで横持ちで遊ぶことを意識したデザインで、気軽に遊べる音ゲーだ。
楽曲は最初から全20曲すべて解放されており、好きな難易度で好きな曲で遊べる。
このゲーム専用の曲は少ない(もしくはない?)ようだが、『Deemo』などに曲を提供している方や日本のインディーミュージシャンの楽曲をそろえていて、クオリティには問題なし。
で、曲を選ぶと時計がクローズアップされ…。
宇宙が覆い被さり、音楽が始まる。公式で「最も美しい音ゲー」と名乗るだけあり、このあたりの演出はなかなか。
ただし、基本システムは普通だ。
画面中央から画面端に向けて移動するノーツが、左右のガイドライン上に達したときにタップするのが基本操作。
青い矢印付きノーツはガイドライン上でフリック、緑のビームは指を長押しで、黄色いノーツはガイドに重なった瞬間に指がガイドラインに乗っていればOK。
▲画面奥に移動するホールドノーツを抑えるときだけ少しコツはいるが…。
何度ミスしてもペナルティはスコア減点のみで、途中で終了することはない。
パーフェクトかグレートが出るとコンボが発生し、すべてのノーツをパーフェクトでタッチすると100万点になる仕組みになっている。
難易度は3段階から選択でき、ノーツの速度も10段階調整を備え、基本的な機能には全く問題なし。
どこにでもあるシステムだが、音ゲーは音と演出で差別化できるので、下手に奇をてらったシステムを入れるより好感は持てるとも言えるか。
ただ、丁寧に音ゲーの基本を踏襲していると見せかけて、細部を見ると甘さは目立つ。
一番大きいのは、基本設定ではフリックやタップ時の効果音が主張しすぎていて、曲が聞きづらいことすらある。オプションでSEや音量を個別に変更できるが、それでもしっくりこない箇所はあった。
▲フリックノーツと通常ノーツの色が同じで区別しづらい点は次回アップデートで解消されるからあえて指摘しない。
背景は美しいが1種類しか用意されていないので飽きがくるし、曲調にあっていないこともある。
App Storeの説明文上部で大々的に見せている「ストーリー」も、次回の大型アップデートでの実装となっており、作り込みはこれから、という印象だ。
ただ、それでも20曲240円のコストパフォーマンスは魅力。
左右のガイドラインは親指で抑えやすく、スマホを両手で横持ちして遊ぶのにピッタリ。スマホで親指プレイ派の方ならすぐにしっくりくるはずだ。
『Lanota』や『Deemo』など、強力なライバルが多い音ゲーの中では見劣りしてしまうが、日本のインディーポップスを取り入れた曲目は珍しいし、価格は安いし、熱烈に遊んでいる音ゲーに疲れたら「いつもと違う音ゲー」として試してみると良いだろう。
今後、大きくアップデートが予定されているそうなので、そこで化けてくれるようならまた紹介したい。
評価:6(面白い)
おすすめポイント
宇宙をモチーフにした演出
コストパフォーマンスが高い
気になるポイント
背景が1つしかない
タッチ音が主張しすぎている
ストーリーがまだ実装されていない
課金について
なし
(ゲームキャスト トシ Ver 1.0)
アプリリンク:
STELLIGHTS (itunes 240円 iPhone/iPad対応)
動画: