今更ながら2023年7月14日~16日に京都のみやこめっせで行われたインディーゲーム展示会『BitSummit Let's Go!!』の記事を書いていく。
プレイしていて、一番好みに合うな、と思ったのがこの『グレイシャード(Glaciered)』だ。
本作をプレイしたのは、魅力的なSF世界観に惹かれてだったが、体験プレイの結果、世界観だけでなく360度3Dアクション探索・バトルゲームとして非常に期待を寄せることになった。
ということで、遅ればせながら書いていくBitSummitレポート第1弾は『グレイシャード』となる。
ゲームの舞台は6500万年後、『永遠の冬』とも呼ばれる大氷河期によって巨大な雪玉と化した地球。
そんな地球でも分厚い氷の下に残された海に生命が生きており、その中でも高度な知性を持つ鳥類の末裔“トゥアイ”は繁栄の極みにあった。
SF的で独特な世界観が気になっていたわけだが、動画で見ると圧倒的な海底の世界観が伝わってくるとおもう。
海底を360度自由に探索し、敵と出会えば360度自由に動き回って敵と戦う3Dアクションゲームが本作だ。
海底を360度自由に探索し、敵と出会えば360度自由に動き回って敵と戦う3Dアクションゲームが本作だ。
いざ、プレイして思ったのは、美しい海底を動くのが楽しいということ。
もちろん、それだけではない。
超高速で泳ぐとレースゲームかというほどのスピード感があった。
▲高速で動くとスクリーンショットがぶれてしまったので、画像はストアのものだが。
氷の天井から生える植物(氷を通して光合成できるのか?)、発光する生命体と、その柔らかい光を受けて照らされる海底。美しい海の風景を楽しむだけで結構楽しめた。
もちろん、それだけではない。
超高速で泳ぐとレースゲームかというほどのスピード感があった。
▲高速で動くとスクリーンショットがぶれてしまったので、画像はストアのものだが。
そして、敵と出会うとプレイヤーは羽を飛ばしたり、チャージが必要だが強力な“結晶刃”を使い分け、敵と戦う。
スタミナの配分、敵の位置と上下左右を意識して戦う空間を意識して戦うアクションになっており、油断すると簡単に敵に倒されてしまう。
特に複数の敵に狙われるとかなり難易度が上がる。
ただ、敵の攻撃が当たる瞬間に避ける“ジャスト避け”を利用する一定時間時間が停止するシステムがあり、ジャスト避けタイミングを見切って戦えば複数の敵に狙われても立ち回れる。
本作に関して一部ではソウルライクとも呼ばれていたが、やや難しいアクションが好きなある程度の難易度は感じた。特に複数の敵に狙われるとかなり難易度が上がる。
ただ、敵の攻撃が当たる瞬間に避ける“ジャスト避け”を利用する一定時間時間が停止するシステムがあり、ジャスト避けタイミングを見切って戦えば複数の敵に狙われても立ち回れる。
敵を倒すとその栄養素を奪うことができ、プレイヤーはトゥアイをカスタマイズして進化させられる。
なお、プレイ中に倒れても最後に産卵した場所から、子孫が能力を引き継いで(記憶も引き継いでいるかもしれない)再スタートするようになっており、高難度を前提にした世界観設定、ストーリーがなされているようにも感じられた。
このあたりの設定・物語は製品版に期待できそうな部分だった。
なお、プレイ中に倒れても最後に産卵した場所から、子孫が能力を引き継いで(記憶も引き継いでいるかもしれない)再スタートするようになっており、高難度を前提にした世界観設定、ストーリーがなされているようにも感じられた。
このあたりの設定・物語は製品版に期待できそうな部分だった。
この『グレイシャード』、見た目や世界観で注目していたのだが、プレイして驚いたのは設定とゲームの面白さが見事に連動していることだった。
私自身、360度自由に移動できる3Dアクションゲームは好きだが、このジャンルでは激しく戦うほどに上下左右がわからなくなってしまう問題が存在する。
本作においては左右は壁、下は海底、上は分厚い氷というお約束があり、ほとんどのタイミングで方向感覚を見失うことがなかった。
常にどこかしらの面が見えているため、ダッシュのスピード感が非常に良く感じられた。
実は360度高速アクション系ゲームで実際にスピード感を感じられないことは結構ある。
速度感は実際に周囲の物体が高速でスクロールすることで演出されるから、空を飛んでいたりすると(360度アクションにありがち)周囲の物体が少なくて高速スクロールを感じられないからだ。
本作は上下左右が常に壁なので、高速なスピード感が常に感じられるわけだ。
▲スピード感を演出するためか、海底の壁の描き込みが細かい。魚群や海藻など細かく出現する。
ゲームシステム、演出と世界観が絶妙にマッチしており、ゲームの破綻がない。
それどころか面白さをより強調していて、見事としか言いようがなかった。
開発元であるStudio Snowblindの渋谷啓さんがその場にいらしたので話を聞いてみると、本作の製作についてはもともと渋谷さんが『プロジェクト・ニンバス:コンプリート・エディション』などでプログラマーなどとしてかかわる間に、自分なりに理想の3D空間を利用したアクションゲームを作りたくて作ったからだ、という話を伺えた。
▲作者の渋谷さん
Studio Snowblindとしてはデビュー作となるのだが、渋谷さんはこういったジャンルのゲームを過去に自分が遊んだり、制作しており、その製作経験から「自分なりに、こうすれば面白くなるはず」という点を多く反映したゲームが『グレイシャード』なのだという。
関連リンク
グレイシャード(Steam ウィッシュリスト受付中 / 公式サイト)