有料ゲームを購入する人も少なくなり、ソーシャル的な街づくり系ゲームばかりになった App Store に、久々に遊べる『Simcity』系の街づくりゲームが登場した。
予算があって、住宅や工場などを道路で結び、発電所や水道などのライフラインを確保して、消防署や警察署を作って街の治安を守る。そんな街作りが楽しめる。
ソーシャルゲームのように何日も待たなくても、少し時間がたてば税金で予算が増え、ずっと集中して遊ぶこともできる。
そんな当たり前の街作りが楽しめるシミュレーションが『Pocke City』だ。
『Pocket City』は、1人しかすんでいない（つまり、市長であるプレイヤーのみ！）土地に道路を引き、建物を建てて人口を増やし、大きな都市に育てる経営ゲームとなっている。
下部の“BUILD”メニューから建物を選んで、タッチで場所を選択して建てるだけなので、操作はとても簡単。住宅地などは、範囲指定でまとめて建設することもできる。
もちろん、建物を建てるだけでは人口は増えない。下図のように、電気や水がない場所では建物が暗くなって、使用不可能な状態になってしまう。
発電所を建てて電気を作り、貯水場を作って水を溜め、それらと建物を道路で結ぶと初めて建物が使用可能になり、人口が増えていく。
道を道路を引けば車が行き交い、街路では住人が会話し、ちょっと遊ぶだけで見た目にもかなり満足感がある。
で、全体のバランスとしては、サクサクお金が増えて、サクサク建物を建てられて、適当にプレイしてもそれなりの街ができるライト『シムシティ』。
ただ、プレイヤーが都市計画をきっちり立てて街を作れば、それだけプレイヤーのレベルが早く上がって建てられる建物がどんどん増えるし、見返りもある。なお、プレイヤーレベルはソシャゲ的な「時間をかけて上げるもの」ではなく、「少しずつ建物を増やして分かりやすくするために存在する」仕組みなので安心して良い。
建物は市民が住む「Residental」、税金が増える「Commercial」、市民が働く「Industrial」の3種類が基本で、まずはそれらをバランス良く建てることが重要となる。
そして、建物と発電所、貯水場を道路でつなげて街を機能させていくわけだが、後半になると町の発展に伴って渋滞が発生し、電気や水を運ばない高速道路などで住宅と工場を結ぶなどの工夫が必要となり、街作りの難易度は上がっていく。
また、警察署がなければ犯罪者が放置になるし、消防署がなければ火災が広がって街が焼けてしまう。税金がどんどん入るのでリカバリーは容易だが、しっかり街作りしなければ手間がかかる。
もちろん、適切に公園やランドマークを配置すれば市民の幸福度が上がり、円滑にゲームが進む要素もある。基本的には都市建設ゲーム全部入り。
面白いのは災害などのイベント要素で、災害が発生するとお金を消費する代わりに経験値が手に入るボーナスイベントとなっている。まあ、どんどんレベルアップするし数時間遊べばほぼ全要素が解放されるので重要でもないが、壊滅する街を見るのもまた楽しい。
▲突然街の中心部が盛り上がって火山噴火。どうしてこんな危険な土地に街を作り始めたんだ…。
ちょっと気になるのは英語のみの対応になっていることで、市民の要望クエストは英語を読まないと終わらないことがあること。
ただ、だいたい適当にプレイしていればこなせるし、要望をかなえても経験値が手に入る程度なので気にしなくて良い。日本語対応を待たずに遊んでもOKだ。
一通りの要素が備わっており、見ていて楽しい、適当でも遊べる、頑張れば効率が良くなる良いバランスのスマホ向け都市建設ゲームになっているので、ぜひ皆さん遊んでみて欲しい。
これをきっかけに、このジャンルがもっと盛り上がってくれれば良いなぁと思うのだが……まあ、とりあえずはこのゲームがヒットくれれば後続もあると思うので、スマホで市長さんになりたい皆さんは、このゲームを試してみて欲しい。
評価：7（要チェック）
ゲーム概要
ゼロから都市を成長させるスマホ向け簡略版シムシティ。
おすすめポイント
街の成長を見るのが楽しい サクサク進む快適な街作り、考えれば成果も出る 成長させた街をいくつも保存しておける注意点
英語のみで、クエストが少し分かりづらい 苦戦はしない簡易シムシティアプリリンク：
Pocket City (itunes 600円 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)
開発：Bobby Li(カナダ)
レビュー時バージョン:1.05
課金:なし
公式ページ：https://pocketcitygame.com/
ライター：ゲームキャスト トシ
動画：
