スクールガールストライカーズ インプレッション - スクエニ、全力のポチポチゲー。拡散性MAの正統後継者現る。
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- 2014年04月16日
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スクウェア・エニックスから、久々にすごいゲームが出てきた。
その名は『スクールガールストライカーズ(以後、スクスト)』。
スクストは20人の女子から5人好きな子を選び、隊長として妖魔と戦うギャルゲーである。
ゲーム内容は完全にポチポチゲーだが、なんと、このゲームはスクエニの内製である。
「ついにスクエニ内部ゲーム開発チームもポチポチゲーか…」と思って手を出してみたが、やはりそこはスクエニ。内部開発チームはすごかった。
スクエニと言えばグラフィックである。
自分は公式サイトで見られる戦闘服姿のヒロインのダサさに驚き、「これ、大丈夫か…」と思ったが、プレイしてみるとそんな心配は吹っ飛んだ。

▲武装カードを手に入れるとキャラクターの衣装が手に入り、自由に着替えさせられる。
戦闘服以外はまともだったので(というか、公式ビジュアルで戦闘服を押しているのはマイナスのような…)。
3Dモデルはロード時間の早さの割りにかなり良く、動きも良くできていて見ていると愛着がわいてくる。
性格付けもしっかりしており、ガッツリキャラゲーになっている。
さすが、キャラとグラフィックのスクエニッ!

ストーリーがビジュアルノベル風に進む。
各キャラクターには好感度が設定されていて、好感度が上がると固有のイベントも発生する。

▲ストーリーはスキップ可能。後から閲覧も可能。
それ以外のゲームシステムは、画面をタッチするだけで進む完全ポチポチゲーである。
ポチポチするたびにキャラクターがしゃべり、好きなキャラクターの動きや台詞を見ながらクエストが進む。

ランダムにボーナスゾーンなどが出現し「5分以内にクリアするとレアチケットがもらえるぞ!」などと、実にポチポチらしい煽りももある。

敵が出現したり、他のプレイヤーとコロシアムでバトルすることもあるが、「数字が高ければ勝つ」系。
レア度の高い武装は低い武装よりも圧倒的に強く、「課金して装備を揃えると勝てる」系ゲーム。

▲力こそ正義!数値が大きければほぼ勝てるぞ!
チュートリアルの段階で「特効」の解説があり、「イベントのたびにカードを買ってね」という意図を隠しもしない潔さ。
ここまでポチポチゲーの様式に則っていると、ある種の感動すら覚える。

▲最初のイベントはメイド服を手に入れるイベントでした。お約束。
しかし、ここでもスクエニ内製のパワーを遺憾なく発揮している。
アプリの動作が他に類を見ないぐらいサクサクで、なんとなく続けられてしまうのだ。
さらに自動売却や、細かいソート機能など、普通のポチポチゲーがリリース時に手を回せない(こともある)機能まで配慮が行き届いていて完全ストレスフリー。
「作業」と言うよりも「キャラを見たらスタミナが尽きている」ぐらいの感覚。
すげぇ。
アプリも通信も快適なので、「このキャラクター達を買ってください!」というメッセージが、プレイヤーにダイレクトに叩きつけられる。

