タイトル | アレクサンドリア大戦絵巻 |
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ジャンル | リアルタイム戦術シミュレーション |
価格 | 無料 |
アプリ内購入 | 製品版アンロック350円、ランダムカード購入 |
日本語対応 | あり |
販売元:SEGA | Version:1.0.1 | GameCenter:なし | 対応機種:iPhone / iPod touch / iPad | レビュアー:トシ |
ボリューム満点の1人用モード |
大胆な能力を持つカードで一発逆転もあるオンライン対戦 |
必殺技ポイントが有限のため、大戦で遠慮が生じる |
カードが集まりづらいため、対戦を楽しむまで長い |
個人的なことだが、プレミアムパックを購入してもレアが出ないことが…。 |
『アレクサンドリア大戦絵巻』はギリシャとジプトの戦いをテーマとしたトレーディングカードゲーム+リアルタイム戦術ゲーム。
絵巻物風のグラフィックで話題を呼んだ『源平大戦絵巻』の続編で、今回のグラフィックはなんと壁画風。相変わらず我が道をいっている。
相変わらずこれだけでも一見の価値あり。
基本的なルールは前作を踏襲。
まず、強さに応じて「コスト」が決まっているカードを取捨選択し、合計40のコスト内でデッキを作る。
カードには盤面に配置する兵士(ユニット)と即座に効力を発揮する魔法のようなカードの2種類があり、カード種類は1陣営60種で、合計120種。
プレイヤーに応じて大きく変化するようになっている。
ゲームを開始すると画面は5×5のマス目で自陣と敵陣に区切られており、プレイヤーは自陣にカードをドラッグすることでカードを配置可能。
マス目にユニット(カード)を配置していくのはタワーディフェンス風だが、このゲームではユニットの移動が可能。
敵の攻撃に合わせて配置を変え、ときに進軍(敵陣まで直線で突っ込む)させ、状況に応じたリアルタイムの判断が重要になる。
カードを引くのにもユニットの移動にも、時間と共に貯まる資金を使うので、この使い道がまた悩ましい。
そのゲーム性はすでにタワーディフェンスというよりも立派なリアルタイム戦術ゲーム。
タワーディフェンス風の操作とリアルタイム戦術ゲームの面白さ、双方の良いとこどりをしたゲームといえるだろう。
カード以外にも王様をタップすると「必殺技」を使うことが可能。
これまた時間と共に貯まる必殺技ゲージを消費して強力な技を使用できる。
「全体回復」「全体攻撃」「攻撃速度アップ」など効果に応じて3レベル存在し、いずれも盤面をひっくり返してしまうほどの効果を持つ。
ただし、どれだけゲージが溜まっていても必殺技を使用するとゲージはゼロまで戻る。
また、以前は後ろで控えているだけだった王様が、陣地に攻め寄せる敵と戦うことが可能になった。
そのため、うまく王様と連携すると多少の攻撃はしのげる。
1人用モードではPlants vs Zombiesのようにマスで区切られたフィールドに手札を配置し、攻め寄せる敵を迎撃するモード。
今回はギリシャとエジプトの2陣営があり、それぞれに100ステージで合計200ステージ。
序盤はともかく、後半は前作のプレイヤーでも苦戦するはず。
エジプトはミイラを召喚したり、鷹を使うようなユニットが多く、ギリシャは盾を持って敵の攻撃を防いだり、姿が消える暗殺系のユニットがいるのが特徴。
どちらも前作のユニットを分割してさらに特殊なカードを追加している印象。
初心者はエジプトのほうが難易度が低いのでオススメ。
オンライン対戦は1対1でガチンコの殴り合い。
このモードでは敵陣に向かってユニットを直進させる「行軍」の要素が重要になり、敵陣にいる王様の体力をゼロにすると勝利となる。
非常に面白いのだが、カードが揃っていないとろくなデッキを組めずに勝負にすらならないので1人用を最低1陣営クリア寸前までプレイするぐらいのカード量は必要になるだろう。
いずれのモードでも、1ゲーム終了するたびにランダムでカードが1枚入手できる。
今作は前作よりも全体的に難易度が高め。
まず、ユニットの移動に必要な資金が前作の3から2へ、引き下げられているため移動を駆使した戦術が求められる。
必殺技の使用タイミングにも駆け引きが求めらるし、触るだけで敵を葬り去る最強ユニット(前作で言う牛車)を召喚するユニット、同時に5人の騎兵が出現するカードなど前作よりも過激なカードが追加されている。
必殺技も含めて即効で決まる試合も多く、前作よりもスピーディーな試合展開となる。
賛否はあるかもしれないが、攻撃的な調整は個人的には非常に好み。
気になる点は「必殺技」使用時にゲージのほか「必殺技ポイント」が必要なことと、カードが揃いづらいこと。
必殺技ポイントは初期500ポイントから始まり、回復するには「いらないカードを捨てて必殺技ポイントに変える」必要がある。
一番出やすいコモンカードが1ポイント、レアカードで5ポイントになるが、1回のゲームで10ポイント程度消費してしまうこともあるので、どちらかというと補充が追いつかない(ただ、私自身は100試合ほどプレイしているがまだ200残っている)。
カードも、せっかく対戦が楽しいのだからもっと楽に手にいれて大勢で対戦を楽しめるようにしてもらいたいと思う。
揃えたいなら時間を金で買ってくれ、という事だとは思うのだが600円のプレミアムパックで全然レアが出ないこともあるし、試合ごとにカードがもう少し手に入ったほうが(せめて王様ノーダメージで2枚とか…)1人用でデッキを組み替える楽しみも増すはず。
最後に難点を挙げたが見た目のインパクトは十分、1人用モードはボリューム満点、倍速などの一般的な機能は全部入り、オンライン対戦はやり込みを求められるものの楽しい。
フルバージョンは350円だが内容に対して安め。
無料でステージ10まで試せるので、試してみる価値は十分にある。
アレクサンドリア大戦絵巻の詳細・DLはこちら(itunes)
2012.04.26追記:
続編の百鬼大戦絵巻が出たため、オンライン対戦には人がいない。
今からやるなら百鬼大戦絵巻がおすすめ。