| タイトル | ４２８ ～封鎖された渋谷で～ |
|---|---|
| ジャンル | ノベルアドベンチャー |
| 価格 | 2100円 |
| アプリ内購入 | なし |
| 日本語対応 | なし |
| 販売元：Spike-Chunsoft CO, LTD. | Version：1.0.1 | GameCenter：なし | 対応機種：iPhone / iPod touch / iPad | レビュアー：ドラゴン |
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 先が気になり引きこまれていくストーリー |
| クリア後のおまけストーリーがいい |
| コミカルな雰囲気のイベントが面白い |
| サウンドにこだわりあり。 |
 ちょっとこじつけすぎることがある展開 |
| ジャンプシステムがめんどくさい |
その事件を「新米刑事」「もと渋谷のチーマー」「フリーライター」「着ぐるみのバイト」「ウィルス研究者」とまったく接点のない５人の主人公たちがそれぞれの視点で体験し、進行していくサスペンス。
2008年ゲーム大賞フューチャー部門受賞、当時のファミ通のクロスレビューで40点満点をとったことで話題になったサウンドノベルの移植作品。
開発は「弟切草」「かまいたちの夜」などを開発したサウンドノベルの老舗「チュンソフト」。
名作と名高い「街」を踏襲した雰囲気で、グラフィックは実際に渋谷でロケを行った実写、音声も効果音とBGMのみで構成されているリアル路線のノベルとなる。
ゲームは画面をタッチして読み進め、選択を迫られ場面では選択肢をタッチして進めていく、普通のアドベンチャー形式。
５人の主人公たちのストーリーが独立したものではなく、それぞれ並行してストーリーを進めていくうちに相互に影響し合うよう仕組み。
ある主人公の行動がときに他の主人公を救い、悪い方向に動かしてしまったりする。
例えば、ある主人公が「道に落ちていたカバン」を拾ったら、他の主人公はそのカバンを拾えないため行動が変化するわけだ。
１人のストーリーのみを勧めることはできず、詰まったら他の主人公を動かして解決していく、というのがゲームの流れ。
「えっ？さっきの行動でこんな影響が起きるのか！」という意外性があるだけでなく、間違った先にあるBAD ENDにも面白い展開が用意されていて楽しめるのはさすが。
こう説明していくと複雑すぎるように聞こえるが、ストーリーは「タイムエリア」という一定時間時間で区切られており、選択肢の影響は「タイムエリア」内のみで干渉するようになっている。
そのため、最後のストーリーで「実は１番最初の選択肢が影響していた！」などということはなく、適度な範囲で試行錯誤できるようになる。
どれだけ間違っても同じタイムエリア内では時間を巻き戻してやり直しが可能で、１つのタイムエリアですべての主人公がストーリーをクリアすると次のタイムエリア、つまり先のストーリーに進む仕組みだ。
ストーリー切替のタイミングもわかりやすくなっており、主人公同士でストーリーに影響を及ぼす地点では赤い文字が表示され、この部分をタッチすると他の主人公のストーリーに「JUMP（移動）」する。
プレイヤーの状況は把握しやすいように作られており、ストーリーの重要な場所では「BAD END」「KEEP OUT」「TO BE CONTINUED」という表示出て状況がわかる。
「BAD END」はその名の通りゲームオーバー。
主人公達の誰かの行動を変えて避ける必要があり、そのためのヒントも同時に示される。
「KEEP OUT」はこの時点では一旦ストップで他の主人公から「JUMP」で戻ってこないと進めない。
「TO BE CONTINUE」はその主人公の「タイムライン」内での正解の結末にたどり着いたという意味で、他の主人公のストーリーを進めるとストーリーを進めることができる。
全体として、謎を解いていくノベルアドベンチャーというよりも、５人の話をリンクさせるために選択肢が機能していて、詰まることなく先にすすめる「ノベル」としての性格が強い。
ノベルアプリの宿命としてハマり込むまでは時間がかかるものの、中盤以降は先が気になってやめられなくなる面白さ。
また「サウンドノベル」というだけあって音声には臨場感があり、イヤホンでプレイするとより楽しめる。
強いていば「Jump」で各主人公のストーリーを渡り歩く必要があるのが面倒なことと、少しストーリーにこじつけっぽいところを感じたぐらいが難点。
それでも、中盤以降は話の先が気になってそんなところはどうでも良くなる。
1800円とiPhoneのアプリとしては高額なものの、それに見合うだけのクオリティがある一作。
なお、昔は音声・画像が著しく劣化した「ない方がマシ」な体験版があったが、現在は公開されていない模様。
気になる中盤ぐらいまでプレイできる無劣化体験版を配信すればいいのに。
４２８ ～封鎖された渋谷で～の詳細・DLはこちら(itunes)
