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我々がiPad2を選ぶべきたった1つの理由

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発表以来、「最大2倍のCPU性能をもつA5チップ」やら「最大9倍のグラフィック性能」などと期待をかきたてる謳い文句が踊っているiPad2。
しかし、WEBを見ているとiPad 2 が Motorola XOOM に勝てない 10 の理由がやたらにひっかかる。
XOOMとは2/17発売したばかりの最新タブレット。
日本ではauが販売する。

基本性能比較

iPad2iPadMotorola XOOM
価格729$729$799$
CPU1GHz A5(dual-core)1GHz A41GHz Tegra2(dual-core)
ディズプレイサイズ9.79.710.1
解像度1024☓768(132dpi)1024☓768(132dpi)1280☓800(160dpi)
RAM512MB256MB1GB
メモリ32GB32GB32GB
拡張記録メモリなしなし32GB microSD
カメラ
メイン90万画素
イン72万画素
メイン90万画素メイン500万画素
イン200万画素
Flash
非対応
非対応
対応
まずは性能比較から。
どう見てもMotorolaのXOOPの勝利。
メインメモリはiPad2の2倍、解像度も上、画面サイズも上でカメラも良い。
Flashまで対応済みだ。
しかし、ゲームキャストBlogが選ぶタブレットはiPad2。
その理由をここで説明しよう。

iPad2を選ぶべきたった1つの理由
さて、これだけ性能で負けているように見えてゲームキャストでおすすめするタブレットはiPad2。
なぜなら、glbenchmarkと呼ばれる測定ツールを使ったグラフィック性能テストに置いて、iPad2が圧倒的にXOOMより優れていたから。
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上のグラフは微小ポリゴンを1秒間にどれだけ描画できるか。
PS2などの説明で「秒間6600万ポリゴン!」とか言っていたのはこれ。
初代iPadは869万ポリゴン/秒、XOOMは1510ポリゴン/秒、そして、iPad2は2900ポリゴン/秒。
iPad2が圧倒的にすごい。
これは1つの目安で、実際にはいろいろな処理にCPUパワーが割かれるのでそこまで出ない。
ということでより実践的な比較が下図。
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リアルタイムに動画を生成して表示したとき、1秒当たり何回描画できるかどうかという実践的な数値だ。
この性能に置いてiPad2はiPadの5倍以上、そしてXOOMの4倍近い性能をたたき出している。
XOOMはゲームの実践的な能力ではiPad2の足元にも及ばない。

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上の画像は、iPad2と初代iPadのゲーム画面比較。
XOOMは解像度は上でも、画面のスムーズさなど総合的に判断するとiPadとiPad2の中間かその下ぐらいになるだろう。

XOOMは「インターネット・電子書籍端末」という位置づけで機能が強化されている印象だ。
きれいな動画を大画面で見たりFlashを使用したサイトを見る能力はiPad2より優れている可能性が高いだろう。
しかし、その大画面で本格的にゲームをするほどのグラフィック演算性能は備えていない。
大画面でゲームをする性能に優れているのはiPad2。

ということで、実践的なゲーム性能にすぐれているという1点がiPad2を強力に推薦する理由だ。


おまけ
iPad 2 が Motorola XOOM に勝てない 10 の理由(リンクは原文)への反論
その1 ディスプレイ
XOOM は 10.1 インチで 1280 x 800
iPad 2 は 9.7 インチで 1024 x 768
解像度の上でも XOOM に軍配が上がるが、それ以上に大きいのはXOOM のディスプレイが 16:9 のアスペクト比であるのに対し、iPad 2 では 1:1.33 という中途半端なアスペクト比であることだ。
4:3は中途半端な解像度ではない。
そもそも、画面ばかり精細でもそれに見合った画像処理性能がないのでは頭でっかちというべき。

その2 OS
Androidは自由でカスタマイズができるが、iOSはそうではない。
そんなものは好み。

その3 4G(LTE) への対応
XOOMは第2四半期に4G対応へと無償でアップグレードされる予定だ。
それに対し、iPad2には4G対応になる予定はない

ゲーマーならwifiである。

その4 Webブラウザ
XOOMにはタブブラウジングが可能なChromeが搭載されている。
そしてこの Chrome には、パソコンの Chrome のブックマークと自動的に同期できる機能も付いている。
Safari の場合は iTunes を介さなければ同期できない。

Chromeはいいブラウザだが、アドバンテージというほど大きくはない。
そもそも、ゲームに関係ない。

その5 Flash
XOOM には Flash が提供されるが、 iPad 2 には決して提供されない
Flashゲームが出来ないのがiPadの欠点。
これだけは大きい。

その6 自由なダウンロード
Apple の App Store ではたくさんのアプリが禁止されているが、Android の XOOM ではそのようなことは起きない。ATOK を使うこともできる。
ダウンロードは自由だが、ソフトウェアは圧倒的に足りない。
XOOMにはInfinity Bladeも、ケイオスリングスも、Real Racing2も、そのかわりになるソフトもないし、出る予定もない。

その7 メモリ
AppleInsiderによるとiPad2には512MBのメモリが搭載されるようだが、XOOMの1GBの約半分だ。
だが、そんなにメモリを使うゲームがない。

その8 カメラ
XOOM はフロントに 2 メガピクセル、リアに 5 メガピクセルのカメラを搭載しているが、
iPad 2 にはフロントに VGA 、リアに 0.7 メガピクセルのカメラしか搭載されていない。

そんなものを気にするゲーマーは居ない。
大部分のゲーマーにとって、そもそもカメラなどいらない。

その9 カードスロット・HDMI
XOOMにはカードスロットがあるので外部容量を拡張でき、またHDMI端子も搭載している。
しかしiPad2にはそのような機能はない。

HDMI端子を使える場所にいるならPS3でゲームをするだろう。
拡張スロットに関しては同意する。

その10 スピーカー
XOOMはステレオスピーカーを搭載しているが、iPad2はモノラルスピーカーだ。
ここも負けている。

ということで、明確に負けているのはスピーカーとFlash対応だけだった。
ゲーマーならiPad2である。
ゲーム資産とゲーム性能ではiPad2の圧勝だ。