iPad2 vs Xoom vs Optimus Pad L-06CでiPad2を選んだ理由
私は単なるゲーム好きで、Apple信者ではない。
Androidの方が良さそうならいつでも乗り換える可能性がある。
今回はiPad2と同時期にライバルと言えるハードが2つも出たのでだいぶ悩んだ。
ライバルとはauのxoomとdocomoのOptimus Pad L-06。
いろいろ考えたが、結局黒バージョンのiPad2を購入した(写真はApple公式から取ってきたiPad2白バージョン)。
今日はなぜ悩んだのか、どうしてiPad2を選んだかを書いてみる。
Androidの弱点
AndroidはiOSと比べて圧倒的にゲームが弱い。
Appleが市場で先行し、ソフトウェアの蓄積があるからではない。
Androidの特徴である多様性がゲームを殺しているのだ。
iOSデバイスのハードとOSはAppleがコントロールしている。
また、ソフトウェアメーカーも検証する機器を絞り込める上、ゲームもハードウェアの限界に挑んで作り込める。
「A4チップをターゲットにしよう」
と決めたら、A4チップの性能の限界まで使っても全く問題ない。
翻ってAndroidのハードウェアはメーカによって自由自在。
ソフトウェアメーカーも様々な画面解像度や処理性能を考慮してゲームを作らないとならないためコードの最適化を行いづらく、Android OSが違いを吸収してくれることを期待しないといけない。
しかし、Android OSも多様なハードに対応するので最適化が甘くなる。
ハードウェアの性能を最大限に使えないのだ。
事実、ゲームロフトのアスファルト5で比べたところ、AndroidとiOSでは(GalaxyとXperia、iPhone4で比較)同世代のiOSデバイスが圧倒的にスムーズに動いていた上に解像度もiPhone4の方が上で見た目に綺麗だった。
同程度の世代のマシンでゲーム動かした場合、iOSの方が明らかに軽快にゲームを動かせるし、見た目も良くなるというのが現状だ。
iOSの背後から迫る足音
そんな状況がタブレット市場では変わってきた。
タブレット用Android OS、Android3.0をリリースされたのがその発端。
開発用環境として最新のデュアルコアチップセットTegra2.0を採用したのだ。
細かいことは置いておくとして、これは「タブレットAndroidはTegraに最適化されますよ」と言っているようなもの。
つまり、ソフトウェアメーカーを悩ませてきた「コードの最適化」について一定の解が示された訳だ。
追い討ちをかけるように4gamerこの記事。
Galaxy on Fire 2が既存のiPad用よりもきれいな画像で動いている!?
NVIDIA,「Optimus Pad」を題材に「Tegra 2」の可能性をアピール。“CPUメーカー”らしいコメントも
Androidタブレットはゲームで使えるか? Tegra 2&Android 3.0搭載タブレット「Optimus Pad L-06C」を使ってみた
Android3.0はゲームコントローラーに対応することもできるという。
これを知ってAndroidがゲーム機になれる日も近いような気がしてきた、というのが今回悩んだ理由だ。
自分がタブレットに求めるものって?
