人気マッチパズル『キャンディクラッシュ』のメーカー、king社に対して【CANDY】の商標がEUで認められた。
一般的すぎる単語の登録には驚いてしまうが、ここまで世界的にヒットしたゲームなので「訴訟などの防衛用かな」と理解はできる。
が、早速【CANDY】を使用しているアプリ開発者に警告を送って話題になっている。
ターゲットになったのは All Candy Casino Slots - Jewels Craze Connect: Big Blast Mania Land(以下、Candy Slots)というアプリだ。
GamesIndustry Internationalの記事によると、同アプリの開発者のBenny Hsu氏が king社に問い合わせたところ、
「あなたのアプリアイコンで使用しているCANDY SLOTSは我々の【CANDY】商標を使用しており、消費者の混乱やブランドへのダメージを引き起こす可能性があります。
”スロット”という単語の追加は、混乱の可能性を減らすことはありません。」
と、返答されたという。
▲商標侵害とされたアイコン。
さらに、この件に関して King社はこう語っている。
「我々のIPは絶えず侵害されており、プレイヤーが混乱しないようにするためにも権利を強化しなければなりませんでした。なので、EUで『CANDY』の商標登録をしました。」
「我々はCANDYの単語を使用する全ての人に権利を押しつけることはしません。いくつかの使用例は正当性があるからです。CANDYという商標を適切に使用しているアプリ開発者に権利を執行することもしないでしょう。」
「今回の例に挙がった『All Candy Casino Slots – Jewel Craze Connect: Big Blast Mania Land』はAppStoreのアイコンで「CANDY SLOTS」としか書いていないので重度に我々の商標を意識している。」
「我々やその他の開発者のIPを侵害しているのと同様に、アプリ名にこのようなキーワードを使用するのはアップルの利用規約に明確に違反している。」
「我々はこのアプリ名が、ゲームの検索ランキングを上げるために計算され、他社のIPを侵害しようとしているものだと信じている。」
実際にアプリを見てみると、Candy Slotsはなんてことないスロットアプリだ。
Candy Crush Saga をイメージさせるデザインでもない。
▲Candy Slotsの画面。
Candy Crush Saga の人気にあやかって名前がつけられているとは思うが、目くじらを立てるほどではないように思える。
この程度で権利を主張するのであれば、【CANDY】ほど一般的な名前でこの権利を振りかざすと一部のアプリを削除どころではすまないと思うのだが…。
皆さんはどう思われるだろうか。
関連リンク:
King trademarks "Candy", goes after developers | GamesIndustry International
関連アプリ:
All Candy Casino Slots - Jewels Craze Connect: Big Blast Mania Land (itunes 基本無料 iPhone/iPad対応)