広大な砂漠、不可思議な文明、人のいない世界……背景で魅せるランゲーム『Power Hover』レビュー
美しい風景の中を、ホバーマシンで駆け抜ける印象的なランゲームが登場した。
文明が栄えていた様子があるのに、人間は誰もいない。
しかし、広大な砂漠や海の上では、謎のロボットや巨大機械が動き続けて活動している……そんな世界観をここまで表現されたら……それはもう、買うしかない。
世界観にハマったら即買いな1作、『Power Hover』を紹介しよう。
『Power Hover』は、バッテリーを拾いながらゴールを目指すランゲームだ。
操作は画面右を押すと右に、左を押すと左に曲がる定番操作だが、ホバーマシンには慣性があるので操作に慣れ必要。
ただ、この慣性のおかげでシンプルな操作でも適度に楽しめる難易度が実現されている。
ホバーマシンはなかなか多芸で、走行中にレールの上を滑ったり、トンネルで壁に張り付いて360度を移動したりと、さまざまなアクションを取れる。
効果音はないが、尾を引きながら走る姿は見ていて気持ち良い。
ゴールにたどり着くと、次のステージに挑める。
また、拾ったバッテリーの数に応じて100KWH~300KWHまでの電力が手に入り、これを使って停電した建物に電力を供給すると、主人公が強化される。
コンテニュー回数が増えたり、バッテリーを拾いやすくなったり、外見を変えられたりと強化の内容はさまざま。
基本的には、うまくプレイしてバッテリーを集めるほど楽にゲームが進むわけだ。
以上がゲームの基本的な進行。
特別にすごいシステムがあるわけではないが、楽しくは遊べる。普通のゲームである。
が、その世界観に目を向けると、話は変わってくる。
ひたすら続く砂漠と、ときおり現れる謎の生物や機械。
一体、この世界はどんな文明を誇っていたのだろうか。そもそも、人間が1人も見当たらず、主人公もロボット。
すでに人類が滅びた世界なのだろうか……?
『パンツァードラグーン』に影響されたと思われる水上ステージ。
ゲームのプレイしやすさよりも世界観を見せつけることに重点を置いており、ダイナミックにカメラワークが変化するのも良い。
そして、重力法則がおかしい、謎の空間。
背景を見ていると、この世界のバックグラウンドが気になってしまう。
そして、ステージが進むと、この世界に何が起きたのかを知ることもできるので、ゲームを進めたくなるという寸法だ。
謎は全て明かされないが、現時点でも雰囲気ゲーとしてかなり良い感じに仕上がっている。
ステージ数は全21ステージ。
ボリューム的には多くないが、完全クリアを目指せば十分な時間遊べる。
このゲームの画面を見て気になった方、そもそも雰囲気ゲームが好きな方なら迷わずおすすめだ。
なお、2015年12月24日現在、クリスマスセールで定価の半額の240円で購入できる。
気になる方は、今のうちに購入しておくといいだろう。
評価:3.0(面白い)
おすすめポイント
美しく、世界観を感じる風景のなかで走れる
世界観を見せることに重点を置いたカメラワーク
気になるポイント
システム自体は、普通のランゲーム
課金について
なし
(バージョン1.0.2、ゲームキャストトシ)
アプリリンク:
Power Hover (itunes 240円 iPhone/iPad対応)
動画: