ゲームをプレイしていると、突然やってくる「レビューしてください」のお願い。
1度ならいいが、頻繁にウィンドウが出てうんざりしているプレイヤーも多いことだろう。
しかし、iOS11導入後はその面倒もなくなるかもしれない。
Appleはアプリレビューのガイドラインを更新し、レビュー依頼スパムに対応することを9to5Macが伝えている。
このガイドラインは2017年6月11日現在App Store Review guidelineの英語版にのみ存在する。日本語版には存在しないが、ガイドラインは英語が原本とされるので日本にも適用されるはずだ。
1.1.7 App Store Reviews:簡単に言うと1.1.7の後半には「アプリ内からアプリレビューするときは、用意されたAPIを使え」と書いてある。
- App Store customer reviews can be an integral part of the app experience, so you should treat customers with respect when responding to their comments. Keep your responses targeted to the user’s comments and do not include personal information, spam, or marketing in your response.
- Use the provided API to prompt users to review your app; this functionality allows customers to provide an App Store rating and review without the inconvenience of leaving your app, and we will disallow custom review prompts.
iOS10.3からは、アプリ内でレビューを行う機能が追加されていた。今後はこれが標準となる。
カスタムレビューは許されない。
現在のアプリレビュー依頼は、ゲームを遊んでいると「アプリを楽しんでますか？」というウィンドウが出てきて、「はい」を押すとレビューページに飛ばされ、「いいえ」を押すとそのまま終わる仕組みが一般的だが、これは使えなくなる。
スマホ版ダンジョンキーパーなどで一躍有名になった（それ以前から使われていた）手法は、iOSではさようならだ。
また、ゲームキャストが開発者から聞いた情報によると、新しいレビュー依頼のフォームは★の評価しか行えず、レビューを行ったかどうかの判定もできないようだ。
さらに、1つのアプリはレビュー依頼は年に3回しか行えず、1度レビューしたプレイヤーには少なくとも1年はレビュー依頼が表示されない。
プレイヤー側は設定を行うことで、アプリ依頼の表示を消すことすらできる。
これにより、開発者はアプリレビューをコントロールしづらくなり、平均点は下がることが予想される。
一度評価が落ちてしまうと、挽回は今より困難になる。アプリレビューに対して返信ができるようにもなるので、こまめな対応であげていくほかなくなるだろう。
一方で、これまでアップデートのたびにリフレッシュされていたアプリ評価をずっと残せるようにもなったので、良い評価をずっと残すこともできるようになった。アップデートのたびに良いレビューが消えて困っていたメーカーには朗報だ。
全体に、プレイヤーに嬉しく開発者に厳しい変更になりそうだ。Androidは評価がいいのに、iOSはボロボロという状況もあるかもしれない。
本来、正しい評価が見えやすくなるのは良いことだが、これにより一部のソーシャルゲームメーカーとヒットカジュアルゲームメーカーが利用するApp Storeのレビュー工作業者がより出番を増やす可能性がある。
まじめなメーカーがそう言った業者に負けて悲しむ状況にならないよう、Appleにはレビューの監視も合わせてお願いしたい。
