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レビュー: Deemo - 物悲しい世界観とピアノ曲。お互いが融合して高め合う静のリズムゲーム。

Deemo (200円 itunes iPhone/iPad対応)
課金:
追加楽曲(5曲400円)
開発:Rayark
評価:4.5(傑作)
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静かな不思議な世界観
美しいピアノ曲に、静かに浸りながら音ゲーを楽しめる
曲をクリアしてスコアを伸ばすだけでなく、ストーリーが進むので2重に楽しい

どんなリズムゲームにも固有の世界観があるが、本日紹介する『Deemo』は世界観をかつてないぐらい押し出したリズムゲーム。

静かで不思議な世界観を前面に出し、ストーリーの元でゲームをプレイする。
そして、ストーリーとその世界観がプレイする曲を印象深くする。
音楽と世界観が一体となってお互いを高め、新しい次元に達した素晴らしいゲームだ。
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開始からピアノ曲と共にムービーがながれ、謎の城で孤独に暮らすDeemoの寂しげな姿を印象づける。
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続いて空から降ってくる少女。
少女は記憶を失っており、外から落ちてきたこと以外何もわからない。
わかっているのは、目の前に譜面があり、ピアノ曲を引くことで成長する木があることだけ。
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この木を成長させれば、天井の窓から少女はまた外に出られるかもしれない。
プレイヤーはDeemoとなり、少女のためにピアノを弾くのだ。
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木を育てるため、曲と難易度、ゲームスピードを選ぼう。
スピードは得点などには関係しないので、プレイしやすい速度を選べばいい。
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▲曲ごとに美しいイラストがついているのが嬉しい。

Deemoのリズムゲームはかなりシンプルで、操作はたった2種類。
基本は曲に合わせて画面奥からやってくるノートを、画面手前の黒線と重なったタイミングでタッチするだけ。
タイミングよくタッチするとノートが弾け、右上の達成率が上昇していく仕組みだ。
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▲黒線と完全に重なった時にタッチすると「Charming」と表示され達成度が多く上昇する。

ときおり光るノートが出現し、黒線をタッチしたままでなぞるように指を動かし、光るノートに指の位置を合わせればいい。
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『beatmania』以来、リズムゲームは派手な映像や演出の中で興奮に包まれてプレイする…という印象があるが、このゲームの画面はモノクロで派手に光ったりもしない。
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しかし、その渋い演出が逆にこのゲームを引き立てる。
ピアノ曲のテイストと渋い演出、世界観がマッチしており、より深く世界観に入り込める。
BGM流しっぱなしではなく、ノートをタッチするたびピアノ音が鳴るので、自分がDeemoになってピアノを弾いている…そんな錯覚を覚えるほどゲームの世界に没入できる。

このゲームには体力がなく、何度ミスしても最後までプレイできる。
のびのびと、浸りながらプレイして欲しいというメッセージがゲームシステムからも伝わってくるようだ。

そして、曲が終わると成績が表示され、達成度に応じて木がより高く成長する。
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木の成長にあわせて部屋の様子も変わり、城の中を移動可能となる。
画面をタッチすると、思わぬ発見があることも。
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▲城を探索して新しい曲が入手できることもある。

ストーリーもゆるやかに展開し、少女が記憶を取り戻すことへの不安、そして不穏な空気が伝わってくる。
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▲ピアノ曲の緊張感と物悲しげな雰囲気がなんとも言えない…。

普通のリズムゲームはスコアを伸ばすストイックな目標のためにプレイするが、このゲームは木を成長さてより先のストーリーを見る目的もあるのでよりハマるわけだ。

世界観がピアノ曲を引き立て、ピアノ曲が世界観をより深める。
自分がこの世界で静かにピアノを弾いている気分にひたれる、独特な静かな空気感も秀逸。

ボリュームは定価部分で18曲、追加5曲ごとに400円と値段に対して十分な量。
全曲購入すると、定価の200円と合わせて合計1000円になるが、クオリティが高いので「もっと欲しい」と思わされてしまう。
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▲追加曲にはFFで有名な植松さんの曲も。

グルーヴコースター』以来、久々に現れたリズムゲームの定番。
ゲーム好きだけでなく、スマホを持っている人みんなに試してもらいたいと思う傑作だ。

(アルベルト Ver1.0)

リンク:
Deemo (200円 itunes iPhone/iPad対応)

動画: