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立てよ国民! グンマ海軍を率いてサイタマやトチギを倒すのだ!『最強!グンマ海軍』レビュー

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知名度が47都道府県の中で最も低く、未開の地「グンマー」としてネットでネタにされ続けてきた群馬県。
すでにApp Storeの中ではグンマーというジャンルができてしまっている中で、最もお気に入りのグンマーゲームを紹介しよう。
厳選グンマー系ゲーム7選。群馬県はすでにジャンルなのだよ!
その名は『最強!グンマ海軍』。海のない国グンマの海軍を率いて、グンマをバカにする他県を攻め落とす浪漫海戦ゲームである。
それにしても、グンマの人々は侵略が好きだな……。

オープニングからして濃い。
まずニュース放送(アナログ波かよ!)から始まり、グンマ時間午後10時(独自時間が!?)にグンマと他県の関係が悪化することを伝え……。
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そのまま他県が「グンマ県民に二度と海水浴させない」と県境を封鎖。
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その圧力に対してグンマは強く抗議。
「不思議な力で死ぬことになる」と事実上の宣戦布告。他県に対する反攻作戦が開始される。
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オープニングだけで数え切れないほど突っ込みどころがあるのだが、とにもかくにも封鎖された陸を諦め、川を渡って海軍が戦うこととなった。
プレイヤーは指揮官で、基本的にはオートで砲撃する艦船を眺めるタワーディフェンス系のゲームとなっている。
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もちろん、見ているだけではつまらないので、プレイヤーにもやることはある。
それはグンマの技術の粋を凝らして作り上げた最終決戦兵器“グンマ秘密兵器”を使うこと。
プレイヤーは爆弾や装甲アップ、回復などの効果を持つグンマ秘密兵器を自由に(回数に残りがある限り)使うことができる。
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▲また、敵をタッチすると集中砲火を浴びせることもできる。

単にタイミングを見て兵器を使うだけなのだが、ステージ構成は練られており、適切にアイテムを使うだけで難易度が大きく変わる。
何度もプレイして敵軍に奪われたグンマ特産品を集め、海軍を強化すれば適当プレイでも進めるが、きっちりプレイするとテンポ良く楽しめる良いバランスになっている。
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▲特産品を取り返してG(グンマー)を集めると艦船を増やしたり、兵器を強化したりできる。

さらに、水上戦パートも面白いが本作の面白さのもう半分はグンマ軍元帥、前橋風香の「ギリギリなセリフ」にある。
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各ステージの開始時、元帥は毎回グンマもしくは他県をバカにした解説を行う。
「暑い!なんだこの暑さはッ!?これはサイタマの開発した気象兵器に違いない!(熊谷攻略時)」
「やつらは我らグンマの臣民を蛮族と蔑み、馬鹿にしている。その油断を突き、勝利を収めろ!(春日部)」
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▲さいたまは団地型ボスが……と、他県のご当地ネタもたっぷり。

その言葉は、メニュー画面でも止まらない。
「サイタマ軍は手ごわいぞ。何せ背後にトーキョーがついている。……まさに虎の威を借る何とやらだ!」
「グンマ民は、世界のどこにいても方角がわかる特殊能力を持っているのを知っているか?ちなみに、赤城山のある方が北だッ!」
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海戦で負ければ、「その無様な姿は、なんなんなん!?尻尾を丸めて、東北にでもいってしまえッ!」と方言ネタだけで良いのに東北というワードを出す。
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正直、『最強!グンマ海軍』が出た当時には私の中でゲームの評価は「普通に面白いかな」だった。
当時は群馬に興味がほぼなかったため、セリフの面白さがわからなかったのだ。
群馬県から来た少女』は好きだったが、本作では過度にグンマーネタを使わず、愛のある範囲でとどめていたためにインパクトが小さかった。
だが、AppStoreでたくさんのグンマーゲームを遊んだ今になってみると全てのネタがわかりすぎて楽しい。
過度に馬鹿にしていないので、好感も持てる。
遊んでいる間に「群馬に行って、赤城山で空っ風を体感し、夜は男の酒で乾杯したい」とすら思ってしまった。
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ゲームの面白さもあるし、群馬へのリスペクトあるギャグもあるし、本作は多くの方におすすめしたいグンマーゲームだ。
ちなみに、本作のエンディングには「実際の群馬県は、政府の渡航許可がなくとも訪れることのできる平和で安全な場所です」と表示されていることだし、いつか群馬に行ってみたいと思う。
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▲正しい注意書きなんだと思うけど、笑った。

ただ、遠いんだよなぁ……。

評価:7(要チェック)

おすすめポイント
愛のあるグンマーネタ
適度に簡単で、考えれば成果の出るバトルパート
 
気になるポイント
グンマーとしてのパンチは弱い

アプリDL:
最強!グンマ海軍 (itunes 無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)

開発:Cygames(日本)
レビュー時バージョン:1.1.1
課金:なし

ライター:ゲームキャストトシ