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ロード・トゥ・ドラゴンのルーツは意外なところにあり!? Ver1.0.5公開記念ロードラ開発者インタビュー(前半)

ロードラ攻略タイトル画像
最近、アップデートでどんどん質を向上している『ロード・トゥ・ドラゴン』。
1.0.3でバランスが安定し、1.0.4でグラフィックなどが向上。
そして、1.0.5では新スキルやシステムの追加で、ついにゲーム拡張の段階へ!
普通は1回落ちたソーシャルゲームの売上は回復しないが、itunesのランキングも回復傾向。

どんどん盛り上がっていっているロードラの開発陣に、ゲームキャストでロードラ攻略を執筆しているなまちょこさんと突撃インタビューしてきたぞ!
話が盛り上がりすぎて長くなったので、前後編のボリュームたっぷりでお届け! 警察署とアダルトグッズ専門店の間にある不思議なゲーム会社、アクワイア。
会議室に通されると早速ロードラの巨大ポップ!
さすがロードラの聖地…!
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今回インタビューに応じてくださったのはプロデューサーの横山氏とディレクターの宮内氏。
ロードラの2大巨頭とも言えるお2人に、聞きたいだけ聞いてきてしまったぞ!


ー今日はよろしくお願いします。それではまず、ディレクターの宮内さんと、プロデューサーの横山さんの経歴を教えて下さい。

横:

プロデューサーの横山栄介です。
2年ぐらい前にアクワイアに転職してきまして。
『剣と魔法と学園モノ。』シリーズをやりながら、宮内と一緒にスマートフォンもやろうということでロードラを立ち上げました。


ーアクワイアにくる前は?

横:
以前は、スクウェア・エニックスで8年ほどプロデューサーをしておりました。PSPの『タクティクスオウガ 運命の輪』、DSの『ブラッド オブ バハムート』などですね。


ー得意なジャンルは?

横:

自分は、コアゲーマー向けゲームのほうが得意ですし、好きですね。


ーロードラと真逆じゃないですか(笑)

横:
ゲームを遊んでいる人たちが楽しいと思えるものを作りたいし、遊びたいというものが自分の根底にあるので、ロードラも、当初は、もっとこてこてで(ゲームを)やりたいと言いました。
すると、ディレクターの宮内が「マニアックすぎます、ダメ」といって、綱引きしてくれるので、難しすぎて遊べない…というゲームにはなりませんでした。


ーなるほど。最後に好きなゲームを教えてください。

横:

ウィザードリィ。
3DダンジョンRPGが好きなんですけど、(中でも)ウィザードリィです。

宮:
プランナー・ディレクターの宮内継介と申します。
『侍道3』ではバトル関連のプランニングをやっていて、その後いろいろ細かいことをやり、SCEさんが販売の『勇者のくせになまいきだ:3D』のメインプランニングをやりました。
そのころ、スクウェア・エニックス時代の横山が、アクワイアに来て「何かオリジナル企画をやりませんか」という話をしてました。
結局、商品として世に出ることはなかったんですけど。その時からアクワイアに来る前の横山とつながりがあったと言えますね。
そう考えると、足掛け5年で、一緒に組むことになりました。

横:
当時は、こんな形で、一緒に組むことになるとは思わなかったけどね。


宮:
それから横山がうちに入社してきて、一緒にスマホの企画を立ち上げたんですね。
最初は企画をペラ1枚でつくりました。
ああ、これです(携帯の写真を探しながら)。
このペラ1枚の企画書をつくったことで、「キャラがアニメーションするんだ」とか「カードじゃないんだ」といった部分がチーム内で共有できたのが大きかったですね。
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▲写真タッチで拡大。サイズが大きいので注意

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▲同じくタッチで拡大。


ーこれは…このころから見た目の大枠は出来上がっていたんですね。
レア画像や(興奮してしばらく中断)。
あ、すみません。えっと、宮内さんの好きなゲームは?

宮:
『侍~SAMURAI~』が大好きで、アクワイアを受けました。


ー好きなゲームの会社に入るパターン!ゲーマーの夢ですね。
さて、お二人は今まで専用ゲーム機用に開発されていたそうですが、スマホゲームと専用機でどのような差を感じましたか?


