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個性派アイドル見本市にハマるか、ハマらないか。『アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ』レビュー

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カードバトルゲームで大人気の『アイドルマスター シンデレラガールズ』が、リズムゲームになってスマホに登場した。
その名も、『アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ(通称、デレステ)』。

正直、りっちゃんが登場しない『アイドルマスター』なんて……そう思っていた時代が、私にもありました。
ゲーム部分もキャラクターも予想以上で、課金も優しかったので結構ハマってしまったのだった。

このゲームの魅力は、なんと言っても3D映像の素晴らしさ。
キャラクターのイラストがこれで……。
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リズムゲームパートで動く3Dキャラクターこれ。
このクオリティで、5人のアイドルが同時に動き、そのほとんどに声がついている。
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さすがにこのクオリティで映像を出すと、どの端末でも動くわけではない。
しかし、2Dと3D、演出のON/OFFなどを端末の性能に合わせて切り替えられるのでゲーム自体は誰でも遊べるだろう。
とはいえ、3年前に出たiPhone 5でも動くので、Androidの一部端末への配慮と言ったところだろうか。
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▲2D表示でも専用イラストが動くので、画面の寂しさはない。

さらに、やたらに濃いキャラクターが盛りだくさん。
そもそも、元となったゲームの『アイドルマスター シンデレラガールズ』はキャラクター数が多く、薄いキャラクターは簡単に淘汰されてしまう過酷な環境だった。
人気のないキャラクターは、ボイスすらもらえず、SRカードにもならない。まさにゲーム界のAKB。
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▲本作にも、一部ボイスがないキャラクターが……とは言え、登場しているだけ報われているか。

そんな環境なので「頑張るアイドル」や「ギャル系アイドル」などの基本形が消費された後は、1つの特徴を徹底的に強調したアイドルが次々と投入された。
「ニートアイドル」、「キノコアイドル」、「ガテン系アイドル」など、どれも一点集中の個性派。

そんな一点集中の個性派キャラクターのなかにプレイヤーを放り込み、どれか1つでもハマればOK。
気付くと、律子プロデューサーであり、3バージョン商法の『アイドルマスター シャイニーフェスタ』でも律子の出るハニーサウンドしか買わなかったゲーキャスのガードをすり抜け、お気に入りができてしまったのであった。

ちなみに、ゲーキャスが選んだのは「サイキックアイドル」と「科学者&臭いフェチアイドル」。
文字にすると、何というマニアックさよ……。
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▲超能力が使えると言い張るサイキックアイドル。麻宮アテナではない。

さて、前置きが長くなったが、本作はアイドルを育ててライブを成功させるリズムゲームだ。
システムはオーソドックスで、上から落ちてくるマーカーとキャラクターアイコンが重なったときにアイコンを押したり、長押ししたりするリズムゲームの標準的な仕組み。
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アイコンを押すと、タイミングによって「MISS」から「PERFECT」まで5段階に判定され、「GREAT」以上の評価で連続して入力に成功するとコンボが成立して大きく得点が上がる。
また、一定の条件を満たすとユニットのアイドルが特別なスキルでサポートしてくれることも。
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難易度は「Debut」から「Master」まで4段階で、「Master」は音ゲー好きでも満足できるほどのガチ難易度。
それぞれの難易度で「コンボ数」「スコア」「クリア回数」に応じた報酬が設定されている。
また、「Master」をクリアした曲には、映像と音楽だけを楽しめるMVモードが追加される。
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▲マーカーなしで映像だけを見られるMVモード

事務所をデコレーションする箱庭要素もあり、一定時間ごとに経験値アイテムや特訓(進化)アイテムが収穫出来るので、ついつい起動してしまう。
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課金についても、なかなか考えられている。
このゲームでは、1日1回だけスタージュエル60個(およそ75円)でレアガチャを引ける。そのため、適度な課金で毎日やっていればそれなりのキャラクターが揃う。
SR以上のキャラクターにはソロ曲(特定曲の音声がSRキャラのソロ音声)がつき、SSR以上なら衣装が変化するサービス精神もあり、課金の満足度も高めだろう。

スコアはアイドルの能力で上下するが、少しお金を払ってレア以上のアイドルを育てればMaster難易度の曲もスコア最高ランクに到達する。
1日2度やってくる「トレチケタイム」の時間中に遊ぶと、好きな曲を遊んでいるだけで経験値アップアイテムが貯まって簡単にキャラクターを最大レベルになり、育成が楽なのも嬉しい。

ただ、難点もいくつかある。
まず、半透明のマーカーが演出や背景と溶け込みやすく、覚えないと見逃してしまうことがあること。
キャラクターゲームであることを優先した結果だと思うが、溶け込まないモードも欲しかった。
(アップデートで解消済)
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▲マーカーが画面に溶け込む

また、譜面自体も表拍と裏拍、楽器にあわせるもの、リズムに合わせるもの、ボーカルに合わせる激しく入れ替わる印象で、Proレベルから上は難しいというよりも「遊びづらい」と思えるものもある。
もともとがリズムゲーム向けに作られた曲ではないので、難易度を上げて複雑にしていくとこうなるのはある種仕方ないことなのかもしれない。

しかし、それを考慮してもキャラクターのクオリティ、物量、楽曲数も高く、リズムゲームとしても楽しめる。
現在リリースされている基本無料リズムゲームでは、トップクラスのクオリティだ。
ギャルゲーが嫌い(男性に都合が良いアイドルの空気がスゴく出ている)か、キャラクターが合わないか、どちらかに当てはまらなければ楽しめる事だろう。

評価:8(かなり面白い)

課金について
体力とガチャ、枠拡張に使用するスタージュエル。

おすすめポイント
3Dの映像
個性的なキャラクターが大量
課金は(極めようとしなければ)良心的
音ゲー好きでも楽しめる本格リズムゲームパート

気になるポイント
難易度が高いと、気持ちよくない譜面が見られる。

(バージョン2.7.3、ゲームキャストトシ)

アプリリンク:
アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ (itunes 基本無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)