超水道×ゲームキャストのノベルアプリ作成。
これは、サブミットから2日後の話である。
20MB以下でノベルアプリを作る作業を終えた面々は、アップデート作業を予定しながらも、笑顔であった。
- 大変だ!
- どうしたんですか?
- iOS5.1がリリースされて…3G回線でダウンロード出来る限界が50MBになっちゃった…。
- ってことは、どういう事だってばよ?
- もし、豪華版が50MBで収まるのであれば…1つにしてもいいかも。
- とはいえ、すぐ全員がOSのバージョンを上げるわけじゃないから、1つにまとめてしまうことでDL数が減る可能性もある。
50MBといえば結構でかいから、今回は通常版と豪華版の2バージョン出してもいいのでは。
- 50MBには…収まるかもしれません。
- となると豪華版も1つのアプリに納めて、アプリ内課金制度を使うのがいい気もします。
20MBにするのに苦労しただけにさらに作業を増やすのは心配だが、50MB制限に変わったからにはそれに合ったものを出すべきだ。
会議の結果、結局1つのアプリにまとめることに決まった。
そして、さらに2日後。
全体会議となる。
- 通常版と豪華版ではなく、1つのアプリにまとめてリリースすることにしました。
佐々木&山本すずめ
中でも山本すずめは異常に味のある顔になっていた。
恐らく、20MBにするために頑張って7日目に徹夜したことや、いままでのぎりぎりの作業を思い出しているのだろう。
この日、終始山本すずめの挙動はおかしかった。
話を聞いて顔を白黒させつつ、下を向いて終始カタカタPCをいじっている。
- (無理っぽかったものを無理やりやるように追い込んだからなぁ…)
- (終わって一番喜んでいた分、キてますね…。)
それでも会議は続き、会議で仕様が決まっていく。
山本すずめは相変わらず誰の声にも反応せず、PCに向き合っていて鬼気迫る勢いでキーボードを叩いている。
この時のことを振り返って山本すずめはのちに語っている。
- チャレンジし続けるとといえば聞こえがいいですけど、あのとき帰ったトシさんの後ろ姿が死神に見えましたね。
作業を終わらせても、終わらせても新しい仕様が降ってくる。
しかも、正当な理由(50MBに制限が緩和されるとかアップデートとか)があるので拒否はできない。
- だから、一瞬で作業を終わらせて、有無を言わさずたびに出ようって決めました。
あの時の僕はまさに自由を求める夢旅人でした。
そう決めてひたすらPCと向き合っていたという。
すずめは周囲の会議には口を出さず、言われた仕様を即座に盛り込み、その時点で決まっている仕様を全て満たし、まさに有無をいわさずに言った。
- これサブミットしたら、俺、旅に出て消えるから!
あとよろしく!
- あ、うん。
電光石火でサブミットして消える山本すずめ。
無茶を知っていただけに、もう、誰も止めることは出来なかった。
(※実際、連絡は通じますがこの直後旅に出てまだ帰ってきてません)
- あのとき、絶望しながらも終わらせないとすべてが手遅れになる気がしたんです。
言うなれば、私は鎖につながれた哀れな子羊でした。
イラストとスクリプトを勉強することでそういう運命(さだめ)を自ら選んだ罪な天使(エンジェル)と言いかえることもできるかもしれません。
ただ…
ただ…?
- アプリ内課金は初めてだからぶっつけ本番で緊張したな。
これは…大丈夫なのか!?
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そしていま。
ぜんぜん大丈夫じゃありませんでした。
Appleの承認がまだおりてません。
ということで、当初予定していた3/22のリリースからズレこんで余裕を見て4/5にリリースすることにしました。
申し訳ありません。
大どーんで−んがえし。
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