日本でiPhoneを使うなら、iOS 9へのアップデートはやめた方が良い。
先日、「iOS 9にアップデートする際は慎重に」と記事を書いたが、アップデートして1週間程度使った現在は「アップデートするな」と声を大にして言いたい。
一番の理由は、アプリが日本語表示されないケースが多いことだ。
iOS 9から言語を判別する仕様が変わり、その影響で多くの日本語対応アプリが日本語表示されなくなっている。
これは、ゲームからツール系まで多くのアプリに影響しており、先日リリースされた『FINAL FANTASY VII』など有名なアプリでも例外ではない。
ゲーキャスに寄せられた情報によると、iOS 9.1β版ではこの問題が修正されているようなので、少なくともiOS 9.1が出るまではアップデートを見合わせた方が良いだろう。
また、『アイドルマスターシンデレラガールズ』や『Infinity Blade 3』では処理落ちが目立つようになった。
高負荷なゲームをプレイする方は、iOS 9は見合わせた方が良い。
▲処理落ちすると容赦なくMISS判定になるデレステ。
これらのマイナスがある一方で、iOS 9のメリットは少ない。
便利な変更は、パスワードの桁数増加（セキュリティ強化）と、アプリからSafariに移動したときに「元のアプリに戻る」ボタンが利用できることだろうか。
▲画面上に「Tweet ATOKに戻る」などのボタンが。
「バッテリーが1時間程度長くもつ」機能については、微妙な時間過ぎて実感はできなかった。
ただし、「低電力モード」でiPhoneを放置しておくと、通常モードのときより消費電力が少ないことを確認できたので、こちらは外出時にかなり役立ちそうだ。
今回の目玉、「コンテンツブロッカー」については日本ではあまり機能していないように見える。
これは広告を削除して通信量を削減し、WEBの表示を速くする機能で、海外では「広告ブロックするなら寄付を!」とTouch Arcadeが呼びかけるほど威力を発揮しているようだが、広告ブロックアプリが海外で作られていることもあってか、日本のウェブサイトを見てもあまり恩恵は受けられていない。
▲ライブドアブログ。バナー広告も、画面下の浮き出る広告もブロックできず
時間と共に日本の広告にも対応すると思われるが、この機能を目的にiOS 9にするのはまだ早いだろう。
（ただ、一方でGoogleが対策を発表しているので、時間と共に対策が進んで広告ブロック機能が意味なくなる可能性も……）
また、メモ、Siri、メール、検索機能の機能強化、マルチタスクの変更に関してもあまり便利には感じない。
この状況では、iOS 9にアップデートすることはオススメできない。
まだアップデートしていない方は、少なくともiOS9.1までは待った方が良いだろう。
