MMORPGなのに人に会わない廃墟MMORPGっぷり、たまに出会ってもレイドボスのドロップを奪い合って（ドロップアイテム権利は1人のプレイヤーにしか与えられない）PKが始まるマッドマックスばりに世紀末なゲームの世界で、ゲームキャストは……。
完全に適応して楽しんでいた。それどころか、追い課金。
みよ、燦然と輝くVIPの文字を！
レイドボスのドロップ権利を奪い合うPK合戦も慣れたもの。ひゃっはー！
おいおい、こいつVIP称号もないのに狩りをしているぜ……（※VIPになると戦闘力が少しだけ上がる）。
ドロップ権利の持ち主に襲いかかる中川西アラーガー！
そして、相手を倒して宝箱独占。俺はもはや世紀末の世に慣れきっていた。
そもそも課金する前から戦闘力ランキング全サーバーで86位だったので、なかなか負けないけど。
冷静に考えて無課金で戦闘力86位って……プレイ人口がヤバい……。
試しと思って課金しても戦闘力に大きな影響はなかったが、課金の影で楽しいこともあった。
課金通貨のダイヤを利用すると、ダイヤ専用の市場で商人プレイが可能になるのだ。
値上がりしそうな装備を買って、高値で放流して儲けるプレイに今はハマっている。
あと、続いている理由としてはオフラインでも戦ってくれて、ログインするたびにがっつりレベルが上がっていて楽しいこと、とにかくオートが快適で3番目、4番目ぐらいのゲームとして最適なことが挙げられる。メインにはならないけど、遊べる。
とまあ、1人で楽しく世紀末MMORPGを遊んでいたわけだが、そんな『レジェンドオブリング』にも異変が起きた。過疎が解消されてきたのだ……！
最初10しかなかったギルドも今では30。
最初は10ギルド150人程度だった人口も、今では30ギルド500人程度。日本で人口が下位の村ぐらいの人口。
そんな『レジェンドオブリング村』で、人が増えたことを実感する事件が発生した。
ギルドに新人が入って、チャットでボス戦の助けを求めてきたのだ！
ギルドに衝撃が走った。ギルドメンバーにとってゲーム開始以来、初めて見るチャットだったから無理もない。
ただ挨拶しただけで「ゲーム始めて以来、初めてチャット発言を見た！」と言われて戸惑う新人。
チャットが機能していたことに驚いたあとで、新人を助けるためパーティーを組もうとするギルドメンバーたち。このMMORPGを遊び始めて4日目にして初となるチーム結成だ！（もはやMMORPGの体をなしていない）
しかし、ここで悲しい事実が判明する。誰も人と出会わなかったため、誰もパーティーの組み方がわからないのである。パーティーを作れずに時間だけが過ぎ、我々はそのまま解散してしまった。
すまぬ新人。人と出会わずにMMORPGを遊んできた我々は、パーティーの組み方すらわからんのだ。
そして、彼は翌日から二度とログインしなかった。同じ言語を使って話している、身近な人間とも我々は手を取り合うこともできないのか……！
▲笑って話しているが、MMORPGで人がいなすぎてパーティーの組み方が分からなかったなんて笑い話ではない。
このままではいけない。そう思ってギルドマスターにパーティーの組み方を聞くメッセージを送り、翌日ログインした俺を待っていたのは……。
2日間ギルドマスターがログインしなかったため、ギルドマスターが強制変更されたというシステムメールであった。
これがッ！限界集落MMORPGだッ！
ただ、人が増えてきたおかげで頑張れば野良パーティーは組めるようになってきた。そろそろ限界集落ではなくなるのかもしれない。
▲パーティーを組んでダンジョンに挑める日が来るなんて！
ギルドにも新しいメンバーが入り……。
「ゲーキャスさんか！なんか見たことある名前だと思ったｗ」
「ブログ読んでこのゲーム始めたらハマった口です」
あんな紹介の仕方でも、始めれば意外に楽しいから分かってもらえると思ってたぜ……！
