日本時間の10月17日深夜にAppleの発表会が行われ、「iPad Air 2」と「iPad mini 3」が発表された。
毎回恒例、ゲーマー視点でこの2つの製品を見て行きたい。
まず、「iPad mini 3」だが、こちらはまったく魅力がない。
「iPad mini 2」との違いは、指紋認証の追加と、ゴールドカラー、128GBモデルがあることだけ。
サイズも対応している通信方式も、変化なし。
CPU A7チップなので、ゲームの動作についても「iPad mini 2」とまったく変わらないだろう。
それでいて価格は大幅に高くなり、「iPad mini 2」の16GBモデルが31,800円に対して、「iPad mini 3」の16GBは42,800円。
指紋認証だけで11,000円アップ(16GBモデルを比較したとき)の大幅値上げ。
容量がよほど欲しいのでなければ、「iPad mini 2」を買った方がいい。
続いて、「iPad Air 2」。こちらはかなり買い頃に感じた。
まず、「iPad Air」よりも薄く、軽くなっている。
厚さが7.5mmから6.1mmとなり、重さも469gから437g(いずれもWi-Fi版の重さ)へ軽くなった。
たった32gの差だが、このサイズの機器で32gの差は大きい。
240mm x 169.5mmの縦横サイズ、9.7インチの画面サイズと解像度も変わらないが、光の反射を抑えるコーティングで画面も見やすくなるという。
A8X プロセッサを搭載しており、Apple の発表によれば A7 プロセッサよりCPUが40%早く、グラフィック性能は2.5倍も向上しているらしい。
iPhone 6 は A8 プロセッサを採用して性能が上がっても、画面の解像度が上がったため実質的にはあまり性能が向上していなかった。
しかし、iPad は画面の解像度が変わらないため、言葉通りに性能が向上しているのだろう。
2.5倍の言葉通りなら、モンスター級の性能のゲームタブレットになるはずだ。
通信方式は iPhone 6 と同じで、Wi-Fi は 802.11 ac にも対応し、セルラー版は4G LTE、150 Mbps の通信速度、LTE を使った通話の VoLTE に対応している。
指紋認証の追加もあり、機能的には文句のないアップグレード。
ただし、性能が上がったぶん価格も高くなっている。
iPad Airの価格比較は以下の通り(iPad Air の128GBは iPad Air 2発表と共に発売停止)。
iPad Air 2 | iPad Air | |
---|---|---|
16GB | 53,800円 | 42,800円 |
32GB | - | 47,800円 |
64GB | 64,800円 | - |
128GB | 75,800円 | - |
16GBモデルで11,000円の値上げ。
プレイステーション4とソフトが買えてしまうので、これはかなり厳しい価格だが…iPad を狙っていたゲーマーは、これを買ってしまっていいと思う。
近年、iPadは海外でゲーム機として普及してきており、海外の質の高いゲームや、ボードゲームはiPadの画面サイズをメインにしている。
そのため、『モダンコンバット5』のようにiPhoneでは見づらいゲームがとても多い。
1台 iPad があれば、そういったゲームが快適に遊べるのだ。
初代の「iPad Air」は、iPhone 5s と同じチップを使っていたので iPad の画面に対して CPU の性能が大きく不足していた(さすがに悪名高い iPad 3 ほどではないが)。
しかし、「iPad Air 2」は性能的にも大きく向上したし、軽さの魅力もあってバランスが良く、買い頃になっていると思う。
ただし、iPad第4世代以上を持っているならば、まだ待ってもいい。
iPad第4世代までの端末は、ほとんどのゲームについて行ける性能を持っているからだ。
よほど最新、最先端のゲームでなければそれでOKだ。
「iPad Air 2」は、日本では18日から予約が始まる。
関連リンク:
モダンコンバット5:Blackout レビュー - 正統進化ではなく、変化。賛否両論の大作FPS。