レビュー: Deemo - 物悲しい世界観とピアノ曲。お互いが融合して高め合う静のリズムゲーム。
- 音楽ゲーム
- 2013年11月15日
Deemo (200円 itunes iPhone/iPad対応)
課金:追加楽曲(5曲400円)
開発:Rayark
評価:4.5(傑作)

静かな不思議な世界観
美しいピアノ曲に、静かに浸りながら音ゲーを楽しめる
曲をクリアしてスコアを伸ばすだけでなく、ストーリーが進むので2重に楽しい
課金:追加楽曲(5曲400円)
開発:Rayark
評価:4.5(傑作)




どんなリズムゲームにも固有の世界観があるが、本日紹介する『Deemo』は世界観をかつてないぐらい押し出したリズムゲーム。
静かで不思議な世界観を前面に出し、ストーリーの元でゲームをプレイする。
そして、ストーリーとその世界観がプレイする曲を印象深くする。
音楽と世界観が一体となってお互いを高め、新しい次元に達した素晴らしいゲームだ。

開始からピアノ曲と共にムービーがながれ、謎の城で孤独に暮らすDeemoの寂しげな姿を印象づける。

続いて空から降ってくる少女。
少女は記憶を失っており、外から落ちてきたこと以外何もわからない。
わかっているのは、目の前に譜面があり、ピアノ曲を引くことで成長する木があることだけ。

この木を成長させれば、天井の窓から少女はまた外に出られるかもしれない。
プレイヤーはDeemoとなり、少女のためにピアノを弾くのだ。

木を育てるため、曲と難易度、ゲームスピードを選ぼう。
スピードは得点などには関係しないので、プレイしやすい速度を選べばいい。

▲曲ごとに美しいイラストがついているのが嬉しい。
Deemoのリズムゲームはかなりシンプルで、操作はたった2種類。
基本は曲に合わせて画面奥からやってくるノートを、画面手前の黒線と重なったタイミングでタッチするだけ。
タイミングよくタッチするとノートが弾け、右上の達成率が上昇していく仕組みだ。

▲黒線と完全に重なった時にタッチすると「Charming」と表示され達成度が多く上昇する。
ときおり光るノートが出現し、黒線をタッチしたままでなぞるように指を動かし、光るノートに指の位置を合わせればいい。

『beatmania』以来、リズムゲームは派手な映像や演出の中で興奮に包まれてプレイする…という印象があるが、このゲームの画面はモノクロで派手に光ったりもしない。

しかし、その渋い演出が逆にこのゲームを引き立てる。
ピアノ曲のテイストと渋い演出、世界観がマッチしており、より深く世界観に入り込める。
BGM流しっぱなしではなく、ノートをタッチするたびピアノ音が鳴るので、自分がDeemoになってピアノを弾いている…そんな錯覚を覚えるほどゲームの世界に没入できる。
このゲームには体力がなく、何度ミスしても最後までプレイできる。
のびのびと、浸りながらプレイして欲しいというメッセージがゲームシステムからも伝わってくるようだ。
そして、曲が終わると成績が表示され、達成度に応じて木がより高く成長する。

木の成長にあわせて部屋の様子も変わり、城の中を移動可能となる。
画面をタッチすると、思わぬ発見があることも。

▲城を探索して新しい曲が入手できることもある。
ストーリーもゆるやかに展開し、少女が記憶を取り戻すことへの不安、そして不穏な空気が伝わってくる。

▲ピアノ曲の緊張感と物悲しげな雰囲気がなんとも言えない…。
普通のリズムゲームはスコアを伸ばすストイックな目標のためにプレイするが、このゲームは木を成長さてより先のストーリーを見る目的もあるのでよりハマるわけだ。
世界観がピアノ曲を引き立て、ピアノ曲が世界観をより深める。
自分がこの世界で静かにピアノを弾いている気分にひたれる、独特な静かな空気感も秀逸。
ボリュームは定価部分で18曲、追加5曲ごとに400円と値段に対して十分な量。
全曲購入すると、定価の200円と合わせて合計1000円になるが、クオリティが高いので「もっと欲しい」と思わされてしまう。

▲追加曲にはFFで有名な植松さんの曲も。
『グルーヴコースター』以来、久々に現れたリズムゲームの定番。
ゲーム好きだけでなく、スマホを持っている人みんなに試してもらいたいと思う傑作だ。
(アルベルト Ver1.0)
リンク:
Deemo (200円 itunes iPhone/iPad対応)
動画:
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コメント(6)
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コメント一覧 (6)
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- 2013年11月15日 09:53
- これって縦画面でプレイできますか?
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- 2013年11月15日 09:56
- 横のみですね。
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- 2013年11月15日 09:58
- これは神ゲーや。。。
雰囲気よすぎて泣ける
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- 2013年11月15日 12:23
- 縦持ちに拘る人ってけっこういるみたいなんですが、こういうゲームって両手で遊ぶものという認識で、あまり縦持ちに魅力を感じないんですよね。
激しい動きでゲームしてるって丸わかりですし。
縦持ちって、外で目立たないとか、片手で気軽にというのがメリットだと思っているんですが、他にも何かあるんでしょうか?
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- 2013年11月17日 13:39
- 縦持ちだと片手でできますから、気軽にやりたいという人も多いのでしょう。
ゲームする場所が通勤時だけだったり。
あとは、横だとゲームしている用に見えて恥ずかしいという方もいるみたいですね。
自分は無理に縦にするより、横持ちで見やすいほうが好きです。
まあ、ゲームに合っていればそれでいいのですけども。
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- 2016年06月29日 19:49
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すごく素敵。モロ好みです。
私は縦派です。でも片手ではなく両手でやります。
6plusで画面が大きい上に指が短いので横画面だと両手で持ってもかなりきついので…。
でもそれでも魅力的で引き込まれます。
絵柄もすごく好きです。