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ローグライクアクション『Dead Cells』スマホ版発表。操作に関する移植の苦労と知見を語る開発記も公開

生と死を繰り返し、自動生成の迷宮を踏破するローグライク・メトロイドヴァニア・アクション『Dead Cells』が、iOS向けに今夏、Androidにはその後からリリースされることが発表された。
パブリッシャーは『Evoland 2』などを手掛けた Playdigious。
アイテムや地形配置がランダムなローグライクと、決まったイベントをこなしていくメトロイドヴァニア、スピーディーなアクションが融合した本作は、インディーゲームとして記録的なヒットを記録した人気作の1つ。
だが、ある程度複雑なアクションをスマホで……となると、操作性が心配になるもの。それに関して1年前から行われた試行錯誤の手記を同時に公開している。

『Dead Cells』移植にあたり、最初に考えたのはハードの性能が問題ないか、ということだったという。しかし、最新のスマホはNintendo Switchに匹敵する性能があるため、これは問題なかったとのこと。

最も大変だったことは、アクションゲームの操作性についてだった。
そこで、まずは『Dead Cells』で最も重要な操作の左右の移動とジャンプ、回避ボタンから検証したという。
いろいろと試した後で、左右は標準的なフローティングパッド(触った位置に出現するパッド)、ジャンプと回避には大きなボタンを割り振られた。
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また、『リネージュ2 レボリューション』を参考にしてスキルなどのボタンを割り当て、扉を開けるなどの雑多な操作には“操作アイコン”を表示することで対応したとのこと。
見比べてみよう。まず、最初のスクリーンショットがオリジナルのもの。
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そして、こちらがスマホ版になる。
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こうやってほぼ決まったボタンは一だが、そこから調整がさらにかかる。
例えば、全体の80%のプレイヤーがフローティングパッドを好むが、20%のプレイヤーは固定パッドを好むためオプション設定で残した。そのほかにも下記のようなオプションを用意することになったという。

・スライドによる回避操作
・コントローラー対応
・タブレットとスマホでのボタン調整
・ボタンサイズの調整

また、最初は乗り気ではなかったが「スマホとゲーム機は同じ体験にならない」ため、自動で近接攻撃を行う新しいゲームモードも追加したという(もちろん、オリジナルモードも収録されている)。
こういった苦労の元で作られたスマホ版『Dead Cells』は、おそらく十分に遊べるものになっていることだろう。詳しく知りたい方は、下記の元記事を見ていただきたい。

Gamasutra - Porting Dead Cells to mobile: An in-depth breakdown

スマホでは様々な操作があり得るが「好む操作」の問題は厄介で、多くのゲームがオプションを用意する必要に迫られている(特にフローティングパッドと固定パッドは『ドラゴンクエスト』など多くのゲームに用意されている)。
『Dead Cells』でも「これがいいだろう」と推測した操作を変更し、そのうえで色々なオプションを残すことになったことを考えると、上記のオプションは大作で必須になるのかもしれない。