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「短い期間でクオリティの高いグラフィックを」Unreal Engine 4で作られた怪獣ゲーム『ATTACK ON KAIJU 2』 #BitSummit

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日本のスマホインディーゲームというと、映像面で海外に負けている印象がある。
だが、Unreal Engine 4(以下、UE4)があればそれを克服できるのかもしれない。
BitSummitで展示されていたスマホゲーム『ATTACK ON KAIJU 2』は、たった2ヶ月で作られたがかなりの映像を見せつけていた。

開発したのはブリブサー。沖縄を拠点とするメーカーだ。

『ATTACK ON KAIJU 2』は、シンプルなタイミングアクションだ。
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画面の右に「TARGET(目標)」の位置が示されていて、メーター上のマーカーを止めると侍がモンスターを攻撃する。
マーカーが目標の位置に近いほど大ダメージを与えられる寸法だ。
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注目すべきはビジュアルクオリティ。
これだけのものを、UE4を使って少人数で作ったという。
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システム的には普通に感じたが、現在は「UE4に慣れる」ために作っているらしく、このビジュアルクオリティで本番のゲームが後からやってくると期待せずにいられない。

ところで、これだけの映像を見せられると気になるのはUE4のすごさである。
どんなプラットフォームでも使えるゲーム制作ツール「Unity」はメジャーだが、スマホではUE4についてあまり聞かない。
そこで、少しだけお話を伺ってみた。

ゲーキャス
UE4を使って良かった点は?

ブリブサー
デザイナとしては、ライティングにこだわった綺麗な画作りがやりやすい部分が良かったと思います。
3Dモデルの質感を上げるとき、弊社でUnityを使用するとプログラマーがシェーダーをコードで書いて調整していく必要があります。
UE4では、そのコードがまとめられたノードをつないで簡単に設定が行え、調節するときも数値を変えてすぐに結果が見られます。
UE4は3Dモデルの光や影がビデオ映像のようにリアルに表現でき、デザイナーが感覚的にゲームエンジンを触れます。
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▲リアルな映像が比較的簡単に出せる

プログラマとしては、ブループリントという機能でタイムラインが使えるのが非常に良かったと思います。
具体的には、アニメーションカーブという曲線を調整するだけで緩急があってより自然なアニメーションをつけられて、プログラムで制御する必要が無いのです。
直感的で簡単にカメラや3Dモデルの移動が行えました。
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▲カメラ移動やモデルの移動が楽だったらしい。

ゲーキャス
グラフィック製作の労力は軽減されましたか?

ブリブサー
労力自体は削減されていないですね。
デザイナーも触れられるゲームエンジンということもあり、手数は増えました。
ただし、プログラマーとデザイナーのやりとりが減って修正の手間も軽減されるので、短い期間でクオリティの高いグラフィックを表現可能になりました。

ゲーキャス
ありがとうございました。

『ATTACK ON KAIJU 2』は7月〜8月に配信予定とのこと。
待ちきれない方は、UE4を使ったアプリ第1弾の『BUSHIDO RIDE HD』がすでに配信されているので一足先にこちらをどうぞ。

アプリリンク:
BUSHIDO RIDE HD – Extreme Hoverboard Samurai Action (itunes 無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)