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剣と魔法と、血と汗と。戦場を駆けて指揮をとるファンタジー戦術アクション『Heroes & Castles 2』レビュー。

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ファンタジー世界で軍隊の指揮官となり、悪の軍勢と戦うゲーム『Heroes & Castles』が大幅にパワーアップして帰ってきた!
『Heroes and Castles 2』は、敵味方合わせて最大で100体のキャラクターが入り乱れて戦う大規模ファンタジー合戦シミュレーターだ。

防衛戦だけだった前作とは異なり、今作は人間たちが魔物の土地を攻める「侵攻戦」が加わってゲームのバリエーションが豊富に。
兵士や敵の種類、AIは大幅に進化し、戦の臨場感も大幅にアップ。
もともと面白いゲームだったが、今作は「スマホゲーマー必携」と言っていい素晴らしい1作だ。

本作最大の特徴は、「ファンタジー戦争を再現し、ゲーム化している」ところに尽きるだろう。
普通にプレイするだけで、ファンタジーRPGのイベントムービーのような迫力の戦が楽しめるのだ。
たとえば、シールド兵で敵の矢を凌いで近づき、一気になだれ込んで戦うような渋い攻城戦もできる。
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ひたすら拠点を守りつつ、カタパルトで敵本陣を遠くから破壊することもできる。
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人間をはるかに超える巨大モンスターに、魔法使いが一斉にかまえ……。
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炎と氷の嵐で殲滅!
『ファイナルファンタジー14』のエオルゼア崩壊ムービーのようなシチュエーションだって、再現できる(さすがに規模で劣るが)。
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▲ちなみに、魔法を当てるために前戦の兵士は盾となってほぼ全滅した。

プレイヤーは「指揮官として戦う」が、ゲームの様子はそれだけだとわかりづらいかと思う。
なので、ここからは実際に1プレイ分の様子を見せながら解説していく。

このゲームは、ファンタジー世界の指揮官として悪の軍勢と戦うリアルタイム戦術ゲームだ。
画面は『真・三国無双』のようにも見えるが、このゲームで操作するキャラクターはあくまで「指揮官」であり、無敵の英雄ではない。
指揮官を捜査して敵を倒すアクションの腕も重要ではあるが、適材適所で兵士を使い分けるリアルタイム戦術ゲームの側面が強い。
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▲指揮官のタイプにもよるが、兵士の方がだいたい強い。AIでは対処できない箇所を補助するのがプレイヤーの主な役割となる。

ゲームモードは3つ。
メインはマップの拠点を攻略していき、魔物の軍勢をすべての土地から追い払う「キャンペーンモード」。
土地を攻略するたびに新しいユニットが入手できたり、特殊能力やクリスタルボーナスが手に入る。
このモードだけで20時間は余裕で遊べる。
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あとの2つは「協力プレイ」と「対戦プレイ」。
ただ、こちらは日本から遊ぶとろくに動かないので「遊べればラッキー」と思っていた方がいい。

さて、今回は「キャンペーン」で敵の城に侵攻したときのプレイをお見せしよう。
侵攻戦では、敵の城の壁を破壊し、内部の「コア」を破壊するのが勝利条件となる。
ゲームの開始時は指揮官だけで出撃するが、戦闘中は時間とともに「コマンドポイント」が貯まっていき、これを消費して様々な兵士を召集できる。
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が、まずは「RESERACH」ボタンを押して今回の作戦を決定する。
RESERACHを三国志風に言うならば、「計略」だ。
戦の中でさまざまな根回しをすることにより、城壁に爆薬を仕掛けたり、特定の兵士を強化したりとさまざまな計略が使える。
ただし、1つの戦で4つまでしか使えない上、計略の発動までには時間がかかる。
今回は、コマンドポイントを素早く調達しつつ、指揮官の能力を上げて攻める攻撃的な計略をチョイス。
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続いて兵士の選択だ。兵士は大きく分けて3種類。
地上で攻撃を行う「GROUND」タイプ、遠距離攻撃で戦う「RANGED SPECIALISTS」(防衛戦では防壁の上で戦うが、侵攻時はGROUNDと同じ扱い)、回復や補助的な役割をもつ「SUPPORT」。
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さっそく城を攻めたいところだが、まずは我慢の子。
序盤は敵の戦力の方が高く、攻撃役の兵士を呼び出してもすぐ倒れてしまうことが多い。
耐久力の高い盾役で前戦を固めてから支援役や攻撃役を呼び、計略が効果を発揮してから攻めに転じるのが戦術の基本となる。
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ちなみに、うかつに城に近づこうものなら城壁から矢弾が飛んできてこの通り。
城攻めには、敵の倍の兵力が必要なのだ……。
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さて、経過して後衛の陣容が整った。
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ここでコマンドポイントを振り絞り、城攻めの究極兵器「戦象」も招集した。
戦象は最高のHPと攻撃力を持つ城攻めの究極兵器。足は遅いが、城に到達すればもう勝利は確定したようなものである。
今回は、前戦の兵士がたくさんいるので戦象の到着まで持ちこたえるはず!
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自らも前戦に立って戦象の到着を待つが、ふと後ろを振り向くと後衛が壊滅していた……。
スケルトンの足軽(盾で弓矢を無効化し、走って後衛に近づく奇襲部隊)が本陣を直撃していたのだ。
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▲あんなにいた後衛が一瞬でゼロに……。象さんは城攻め兵器なので細かいことは無視して城に向かうのみ。

