超水道さんは「iPhoneのノベルアプリを1週間で作る!」ことに挑戦し、ゲームキャストが出来るまでの様子をレポート。
アプリはできた!が、それで終わらなかった。
それはなぜなのか。
- iPhoneのアプリを1週間でスケジュール通りに作るとはすごいですね。
その作成までの迅速さ、手腕、まさに感動しました。
ということで、早速アップデート計画を立てようと思います。
- ということで!?
- 知っての通り、AppStoreはリリースしてからが勝負。
特に豪華版は豪華にするのですから、ある程度の予定はたてておかなければなりません。
そして、アップデート案が書かれたリストが提示される。
・外伝(前日談)
・外伝(後日談)
・3G対応(容量の都合で通常版は3GSに対応できない)
・CG追加
・立ち絵追加
・ボイス
・朗読
・演出強化
・サウンド強化(音楽のフルバージョン化)
- どれをやっても確実に1週間とかの話では終わらないですよね…?
焦る佐々木。
- 私は1週間でアプリを作るとは言いましたが、いつ終わるとはいっていません。
その気なら終了は1ヶ月後、1年後でも可能だろう…ということ…!
極端に言えば作るのは1週間、サポートは無料でも永遠なのがAppStoreの鉄則だからつくればアップデート計画も立てるものなのです。
- 冗談は置いといて、実際のところ豪華版を買ってもらって「音質がいいです!」だけで価値を感じてもらえるかわからない。
やっぱり、お金まで出してくれる人にはもう少し満足してもらいたいよね。
無料版と有料版の差が音質だけで寂しいし、買ってくれた人に満足してもらいたい。
アップデートは有料版を決めた時点で必然だったのだ。
そして、検討が始まった。
なにより、AppStoreではアプリを出して終わりにはならない。
最低でも不具合対応の余力は残さなくてはならないし、有料で買ってくれる人が多ければそれだけ満足してもらえるものへ進化させていきたい。
しかし、スケジュールには限界があるし、例えばサウンドの強化ともなれば外部に作業依頼もしなければならないので単純にやるとは言えないのだ。
- 基本が無料のものに対して、有料で満足してもらうとなると、単純に音質や画質だけ…とはいかないよね。
もちろん、画質や音質でも普通にお願いしたら有料で当然の手間がかかっているけども、やっぱり『豪華だな』と思ってもらいたい。
- 外伝ならボリューム的にも増えるし、文字は容量をせば満足してもらえますね。
- いや、そこは微妙で…。
リストの内容をもとに会議が続く。
追加シナリオは容量が少なくて済むが、有料版だけにつけるとすると読者の間で「知っている話」と「知らない話」の差が大きくなってしまうかもしれない。
それは避けたい。
しかし、CGや音関連の追加はサービス知っている内容に変化がなくて単純に「有料分豪華になった!」とわかるがコストはかなり高い。
朗読やボイスは案としてはあるが、実際かなり厳しいといえるだろう。
- やっぱり、有料にするからには特別なものを提供したい。
でも、やれることに限界があるし、今までの読者も置き去りにしたくない…!
- じゃあ、CGもこれぐらいならできるかも。
数時間の攻防の末、立ち絵の追加、同じ出来事をヒロイン視点で見たちょっとした追加章(これならあまり情報に差がでない!)の追加などが終始和やかに決定された。
- え、CGは4枚ぐらいいけないの?
- 本当はもっと追加したいんです!
でも、アルバイトもあるし、時間的にこれぐらいが限界なんです、すみません!
- 外伝は短くても本編を超えるクオリティでお願いします。
- え、あ、はい…。
トシに色々言われて、再度動き始める面々。
- ゴールテープを切って緊張が切れる寸前に新しい課題を出すと、ひとって動けるもんなんだよね。
- みんな、読者と容量、CGの分量の話ばかりでスクリプトの手間を考えていない…。
後にはほくそ笑むトシと、絶句している山本すずめがいた。
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