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Apple、ガチャ・ルートボックスに確率表示を規約で義務づけ。世界的なガチャ=賭博議論に配慮か

Appleが開発者規約を改訂し、海外で言うところのルートボックス、日本で言うところのガチャの確率表記を義務づけるルールを作っていたことが判明した。
該当部分は、ガイドライン3-1-1のアプリ内購入について。
Apps offering “loot boxes” or other mechanisms that provide randomized virtual items for purchase must disclose the odds of receiving each type of item to customers prior to purchase.
(アプリ内購入でLoot Boxやその他の仮想アイテムをランダム提供するアプリは、購入前にそれぞれのタイプのアイテム入手率を開示しなければいけない)
このtype of itemがレアリティ別確率なのか、個別当選率なのか、その解釈はわからないが、欧米がガチャの賭博性について議論し、『Starwars Battle front II』からルートボックスを撤回させた影響がもう出始めていると言うことだろう。
【訂正】ベルギー賭博委員会、『オーバーウォッチ』などのルートボックス(ガチャ)がギャンブルにあたるか確認中、欧州全域で規制を求める

WS000084
App Store Review Guidelines - Apple Developerより

ガチャの確率表記については、ガチャ先進国である日本で確率表記を義務づける議論がおきてスクウェア・エニックスやCygamesなどが先陣を切って表記に踏み込んだ反面、ガンホーやmixiなど一部企業や海外企業は確率表記をせずに「やったもん負け」のような状況となっていた。
また、中国企業などは本国で詳細確率を表記しているにもかかわらず、日本では表記しないような商売を行っている。
しかし、消費者として規約で一律に制限してもらえるのはありがたい。

この議論の行き着く先には、もちろんガチャ賭博かどうか、という問題がある。
Appleの規約では(おそらくアイテムの現金売買を禁止してRMT=現金の取引からの賭博化を避けるため)、有料アイテムの受け渡しを禁止している。日本でもRMTできないから賭博ではないというエクスキューズがある。

しかし、欧米の議論はもはや現金化にとどまっておらず、下手をするとガチャ=未成年は禁止となる流れも考えられる。
この流れがどこに行き着くかまだ予測できないが、ゲームキャストはガチャのメカニズムを日本だけで禁止すると、海外ゲームだけがやりたい放題になって日本だけが損をするのであまり賛成ではなかったが、全世界的に18禁程度であればアリかな、と思う。

今はまず、Appleのこの変更を評価したい。
で、ガチャ確率表記が確定すると既存ゲームに何が起こるか……というのはこちらでどうぞ。
ガチャが規制されると何が起きるのか~中国で『ハースストーン』のパックが買えなくなった理由~