宮:
そうですね。端末を操作するのがペンでもボタンでもなく指なので、指がインタフェースになるところが大きな差だと思います。
コントローラーならば画面になにか出て、キーで移動させて…という約束があるんですけども、(スマホは)画面でみえた瞬間にタッチするというレスポンスがある。
そこをかんがえてUIを考えていくのが大変でした。
画面に表示する優先順位を確定させて、色やなんかを指示してつくっていくのが初体験でしたね。

ディレクションは初体験なので、コンシューマーでの経験がそんなに深いというわけではないというのが改めて思い知らされた感じですね。

横:
作りたいゲームというのはいつでもいっしょなんで…。
特にスマートフォンだからって言うのもなくて。
プロデューサーなんで、やりたいことを、まずはディレクターにバーっと相談してみて、そんなのできませんと言われるのは、いつも同じですね(笑)

スマホゲームと家庭用のパッケージゲームで差を感じることがあるとすれば、やはり、運営の部分かもしれません。
前の会社のアシスタントプロデューサー時代に『疾走、ヤンキー魂。』(ヤンキーになって遊ぶPCオンラインゲーム)っていうのを担当しておりました。
あの時の経験が、今、スマホでの開発運営を考える時に、とてもいきてますし、貴重なことであったと感謝しております。


ーああ、ヤン魂!僕やってました!集会でてました!(※集会と言いつつ、ウンコ座りでチャットするだけ)

横:
本当ですか!?嬉しいです!!
当時の自分は、安藤武博さん(現スクウェア・エニックスのプロデューサー)のアシスタントでした。
「こういうのはどうですか?」と(システムが実装されて)、ユーザーさんから反応が返ってきて、またやって…という様な、キャッチボールが続いていた様に感じております。


ーでは、ロードラにその経験が生かされているのでしょうか?

横:
ええ、『ヤン魂。』もそうだったと思うんですけど、(ユーザーと)一緒になってやっているのが、自分は嬉しいです。
自分たちはいいと思ってやっていること(アップデート)でも、(ユーザーにとって)ダメだったらごめんなさいですし、なので全レス祭り(※ヤン魂スタッフが ユーザーの質問に全部返事をするという最近のオンラインゲームではありえない無茶な伝説の企画)とか、当時は、安藤さんは本当にすごいなと思ってみてましたし、その影響が、自分の根っこに残っていると思います。


ーオンラインゲームが開始ということは、ロードラは原点に戻ってきたとも言えますね。

横:
そうですね。あのときにやっていた、楽しいことも、苦しいことも。
なにをやってはいけないかというのも気をつけてはいるのですが、それでも、やってしまうこともあります。
どうすれば、もっと楽しんでいただけるか、考えることは尽きないですね。


ーVersion1.0.2(全体に大きく修正が入りユーザーの不評を買った。
当時のゲーキャスの記事)のことですね。

宮:
あれは本当にすいませんでした。
アクワイアは(ロードラが)運営が初めてでしたし、ゲームを出した後にバランスを大きく調整するのも初めてでしたし。
「このバランスでこの後楽しくなるぞ!」と思って出したんですね。

結果としては持っているユニットを大事にしてくれていたということが抜けていたなって。
もちろん、それは知っていたんですけども、足りなかったと。


ーあのレベルアップが大変な時期に、弱体化されたら「今までの苦労はなんだったんだ」ってなりますよね。

宮:
今まで出来ていたことができなくなるっていうのは、本当にいけないことだなと思いましたね。

横:
アクワイアも初めて、宮内もディレクターが初めて、そんな状態なので本当はああいうことが起きてはいけないんですけど、起きてしまうんですよね。
チームは生き物ですから、そこでめちゃめちゃ頑張って、成長していくんですね。
(この経験が生かされて)ロードラがより良くなって、もっと多くのユーザーさんに楽しんでいただけるものになっていくと信じています。


ーちなみに、これって記事で出していいところなんですか?謝るって、会社的にあまりできないことだと思うんですけども。

横:
大丈夫です。当時、我々は公式に謝罪も掲載しておりました。
普通は「謝罪なんて出すな!」とかそういう話になるのかな…と思います。
でも、あの時はうちの社長も含めて「謝ろう」という話になって。
(それに賛成してくれたチームのメンバーと会社に)本当に感謝しています。
ですので、自分たちが、申し訳ないことをしてしまったということを、正直に、ユーザーのみなさんにお伝えさせていただきました。