iPhoneやiPod touchは携帯ゲーム機として戦えるが、タブレットはゲーム機だけで見るにはまだ早いというのが私の印象。
もちろん、画面が大きいので単純にiPhoneなどで遊ぶよりゲームがやりやすくなるのだが、タブレットでゲームというのは微妙な位置づけで、気軽に取り出してプレイする大きさではないので「携帯ゲーム機」というには重く、「据え置き機」として家でやるにはコントロールや性能が劣るので付加価値がないとまだ厳しいと思っている。
※ゲームキャストなのでビジネス用途とか一般生活での役割はいっさい考えていない。
なので選択に際して気をつけたところは、「ゲーム端末」がメインの「エンターテイメント端末」であること。
エンターテイメントが何かは人によって異なるが、「ゲーム」「電子書籍」「ブラウジング」「動画閲覧」という点から購入タブレットを考えていった。
ただ、動画とブラウジングは重要なのだが、どの端末も一定の水準以上だったので気にしなかったと先に言っておく
ステレオスピーカーとFlash対応があるのでOptimus Pad、Xoom、iPad2の順に優れていると言えるだろう(Optimus PadがXoomより優れている理由については後で述べる)。
ハード面で手強いがXoomは脱落
Xoomは10.1インチ、Optimusは8.9インチの液晶を採用しており、液晶の解像度やきめ細かさではiPad2より上。
両方ともステレオスピーカーでカメラの性能でも圧倒的にiPad2をしのぐ。
が、Xoomに関しては「我々がiPad2を選ぶべきたった1つの理由」で調べた段階で「ゲーム性能で圧倒的に劣っている」ことがわかった。
カメラなどは優れているし、値段についてもOptimus Padよりも手頃。
画面が大きいので動画や電子書籍、ブラウジング目的では最も強いが、ゲーム性能で劣っていてはだめだ。
Optimus Pad L-06Cに悩む
しかし、問題はOptimus Pad L-06Cだ。
こいつはすごい、本当にすごい。
というか、4gamerの記事に脅されてゲーム面でもiPad2と遜色ない気がしていた。
ベンチマークを確かめたいが新しすぎて見つからない。
アドバンテージも多い。
・Flashが見える
・Optimusのステレオスピーカーは縦持ちか横持ちか自動判別で音の位置が切り替わる(iPad2ではモノラル)
・TegraタブレットはPlayStationのゲームができるようになる(Sony公式発表)
この時点ではゲームキャストと別にAndroidタブレットサイトを運営するぐらいの気持ちだった(本当)。
が、iPad2の発売時期になって出てきたニュース、それに加えて2つ理由からiPad2の購入を決断する。
そのニュースはこれ。
NECビッグローブの『andronavi』が独自Androidアプリマーケットの運営を断念 - ガジェット通信
4月27日にNEC独自のAndroidアプリショップがつぶれたというお話。
つまり、Androidマーケットはつぶれる可能性がある。
今乱立しつつあるAndroidマーケットはGoogle、Amazonやキャリアのもの以外(まあ、Appleだってつぶれない訳ではないが…)つぶれてもおかしくない。
つぶれたら
ゲームロフトが独自のマーケットを作り始めたり、まだまだ発展途上のマーケットは怖い。
2つめは実機を体験して電子書籍アプリが重かったこと。
具体的にはiPhoneで愛用しているBOOK☆WALKERがiPad版と比べて圧倒的に重かった。
企業アプリもAndroid版はまだ開発途上で、iOSのように完成されていないことを感じた。
Androidがもっと普及し、各社が力をいれるまで待たなければならないだろう。
※あくまでBOOK☆WALKERの話なのでAndroidでも同等に見られるアプリが多い可能性はあるが、試したアプリ全体にもっさり
3つめは性能を活かすアプリが圧倒的に少なかったこと。
Androidマーケットを見たが、まだまだTegraを活かしたアプリが全然ない。
それどころかAndroid3.0用のゲーム自体が圧倒的に少ない。
1年後はわからないが、現時点で買う必要を感じなくなってしまった。
今年の秋には遥かに高性能のTegra3搭載製品が出荷されるとあっては…。
ということでiPad2を購入する運びとなった。
でも、正直まだOptimusにも後ろ髪を引かれている…。
Flashもステレオスピーカーもあるし。
追記
XoomとOptimus Padのベンチマーク動画を発見。
Android用のベンチマークQuadrantを使用したもの。
Optimus Padのスコアが2302。
Xoomのスコアが2043。
単純な比較はできないが、ゲーム用のベンチでiPad2がXoomに4倍以上差を付けていたところから、iPad2を使いこなしたゲームはTegra2のタブレットよりも遥かにすごい可能性が高い。
すっきり。