2019年、セガは『北斗の拳』新作ゲームを発売した!
ゲーム内容は中華RPGのコピーでバグだらけ、素材はパチスロの使いまわし、だが、人類(プレイヤー)は死滅していなかった!
死兆星が見えそうなほどバグだらけ、そして混沌としている『北斗の拳 LEGENDS ReVIVE(以下、北斗の拳リバイブ)』を楽しく遊んでいるので、レビュー前に今の様子を皆さんにお伝えしておきたい。
「ひゃっはー!サーバーだぁ!」
2019年、セガは大人気漫画『北斗の拳』の新作アプリ『北斗の拳 リバイブ』をリリースした!
事前登録者数、90万人ッ!
しかし、リリース初期のサーバーは1つのみッ!
プレイヤーたちは少ないサーバーに殺到し、即座にサーバーは満員になってゲームが始められなくなった。
しばらくして2つ目のサーバーが作られたが、またパンク。微妙にサーバー追加の速度が遅いため、少数のサーバーを奪い合い、プレイヤーたちがリロードを繰り返す地獄が始まる。
限りある核シェルター(サーバー)に入れるのは少数の人間のみ。
これは『北斗の拳』の世界を再現するセガの粋な計らいであり、断じて用意不足だったのではないと信じている。
さて、ゲームの概要を説明しよう。
本作はパチスロ版のムービーを盛り込みつつ、漫画『北斗の拳』のストーリーを忠実に追うRPGである。
演出は豪華だし、声優もきっちり使っているし、千葉繁さんのボイスもイカしている。
ゲームシステムとしては『KOF 98UMOL』そのまま……有名なゲームで言えば『プリンセスコネクト!Re:Dive』の原型となった中華RPGをほぼ踏襲しており、北斗の拳のキャラクター6人でパーティーを組んで戦い、ひたすらキャラ育成し、最終的には育成したキャラクターでプレイヤーvsプレイヤーのバトルで競うことになる競争系のRPGだ。
とはいえ、『北斗の拳』ファンとしてはこの3Dグラフィックは推せる。
魅力的な女性キャラばかりの『プリコネ』に似た傾向で対抗してもこの市場で勝てない。
戦闘画面でマッチョ。ロード画面でマッチョ。ムキムキで露出度の高い男だらけの逆『プリコネ』が『北斗の拳リバイブ』である。
『北斗の拳』の代名詞ともいえる奇妙な断末魔も再現。
バトル中、必殺技で最後の敵を倒すと、敵が変形して(南斗聖拳なら切り裂かれて)奇妙な断末魔を上げる。
キャラクターを増やす関係で原作の敵も仲間になり、第1話で「あべしっ!」と死んでいったジードが仲間になってしまい、ケンシロウと一緒にミスミの爺さん(種もみの人)を守っていてシュールだが、それも過剰な暴力をギャグにしていた原作を思えば、過剰なソシャゲイズムをギャグに昇華していると言えるのではないか。
▲ケンシロウと共に荒野を走るジード
とはいえ、『北斗の拳』ファンでないときついのも確かで、こういったゲームは毎日テンポよく遊んでキャラクターを育成していくのが楽しいのだが、3Dキャラクターのグラフィックが良いばかりにロード時間が長い。
▲ロード時間が長い代わりにグラフィックがいい。相打ち狙いの仕組み!
しかも、サーバーにプレイヤーが殺到したためかすごくロードが多くて長い。
システム的にも目新しいものがなく、「え、今どきこれ?」という感じのゲーム内容。
(ただ、元がいいので最低限楽しいし、課金システムもきっちりしていてすぐサービス終了するタイプのゲームではない)
まあ、ゲームとしては古いけど自分はヘビーすぎる『北斗の拳』のファン。この手のシステムが昔から好きなのもあってゲームを続けたが、セガが与えた試練はこれで終わらなかった。
「北斗現れるところにバグあり!」
これは『北斗の拳』ファンを長年続ける長老の言葉だ。
『北斗の拳』のゲームにはバグがあり、格闘ゲームなら永久パターン、ファミコンなら謎のキャラクター登場と、『北斗の拳』とバグは切り離せない。
そう、セガはサーバーにありついた数少ないプレイヤーに更なる試練を与えたッ!
15分程度ゲームを進めると対人戦が解放され、対戦相手を選択した瞬間サーバーから切断され、何度やり直しても進行不能になるバグが設置されていた。
しかし、そのバグを運よく潜り抜けたプレイヤーにも、また試練がやってくる。
まず、★4確定10連ガチャにたどり着いたとき、すでに持っているキャラクターを引き当てると★3になってしまうバグがプレイヤーを襲い……再び致命バグが登場する。
「ん~間違ったかな?」
本作ではプレイヤーが集うギルドに行くと、アミバ……じゃなかったトキっぽい人と共に新秘孔を開発することができる。
ところが、秘孔を開発しようとすると「ん~、間違ったかな?」という原作おなじみのセリフと共に……そう、サーバー切断バグである。
世はまさに世紀末。バグでへこたれる弱者など、北斗のソシャゲで生きていけないのだ。
翌日。
チュートリアルの対人戦は遊べるようになり、新秘孔も開発できるようになり、「汚物は消毒だ~!」とばかりにバグは修正された。
★4確定から★3が出てしまったプレイヤーにも補填がなされた。
だが、バグは死滅していなかった……!
デイリーミッションが受けられなくなり、なぜかサーバーが激烈に重くなった。具体的には画面1回遷移するたびに10秒程度の時間が必要になった(そのほか色々細かいバグも出た)。
「俺の名を いってみろぉおおお!!!」
そして今日。
それらのバグが修正され、これまでのお詫びが配られ、プレイヤーたちは喜んだ。
で、奇跡の村に行くと、見知ったものが……お前の名前は……「秘孔開発バグッ!?」
そう、直ったバグが復活しているッ!?
さらに、レベルアップ時特定条件でスタミナが回復しないバグ(スタミナの消費数=経験値なのでわりと大ごと)を発見してしまい、運営に報告。
ゲームの環境はまさに世紀末。
バグが直れば新しいバグが登場し、それが直れば古いバグが復活する。
今のところバグの補償が丁寧なので笑えているし、『北斗の拳リバイブ』は結構楽しんで遊んでいる
散々に聞こえるかもしれないが、不具合のお詫びもあるので安定してからやるより、今始めた方がゲームも楽しめる(ヤバいものは結構消えたと思う)ので、もし『北斗の拳』ファンでこのゲームをやる予定なら、今すぐ始めると色々な意味で面白いと思う。
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