宮:
謝る勇気ですよね。


ー「開発途中では今はないこんな仕様があった!」などの、色々な開発中のロードラについてと、現在の姿に落ち着いた理由などあれば教えて下さい。

横:
最初、僕はもっと、世界が広がる感じにしたかったんですね。
街があって教会があって、お城を作って、街に行ったら宿屋があって回復して。
そしたら宮内が「アホか」と(笑)

宮:
目指していたゲームのプレイ時間とか、横山が聞いた話しでいくと1時間とか。
内容的にRTSでしたね。
それでスマホのプレイスタイルに合うか、と。

あと、開発中には上画面をスワイプするとマップが全部見られるという仕様があったんですね。
でも、それができると、恐らくそれありきのゲームバランスになってしまうので、それをやらない人が不利になってしまう。
あと、そのバージョンをやったプレイヤーが操作を勘違いする事件が起きて。
勘違いするぐらいならやめようと。
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▲本当はもっと複雑だったらしい。

横:
金スラいた、いないというのを確認して、いなかったら「いない、リセット」というプレイになると飽きてしまう。
あとは3DダンジョンRPG的面白さを入れて欲しいんだと宮内と話していまして。
右に行くか、左に行くのか、宝箱とるのか、敵と戦うのか。
先が見えるより、1歩1歩すすんでいく。
考えようと思えばいつまでも考えていられる、そんなのもいいところだと思っています。

最初は文字情報も多かったんですけど社内の女の子が「文字が多すぎてやりたくない」と。
やり込んでいる方だとXY軸の座標とかいろいろなデータが欲しいと思いますし、僕もほしいんですけど。
キャラクターが可愛くてやっているお客様だとそういったデータが必要と思っていないんですね。
ハードなシミュレーションRPGみたいに確率とか数字が表示されすぎていると「自分が遊べないゲームだな」と思われてしまう。


ー色々な試行錯誤の上でこうなっているんですね。
ドラ助については、マスコットなのに全然最初出ていませんでしたが、バージョンアップで出てくるようになった理由などありますか?

宮:
ドラ助が出てきたのは、隣で教えてもらうとわかりやすいって話があったからですね。
横で人がルールを教えると分かりやすいという話ですけど、僕らが教えるわけにはいかないし、じゃあドラ助と。

横:
あれを入れてから、みなさんのドラ助の扱いが優しくなりましたね(笑)
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▲ドラ助。


ー最初はドラ助「なんでアレがいるの?」とか言われてましたしね。

宮:
ドラ助、みんなに好かれようとも、好かれないようにもしない感じで、距離感が難しいですからね。


ーサービスから1~2ヶ月、色々と大変だったかと思いますが、Ver1.0.2以外の苦労話や、ロードラのバランス調整で心がけている事があれば教えて下さい。

宮:
苦労といえば…(アップデートが)悪意0%のつもりだったけど、完全に悪意で取られることもあるわけです。
アナウンスを丁寧に早くするべきであると学びましたね。

そういうときは、(ユーザーは)運営の落ち度にしか感じられない。
それをそのままにしているとユーザーも嫌ですし、自分たちも悪いことしたのにそれを隠しているようで「やだなぁ」って後ろめたさが出てしまう。
それぐらいなら、謝ってしまって次から2度としない。

なるべく早く告知していこうと。


ーアップデートの時の情報って細かくなりましたよね

宮:
伝えておいて悪いことってないはずなので。
マイナス調整を絶対にするなという話を口を酸っぱくして言っているんですね。
ユーザーさんに分かりやすいように全部、あるだけお伝えしておこうかな、と。

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ということで、ロードラのルーツや今までのことが明かされた前編。
後編は世界観とキャラクターについて、開発初期のお蔵出し画像と共にお送りするぞ!
ツイッターなどで出ていたプレイヤーの疑問をピックアップしたQAコーナーも。
お楽しみに。


アプリリンク:
ロード・トゥ・ドラゴン(itunes) 基本無料
ロード・トゥ・ドラゴン(Google Play) 基本無料

攻略リンク:

ロード・トゥ・ドラゴン攻略(ゲームキャスト)