ここでとれる戦術は2つ。
前衛を犠牲に後衛を立て直すか、それとも前戦に突っ込んで象さんが到着するまで必死に戦うか。
とはいえ、コマンドポイントを戦象に割り振ったので立て直しは実質不可能。
なけなしのコマンドポイントを前戦向けの兵士に投入し、戦象の力で押し切る選択をする。

こうなると後衛の援護がないので、前戦の兵士はどんどん減っていく。ザ・泥仕合。
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ものすごく苦戦しながらも、ギリギリのタイミングで象さん到着。
象に敵の攻撃が集中して他の兵士がフリーになり、一気に戦の形勢は盛り返す。
敵の集中攻撃を受けても象はどこ吹く風。すべて耐えきって城壁を破壊し、勝利。
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戦が終わると参加した指揮官に経験値が入り、レベルアップすればスキルを獲得できる。
指揮官には人間、エルフ、ドワーフの3種類がおり、それぞれに3種類の職業が用意されている。
スキルの割り振り次第で「ひたすら補助」タイプから「前戦でガンガン戦う」、「遠距離狙撃」タイプまでさまざまなタイプの指揮官が作れ、戦術もそれに合わせて変化する。
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さらに、戦後は「クリスタル」と「装備」も手に入ることがある。
クリスタルは兵士の能力や城壁の強度などを上げる「パワーアップ」に使用する。
プレイヤーの戦術に合わせて、有用な兵士を強化しておけば攻略は楽になる。
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装備には「武器」「盾」「兜」「ルーン」の4種類があり、コモンからレジェンダリーまで5つのレア度のものに分かれている。
さまざまな装備を集め、指揮官をカスタマイズするのもこのゲームの楽しみの1つだ。
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なお、武器次第で攻撃アクションが変化するが、最初は飛び道具はおすすめしない。
飛び道具は夜の戦いで当たらない(近くか明かりのある位置にしか当たらない)ので上級者向けだ。
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これで、ゲームの雰囲気はわかっていただけたかと思う。
ファンタジー世界の合戦を見事にビジュアル化しており、その手の小説や映画が好きならば見た目だけでもプレイする価値はある。
ゲームとしても「自分の勝ちパターン」を見つけるまでの試行錯誤が面白い。
そして、ゲームをクリアしても強力な装備を求めて長く遊べる。

ボリューム面、ビジュアル面、ゲーム面、どれをとってもいい。
アクションと戦術を同時にこなすのは難易度が高めだが、それを乗り越えて遊んで欲しい。

気になる点は、アプリが落ちること。
騎馬兵をたくさん召集するとフリーズしてしまう事があるので、控えめにしないといけない。
また、兵士が多くなると重くなるので最低iPhone5以上(オプションでグラフィックの質を落としても!)はあった方がいい。
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▲フリーズを生むけど強い騎馬兵。こんなのが攻めてきたら、キツい。武田の騎馬兵が強いとか言われる理由をこのゲームで理解した(笑)

そこさえ気をつければ「遊んだ方がいい」ゲームだ。
とくにiPad Air 2のようにサイズの大きい端末で、最高グラフィック設定で遊ぶファンタジー合戦の迫力はたまらないものがある。
ヘビー級のゲームだが、iPad Air以上の端末を持っているなら必携の1作と言えるだろう。

英語アプリだが、誰でも遊べるように日本語の解説も用意した。
Heroes & Castles 2攻略、キャンペーンモードのコツと序盤のアドバイス

まずは深く考えずに遊んで、その迫力に驚いて欲しい。

評価:4.0(すごく面白い)

おすすめポイント
仲間の兵士を活かして戦う戦術ゲーム
ファンタジーの合戦を再現したビジュアル
様々な指揮官で、装備を集めて長く遊べる

気になるポイント
騎馬兵を召喚すると落ちやすい
オンラインプレイが日本からは実質遊べない(Wifi協力はできる)

課金
クリスタルを買える。ただし、買わなくても普通に遊べる。

(バージョン1.0、ゲームキャストトシ)

アプリリンク:
Heroes and Castles 2 (itunes 240円 iPhone/iPad対応)