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TGSレポート2:GREEブースに見るソーシャル「ゲーム」の違和感

TGS今回最大の話題といえば、最大規模のブースを構えたGREEだろう。
ライバルDeNAはたった4畳のスペースで企業向けの説明に終始しており、ユーザー向けという意味では対抗馬がいない状態。
スペースに居るユーザーは親子連れから大人まで幅広く、ソーシャルゲームの浸透度の高さを感じさせた

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一部の報道では大人気とあったが、人気ゲーム「ドラゴンコレクション」TGS限定レアカードの無料配布が終わったあとで程なくほぼ並ぶことのないブースになった印象。
ドラゴンコレクション以外のカードも配布されていたが、気が向いた人が適当に持っていく程度の穏やかなものだ。

しかも、「ドラゴンコレクション」に関して言えば、列に並んでいる最中に聞いたのは「いくらで売れるかな」「これを交換して回復薬に変えよう」という、いかにも実利的な話題。
ゲーム的な話題と言うよりも、経済的な話題である。

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イベント時以外では、人気ゲームのコスプレコンパニオンがずらりと並び、各ゲームをちょっとずつ紹介していた。
が、どうだろうか。
そこにユーザーはいない
いるのはカメラを構えた報道系とコスプレイヤー目当ての参加者のみ。

今から新作を発表します!

と高らかにアナウンスがあってもGREEブースのユーザーが振り向くことはなく、人が増えることもなく、ただコンパニオンが入れ替わるのを待つカメラマンが居るのみである。
私はステージを見ていたが「新作の○○、○○を育てられる!みんな大好きガチャガチャも!」というような売り込み方で、何一つ新しい要素がない

自然とユーザーが興味を持っているのはどこまで無料でできるか、ユーザーが集まるか、課金で爽快に無課金ユーザーをぶっ飛ばせるのか。
そういった所であり、ゲーム自体のコンセプトにはあまり興味がないのだろう。

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ユーザーは設置されたリアルガチャガチャや、ゲーム内で使えるカードにだけ興味があるのであり、別に新しいワクワクなどを求めていたりはしない
ソーシャルゲームは時間を潰し「なんとなく楽しい気がする」「他人よりも優位に居ることが楽しい」などという従来のゲームとは全く違う価値観でプレイされている。
少なくともGREEのゲームはそう感じられる。
ドラゴンコレクションのカードのような、経済的な価値があるものは人気があるが、そうでなければユーザーも見向きはしない。

他方、スクエアエニックス・セガ・カプコンなど他のブースは人の密度が高かった
新作ゲームなどをいち早く見て品定めしたい、ワクワクしたいユーザーが集まっているのだ。
ゲーマーが求める「ワクワク」「新しい楽しさ」などは一切提供しないGREEのソーシャルゲームはTGSのようなイベントと相性が悪かったのではないだろうか。
どこかの商品とタイアップして、買う度にレアガチャができるイベントでもやったほうがお似合いである。

ソーシャルゲームは果たしてゲームなのだろうか。
私は現段階ではまだそう思えない。
広い意味ではゲームなのは間違いないだろう。
だが、これまでのゲームが提供してきた面白さの価値観とは違う所で勝負しており、ユーザー層もまったく異なる。
今までゲーム機でゲームをしていたプレイヤーの求めるゲームかといえば、「まったく違う」としか言えない。

芸能人石川梨華が、「ゲームは下手だけどこの機に始めたい」と言ったらしい。
いや、それは君が今まで下手だったゲームじゃない。
違うものだから

という事でTGSレポート3に続く。

※ブースの流れはTGSに私と10時から入場していたもう1人の友人による印象。
10時〜14時まで二人で確認し続けた。