▲キャラクター名より、声優名がはるかに大きく出る割り切り。
自分はずっとやり続けることはないと思うが、はまる人はきっちりハマると思う。
序盤スタミナが尽きるのが早すぎるとか、好みのキャラ(キャラの装備のうち1つは専用装備でなくてはいけない)の装備が当たらないと辛いなど気になる点はあるが、間違いなくある程度以上は人気を得るアプリだろう。
ほんと、さすがスクエニ…とは思うのだが、心中は複雑である。
ここ1年ほどを振り返っても、スクストはスクエニの完全新作の中ではトップクラスの完成度だ。
Cygames主導の『ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト』を除けば。
『オカルトメイデン』、『Guns'n'Soul』、『聖剣伝説:Rise of Mana』と、どれも長期プレイがつらいものが多かった(好きな人もいるかと思うが、あえて言い切る)。
その背景には『拡散性ミリオンアーサー(以下、MA)』の成功体験があるように思う。
ポチポチをゲームに置き換えた(パズドラのパズを別のゲームにしたとも言い換えられる)が、ゲーム部分の面白さを追求せず、MAのようなカードを買って数字で勝負するシンプルなパワーゲームにしようとしているからだ。
MAの成功以降、スクエニのソーシャルゲームはすべて「MAのパターンに持って行こう」という意図が見え隠れしており、ゲーム部分の意味がかなり薄い。
だいたいは「これならポチポチにしておけよ」と思うほどに。
パワーゲームでも許されるのは1プレイの時間が短くてシンプルだからであり、いろいろな操作や時間を要求されるゲームでは、プレイ自体がある程度以上面白くなければやってられない。
で、実際にスクストのように豪華なぽちぽちを出すと遊べてしまう。
タイトルにある「拡散性MAの正統後継者」とはそういう商法の正統後継者、という意味だ。
だが、それでは通じないポチポチ以外のゲームは全滅。
特モバイル2部さん、はやく面白いゲームを出してくれッ!
追記:
インプレッションではなくレビューも書きました→スクールガールストライカーズ レビュー - 「スマホでポチポチゲーを作る」その回答はここにある。
アプリリンク:
スクールガールストライカーズ (itunes 基本無料 iPhone/iPad対応)
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コメント(11)
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コメント一覧 (11)
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- 2014年04月16日 23:30
- キャラ名より声優の文字の方がおおきい事に笑ってしまった
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- 2014年04月16日 23:42
- 嫁ぺろゲーとしては破格の出来栄えっすね
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- 2014年04月17日 00:06
- まあ、スタミナ周りが最大のストレスなのは間違いないでしょーね。
初期のチェンクロ以下だと思います。
レベル上げてスタミナを増やしてもやや先のミッションで消費スタミナがしっかり増えるのでマッハでスタミナが尽きるのはお約束ですし、
一度ポチっても経験値取得率が上昇せず、数回ぽちぽちしてようやく経験値が1%増えるってな感じなのでそもそもレベルアップ自体がし辛いんですけど。。
ストレスを感じない点で記事に無いところを書くとすれば装備の強化のしやすさですかね。
強化ptを加算するだけなので餌を育てて合成なんて手間を踏まなくて済むのは大変助かります。
しかも、オプションで特定のレアリティ以下の装備を自動で強化ptに換算してくれるモードがあるのでこういうところは流石ゲームメーカーのクオリティだと素直に感じました。
スタミナ消費の問題は運営も把握してるのかメイドイベントの難易度は到達報酬最大の5000ptを狙わなければ誰でも数人分のメイド衣装を獲得出来るくらいかなりのヌル目。
気に食わないところが明確にあるゲームですが、何と無く奇跡的なバランスで成り立っている気がしますね。
これまで潰して来たゲームの経験値がここに活かされてるのかもしれません。
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- 2014年04月17日 00:12
- ここのサイトのレビューには同意できることが多いが、
このゲームに関してはまったく逆の感想だった。
個人的にはポチポチゲームとしても
出来の悪い方だと思った。
MAが好きな同僚もスクストは
魅力がなくて続ける気にならないといっていた。
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- 2014年04月17日 00:48
- MAの成功がおいしかったのでしょうね
一つの成功体験に酔って、それ以降も同じようなのしか作らなくなるのって一番ダメなパターンなのですが
昔のスクエニというか、スクエアの時代は、どっしりとしたビッグタイトルと同時に摩訶不思議な新作もかなり出していて
そこから新しいヒット作を生み出すとんでもないメーカーだったわけで
やっぱりそういうチャレンジャーに戻ってほしいです
保身は飽きられるだけです
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- 2014年04月17日 00:51
- 代理ゲームとしてじゃなくて、ミリオンアーサーと似たシステムの後継者ってことじゃないかな。
ミリアサ好きでも合う合わないはあると思う。
俺はモバマスから移りつつあるわ。
10万課金してUR一枚だけど
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- 2014年04月17日 01:03
- オカルトメイデン、ガンズ&ソウル、聖剣、全て特モバ二部ですが、これはおそらく違いますよね。
モンスターズスーパーライトも違う。あと三国志乱舞も違う。
スクエニの売れているソシャゲタイトルはほぼ全て特モバ二部以外のタイトルです。
安藤さん率いる特モバ二部にはもう全く期待なんて出来ませんよ。
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- 2014年04月17日 02:22
- スクエニやコナミといったコンシューマ大手より、サイゲームスとかコンシューマ出身者の作ったソーシャルゲーのがゲームとして面白いものを作るのが不思議ですねぇ
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- 2014年04月17日 08:24
- モンスターズスーパーライトは結構好きなんだけどな。
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- 2014年04月17日 15:15
- 特モバイル2部はMAの成功で時代に取り残されたよね。
ぽちぽちゲーしたい人と、パズドラしたい人は違うのに、ぽちぽちに近いパズドラ作ってしまうようになった。
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- 2014年04月30日 19:35
- ゲームでなくアニメみたいなもんだから別にいいと思いますけどね
TV放送を観るだけならタダでも、お金を出さないとフィギュアやBD、CDは手に入らないと思えば
もうガチャ課金の是非も今更という感じです