「たまたま入ったギルドで一緒とかどんだけ過疎だよ！とひっそり感じてました」
うん、それは俺も思った。
ただ、ゲーム人口が増加は良い面だけではない。レイドボスの狩り場には4～5人程度のプレイヤーがやってくるようになって、ドロップアイテムの取り合いが激化したのである。
超過疎を乗り越え、『レジェンドオブリング』は新たなる時代を迎えたのだ！
▲狩り場に大勢プレイヤーがいる！？
人が増えてボスを狩れず、過疎の方が良かったかも……と悩んでいるとき、他のプレイヤーからパーティーを組む誘いが！
パーティーを組めば一緒にボスを狩れて、他のプレイヤーも協力して撃退できる。おおお、快適！
このMMORPGでパーティーを組んでレイドボスと戦えるなんて、完全に盲点だった。
冗談みたいな話だが、パーティーを組むとき時間コストがかかりすぎて、『レジェンドオブリング』では自然に「パーティーを組む」という発想が意識の外にいってしまうのだ。
そして、ついにレイドボスを倒した瞬間……。
「パーティー仲間が素早い動きでドロップゲット！」
……ボスを倒したあとのドロップアイテムはパーティー共通で、仲間がほぼすべて拾って行ってしまった。
▲仲間に殺意を覚えるメッセージ
「ありがとー」
「ドロップアイテムはパーティー共通だったみたいですね（笑）」
いや、明らかに狙ってやっていただろッ！
人口が増えたことにより、こんな事件も発生していた。とは言え、MMORPGで騙し合いはつきもの。
『レジェンドオブリング』も人同士が騙し合える人口になったと思うとめでたい。
そして、この情報をギルドに持ち帰ると
「それ、自分もやられた」
「（パーティーでレイドボスと戦って報酬を得られるなんて）知らなかった！」と、チャットが盛り上がる。誰もパーティーを組んで協力して戦う発想に行き着ず、それを利用した詐欺が成立する。これが世紀末MMORPGだッ！（2度目）
普通はこういった情報を公式か攻略サイトから知るはずだが、情報がなさ過ぎて「攻略情報を検索していたら何もなくて、ゲームキャストにたどり着き、続きを待っている」プレイヤーに3回遭遇。
自分で言うのも何だが、ゲームキャストの記事は情報のない『レジェンドオブリング』プレイヤーの貴重な娯楽になっていたようだ。
人を探して冒険してるだけで「MMORPG廃墟を探索している」感が楽しかったのに、今では数少ないプレイヤーがその冒険の内容を唯一の娯楽として待っている。
いつの間にか、俺は人がいないMMORPG世界を旅して世界の様子を伝える吟遊詩人になっていた。
人が少なすぎて、ゲームの枠を越えて遊びが広がるMMORPG。俺が……俺がこの世界を語り継がねば。そんな気持ちになって遊びにも本腰を入れるようになってきた。今ではレイドボスと戦うときも、アイテムの山分けの条件を確認してからパーティーを組むベテラン冒険者だ。
そして、ボスを倒れる直前。
あれ、俺が死んでドロップアイテムを他の仲間が独占している？
へー……このゲーム「パーティーメンバーも攻撃する」ってオプションがある……んだ？（震え声）
▲画像はイメージです。
このゲームにおいて、他のプレイヤーは「優先して殺す敵」であり、パーティーを組んだプレイヤーは「最後に殺す敵」程度の意味しか持たない。
やっぱりマッドマックスか。
そんなMMORPG、『レジェンドオブリング』を遊びたくなったら下記のリンクからどうぞ。
そして、サーバー3で始めるならギルド“奇跡の村”で一緒に遊べるドン！
▲たぶん、あと1週間は続けると思う。
入りたいときは、申請後にゲーキャスのコメント欄で名前を言うか、Twitterで依頼をどうぞ。
追記：
まさかの第3回記事。なんだかんだで100％ゲームを楽しんでいる……
アプリリンク：
レジェンドオブリング (itunes 無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)
